■「ニンテンドウ64」の功績は「マリオ」シリーズだけじゃない! あのアクションADVの初3Dや大人気スローライフ、そして大乱闘の原点がここに
ここまで「マリオ」シリーズについて迫ってきましたが、もちろん「ニンテンドウ64」の功績は他のシリーズ作にも及んでいます。特に大きいのが、「ゼルダの伝説」シリーズ史上初の3D作品『ゼルダの伝説 時のオカリナ』です。
これまでの「ゼルダの伝説」は、(一部を除いて)見下ろし型の2D作品でした。ですが、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』の登場により、その世界が一気に広がりを見せます。愛馬「エポナ」と共に草原を駆け抜ける心地よさや、敵をロックオンして戦う手応え溢れるバトルなど、いずれも3Dだからこそ味わえる興奮がたっぷりと詰め込まれた作品になりました。
ここから「3Dゼルダ」が始まり、『風のタクト』や『トワイライトプリンセス』、『スカイウォードソード』などの作品が登場。そして、「3Dゼルダ」最新作の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』へと繋がります。こちらの販売本数は、圧巻の2,228万本。続編も鋭意開発中なので、今後の展開も非常に楽しみです。
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任天堂をはじめ、様々なゲーム作品のキャラクターたちが“ファイター”となり、お互いをふっ飛ばす対戦アクション「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズ。その記念すべき1作目『ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ』も、この「ニンテンドウ64」から生まれました。
シリーズの当初は任天堂作品のキャラばかりでしたが、後にスネークやソニックなども加わり、参戦メンバーのラインナップという意味でも“大乱闘”へと至ります。人気ぶりは語るまでもないほどですが、最新作『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』では、2,384万本を記録。更なる新ファイターの参戦も決まっているので、この数字は更に伸びるかもしれません。
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「ニンテンドウ64」は、同日に発売された『スーパーマリオ64』から始まり、様々な名作ゲームを支えてきました。その功績は、ソフト展開が最終盤を迎えた2001年にまで及んでおり、スローライフが楽しめる人気シリーズの原点『どうぶつの森』が2001年にリリースされました。
同じ村に住む住民とのコミュニケーションを楽しみながら、自分なりの日々を過ごす「どうぶつの森」シリーズ。作品を重ねるごとに出来ることが増えていきましたが、魅力の核は1作目の時点で確立されており、これまでにない切り口が非常に斬新でした。
ニンテンドーゲームキューブに登場した『どうぶつの森+』の大ヒットを経て、DS版で一大ブームを巻き起こし、最新作の『あつまれ どうぶつの森』ではシリーズ史上最高の3,263万本を記録。この輝きの最初の一歩は、「ニンテンドウ64」にありました。
今回は、特に大きな影響を及ぼし、今も活躍を続ける人気シリーズ作の原点に絞ってお届けしましたが、「ニンテンドウ64」から飛び出した名作はまだまだあります。個人的には、『カスタムロボ』や『罪と罰 ~地球の継承者~』なども思い出深いところです。
そのデビューから締めくくりまで、偉大な功績を残して駆け抜けた「ニンテンドウ64」。当時プレイした方は遊んだソフトに想いを馳せ、未経験のユーザーは、本機がきっかけとなったシリーズ作に触れてみてはいかがでしょうか。