大神
発売日:2006年4月20日
機種:プレイステーション2
発売元:カプコン
プレイステーション2を代表する傑作として名高いアクションアドベンチャーです。日本画を思わせる映像世界を舞台に、白いオオカミ・アマテラスの冒険が展開されていきます。神話やおとぎ話をベースにした純和風な世界観、ハートフルなストーリー、和テイストなサウンドなどが受け、多くのゲームファンの支持を集めました。
本作の大きな特徴になっているのが「筆しらべ」です。左スティックを筆のように動かして模様を描くことで、さまざまな「奇跡」を起こすことができるというもので、「一の字を描いてあらゆるものを切り裂く」、「丸を描いて枯れ木に花を咲かせる」など種類はさまざま。「筆しらべ」を使ったときの演出も非常に凝っていて、本作の面白さのキモになっていました。
アマテラスの冒険に同行することになるイッスン、お調子者ですが何だか憎めないスサノオ、桜餅の作り方が超かっこいいミカン婆など、キャラクターたちも魅力たっぷりで、物語を大いに盛り上げてくれます。ときにシリアス、ときにコミカルなシナリオも秀逸。特に終盤の展開は「泣ける」と評判になりました。
現在、グラフィックやエフェクトなどをリファインした『大神 絶景版』が、プレイステーション4、Nintendo Switch、PC(Steamで配信)などでプレイ可能になっています(公式サイトはこちら)。かつてプレイしたことがあるという人も、パワーアップした映像でもう一度アマテラスの物語を体験してみてはいかがでしょうか。
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機動戦士ガンダム 戦場の絆
発売日:2006年11月7日
機種:アーケード
発売元:バンプレスト
人気アニメ『機動戦士ガンダム』に登場する、さまざまなモビルスーツに搭乗して戦う対戦ゲームです。コクピットを模した球体型の筐体で4~8人でのチーム対戦を楽しめるというもので、当時はまだ珍しかったアクションゲームの店舗間リアルタイム通信対戦を実現。モビルスーツ同士の戦闘をリアルに体感できることからセンセーションを巻き起こしました。
最大の見どころとなっていたのが、「パノラミック・オプティカル・ディスプレイ」(P.O.D.)と呼ばれるドームスクリーンです。半球型の巨大な画面は上下左右ほぼすべての視野をカバーしており、眼前でモビルスーツとのド迫力のバトルが展開。その臨場感は息を飲むほどで、過去に類のないプレイフィールを実現していました。
チーム戦ならではの戦略性の高さも魅力のひとつです。敵の拠点をどう攻めるか、そのための遠距離砲撃機をどう守るかなど非常に戦略的で、それぞれの役割をこなす必要があることからスポーツの団体競技のような面白さがありました。
もちろん、モビルスーツの性能など原作の再現度も高く、ガンダムファンからの支持も絶大でした。その人気は稼働から14年が経過した現在でも健在で、第2作目となる『戦場の絆II』も稼働予定となっています。
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マブラヴ オルタネイティヴ
発売日:2006年2月24日
機種:PC
発売元:アージュ
2021年にテレビアニメでの放送が予定されているアドベンチャーゲームの名作です。成人向けに発売された美少女ゲーム……なのですが、その内容は圧巻のひとこと。圧倒的なボリューム、ハードかつ壮大な世界観、そこらのロボットアニメ顔負けの緻密な設定、そして読む者を熱くする完成度の高いストーリーに多くのファンが唸らされました。
2003年に発売された『マブラヴ』の続編です。前作は個性豊かなヒロインたちが登場する「超王道学園アドベンチャー」と銘打たれていたのですが、特定の条件を満たすと「アンリミテッド編」と呼ばれるシナリオがプレイ可能になります。このパートが人類の存亡をかけて地球外生命体と戦うというもので、それまでの学園を舞台にしたドタバタ恋愛劇とは打って変わったハードな内容になっていました。
本作はこの「アンリミテッド編」の続編になります。ノベルタイプのアドベンチャーで、随所に選択肢が登場しますが、物語の展開自体はほぼ一本道。しかし、ストーリーは恐ろしく長大で、クリアするのは一筋縄ではありません。しかも、アダルトゲームでありながらエロ要素はほとんどないのです。むしろ、プレイヤーの心を折るようなショッキングなシーンのほうが多いのですが、熱い展開の連続に誰もが引き込まれずにはいられませんでした。JAM Projectが歌う『未来への咆哮』をはじめとするサウンドも非常に素晴らしく、多くのプレイヤーが感情を揺さぶられました。
ちなみに、本作単体でも楽しめますが、非常に伏線が巧みなので前作とあわせてのプレイをおすすめします。どちらも表現をマイルドにしたバージョンがPS3、Xbox360、PS-VITAで発売されており、PC版もSteamで配信中です。アニメの予習も兼ねて、この歴史的名作をぜひ体験してみてください。
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そのほか、プレイステーション2では『ファイナルファンタジーXII』(スクウェア・エニックス)、『ワールドサッカーウイニングイレブン10』(コナミ)がミリオンヒットを達成。『モンハン』シリーズの2作目となる『モンスターハンター2』(カプコン)、“堂島の龍”こと桐生一馬の活躍を描いたハードボイルドアクション『龍が如く2』(セガ)、ポップでスタイリッシュな学園RPGで以降のシリーズの方向性を決定づけた『ペルソナ3』(アトラス)なども注目を集めました。
Xbox360では迫りくる大量のゾンビをあの手この手で駆逐していく『デッドライジング』(カプコン)、第二次大戦を舞台にした人気FPSの第2作目となる『コール オブ デューティー2』(コナミ※5)などがスマッシュヒット。坂口博信氏と鳥山明氏がタッグを組んだRPG『ブルードラゴン』(マイクロソフト)も話題になりました。
※5:アメリカでは2005年の発売で発売元はアクティビジョン。
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いかがだったでしょう。このように一大フィーバーを巻き起こしたニンテンドーDSですが、ご存知のように後継機のニンテンドー3DSが今年で生産終了となりました。なんだか時代の移り変わりを感じてしまいますね。来年はゲームにとってどんな年になるのでしょうか。