日本以上にコスプレ市場が大きいと言われる中国では、多くのコスプレイヤーが活躍。SNSを通して日本でも知られる人が少なくありません。Twitterだけを見ても数万~数十万フォロワーを持つ中国コスプレイヤーはざらにいます。そういった人たちは元々、中国で独自のコスプレ様式美を確立しているためクオリティが高く、それが日本でのファン獲得に繋がっています。
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一方で、アニメや漫画の聖地である日本に憧れ留学をした中国コスプレイヤーの箱ネコさんは、元から中国でファンを多く獲得していたわけではありません。日本でのコスプレ活動を地道に続けてクオリティーを上げ、フォロワーを増やした背景があります。
2019年末ではTwitterフォロワー5,000ほどでしたが、現在は2万4千人にも増えました。インサイドではこれまで何度も箱ネコさんを取材しましたが、改めて、夢を追いかける彼女の背景をインタビューでお伝えします。
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――コスプレを始めたきっかけを教えてください。
箱ネコ:小学生の時からコスプレイヤーに憧れていましたが、当時はメイド服を着るくらいで留めていました。高校生になって友達から本格的なコスプレに誘われて、衣装も貸してもらえたから、やっとコスプレし始めました。
――日本に留学を決意したのはどうしてですか?
箱ネコ:自分の夢を叶えるためです!
元々、イギリス・ロンドンにある大学へ留学する予定でしたが、行く直前になって、「自分の人生はこのまま、両親の期待に応えるだけで終わって、本当に叶えたい夢を諦めていいのか?」と考えてみました。悩んだあげく、やっぱり漫画家になりたくて、アニメと漫画業界が一番発展している日本に行くことを決めました。
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――英語が得意だったのですか?
箱ネコ:そうですね。少なくとも日本に来る前までは第二言語として使いこなしていました・・・(苦笑)。
――箱ネコさんのコスプレは、『アイドルマスター』シリーズが多いですよね。
箱ネコ:『アイドルマスター』シリーズが一番好きな作品なので、それについて話しをするともう止まりません!
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――月にどれくらいコスプレをしますか?
箱ネコ:今はbilibili動画で生配信をしているので、一ヶ月の半分はコスプレをしています・・・つまり、月15回以上はしています。
――2021年前半のコスプレベスト3を教えてください。
箱ネコ:『ウマ娘 プリティーダービー』オグリキャップが一番だと思います。本物の競馬場(東京メガイルミ・大井競馬場)でウマ娘を撮れることができるなんてすごかったです!
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そして、聖地で撮った『SSSS.DYNAZENON』南夢芽と、綺麗なロケ地で撮った『原神』エウルアが印象に強く残っています。やっぱり今年は新型コロナウイルス感染症の影響でイベントがあまりにも少なかったから、お外でコスプレできるのはとても楽しかったですね!
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――日本でコスプレを始めて苦労したことを教えてください。
箱ネコ:両親の支援がないから、経済面で苦労しました。欲しい衣装が買えなかったり、綺麗だけど貸し切りのスタジオなどが行き辛いと思ったりしています。また、遠征もしたいのですが車がないと、なかなか難しいですね。
――コスプレの印象に残る思い出を教えてください。
箱ネコ:去年の2月末に、勢いで友達と一緒に北海道のコスプレイベントに行きました。真っ白な世界で寒くて震えながら日が落ちるまで撮影しました。特にアシスタントさんとカメラマンさんの足が雪の中に埋れていたので、大変だったでしょう・・・でも、北海道の景色は本当に素晴らしかったです!
――今後も夢を追いかけ続けますか?
箱ネコ:今は生活しなければならないので、心を静めて漫画を描く余裕がないと思います。なので、落ち着いたら、漫画を描き続けていきたいです。皆さんにもっと自分のコスプレを応援して頂けると、私も安心して夢を追いかけることができます。
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画像提供:箱ネコ(Twitter:@hakonyanya)