元カプコンの開発者にして、スマホゲーム『モンスターストライク』の生みの親として知られる岡本吉起氏が、自身のYouTubeチャンネルで『バイオハザード0』をゲームキューブ独占タイトルとした経緯を明かしています。
岡本氏によれば、これはカプコンが倒産しないための“生き残る術”だったとのこと。当時は任天堂がNINTENDO64→ゲームキューブへ、ソニーがPS1→PS2へとハードが入れ替わり、マイクロソフトはXboxで市場参入するタイミングでした。
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カプコン社内では、どこか一社に絞ってタイトルを出した場合、そこのハードが売れなかったら倒産の危機を迎えてしまうため、次に売れるハードがどれかを予想。結果的にPS2>ゲームキューブ>Xboxとなったので、ヒットタイトルをPS2に3タイトル、ゲームキューブに2タイトル、Xboxに1タイトルの割合で出そうと決定。この際、ゲームキューブに充てた1タイトルがたまたま『バイオハザード0』だったと言います。
カプコンは独立系企業であり、当時は財力的にも外交的にも欠けており、全ハードへの供給は厳しかったとのこと。ハードメーカーからの対応も「どうしてもカプコンの力が必要だ!」という状態ではなかったため、どの会社にも良い顔をしなけらばならなかったと言います。
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なお、ゲームキューブ独占タイトルと発表した際には、ソニーの久夛良木健氏から呼び出しを受けたとのこと。道理を説かれたほか、久夛良木氏から「『バイオハザード』を作ったのはカプコンだけど、育てたのはソニー」という思いを感じたと言います。
実際、岡本氏自身もその通りだと思っており、悪いのは自分だとコメント(それまでの『バイオハザード』シリーズでも、かなりのバックアップを受けていたと明かしています)。なかなか難しい問題だったとして、話を終えました。