先日Beat GamesのVRリズムゲーム『Beat Saber』が、アップデートでオンラインマルチプレイモードに対応しました(PSVR版は今後対応予定)。
筆者も先日発売されたばかりのOqlus Quest 2で挑戦してみました。こういった音ゲーのオンラインモードってゲームを極めようとする人達が集まるイメージだったのですが、良い意味で全然違いました。
一言で表すと、シングルプレイモードのように自分のペースで楽しみながら、他人と同じ曲を同時にプレイしている共同作業感が心地よかったです。これがプレイのモチベーションに繋がるだけではなく、なぜかスクワットをしたり、手を振りたくなるので、それについて今から語ろうと思います。
最初は違和感があった「アバター」だったけど……
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まずはオンラインマルチプレイモードをプレイする前に、自分の分身であるアバターを作ることになるのですが、筆者はここでスペシャルデフォルメされたアバターに違和感がありました。
「可愛らしいアバターよりはリアル頭身のアバターの方が本作のSFっぽい雰囲気に似合うんじゃないか?」と最初は思ったのです。しかし、実際にマッチングしてプレイヤーが集うロビーに入ってみると、その考えは間違いであったことがわかります。
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ロビーは、ボイスチャットやテキストによるメッセージは出来ないようになっており、プレイヤーはジェスチャーだけで他のプレイヤーとコミュニケーションを取らなければなりません。しかし、それによってボイスチャットを使用するのに抵抗感があるシャイな人でも、他のプレイヤーに向かって手を振ったり、スクワットをしたり、シャドーボクシングをしたり、ひたすら踊っていたりと、気軽に個性を出せるようになっていました。
筆者は、このジェスチャーをするにあたって最も適切な姿が、この可愛らしいアバターであることに気づきました。これがリアル頭身だと、不適切なポーズも取れてしまう問題も発生しますし、良いバランスです。
後述しますが、筆者がひたすらスクワットをして待機時間を過ごしていると真似をする人が現れてほっこりしましたね。このゆるい繋がりはThatgamecompanyのアドベンチャー『風ノ旅ビト』にも通ずる者があるのではないでしょうか。
いよいよゲーム開始!
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ロビーでの待機時間が終わり、ゲームが開始されました。他のプレイヤーと競い合うのはスコアのみで、『スーパーマリオブラザーズ 35』のように妨害はできません。ゲーム中は、離れた場所から他のプレイヤーの姿が見られますが、それだけです。つまり、プレイ感覚は、ほとんどソロモードと変わりありません。
ただ、「今自分はみんなと同じ曲をプレイしているんだ」というひとりじゃない感が、プレイのモチベーションに繋がりました。また、難易度が高い曲ばかりではなく、軽い運動をする気分で簡単な曲をプレイすると意外に楽しいことに気づきます。他人と一緒に同じ曲をプレイするというのはこうも違うのだなと実感させられました。
プレイしている内に謎の仲間意識が生まれた
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筆者はロビーの待機時間に何もすることがなかったので、ひたすらスクワットをすることにしました。他のプレイヤーに手を降ったりお辞儀したり挨拶を済ませたし、他にやることはなかったのです。すると、筆者のマネをするプレイヤーが現れ、次第にスクワットをするプレイヤーが増えていきます。最終的にロビーの待機時間はスクワットをするという暗黙のルールが生まれ、謎の仲間意識が芽生えました。
これはいい体験でした。
ちょっと不満点もあるけれど……
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この独自の体験を楽しめる本作のオンラインマルチプレイモードに不満点をあげるとしたら観戦モードでしょうか。ゲーム中のロビーに入った時やゲームオーバーになったら他人のプレイヤーのゲームを観戦できるのですが、基本的にそのプレイヤーの姿を眺めるだけで、主観視点は用意されていません。
筆者としては上級者のテクニックを主観画面で盗みたかったのでそこが残念ですね。今後のアップデートで対応して欲しいところです。
このように本作のオンラインマルチプレイモードは、他のプレイヤーとゆるく繋がっているため、自分のペースで楽しめるようになってます。まだまだ慣れていない高難易度に挑戦したい時は、思い切ってこのモードで挑戦してもいいと思います。ゲームオーバーになっても他のプレイヤーの妨害にはなりませんし、ゲームからすぐに退出できる仕様です。
リズムゲームは苦手だけど、他のプレイヤーと一緒に楽しみたいと思っている人にこそ、本作のオンラインマルチプレイモードを体験してほしいですね!