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日本時間2021年10月5日からアイスランド、レイキャビクで行われている2021 League of Legends World Championship (Worlds 2021)。本大会に出場した日本代表DetonatioN FocusMe(DFM)は、Worlds本戦進出をかけて争うPlay-In Stageを見事一位突破し日本勢初となるGroup Stageへの進出を決めました。
DFMはGroup Bにおいて中国代表Edward Gaming(EDG)、韓国代表T1、北アメリカ代表の100 Theives(100T)と争い、最終ラウンドのKnockout Stage進出を目指しましたが、0勝6敗でGroup Stage敗退、最終結果はベスト16となりました。
今回、編集部では、16日深夜に行われたEDG戦、100T戦、T1戦を終えたDFM Steal選手にインタビューを行いました。一日で行われた3つの激闘と、ジャングルのメタについて伺ったインタビュー内容をお届けします!
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――Group Stageを終えての感想はいかがですか。
Steal選手Group Stageを突破した時はとてもうれしかったですが、今は満足できる試合が出来なくて少し残念に思います。
――Steal選手のGroup Stageの目標はどういったところでしたか。
Steal選手最初は1勝、2勝を目標にしていました。Group Stage1日目、2日目を経験すると、(他チームとの)レベルの差を感じました。そのうえで、自分たちには何が足りないのかを修正し、改めて勝ちを狙っていきました。
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――今回のGroup Stageとこれまでの世界大会、LJLとの違いは何を感じましたか。
Steal選手LJLもやはり緊張するのですが、世界大会になると観ている方の数が圧倒的に違うじゃないですか。僕を含め、みんなも緊張感が違うといいますか、視聴者が多い分プレッシャーを感じるのかなと思います。
――本日1試合目のEDG戦では、チーム全体が押される難しい状況でした。その時のチーム全体の雰囲気はどうでしたか。
Steal選手普段だったら押されている状況でも僕はチームの雰囲気を上げようとするのですが、今日はいい雰囲気での流れに持ち込めなかったです。ジリジリ負ける雰囲気になったときに僕も声を出せなくて……いい雰囲気ではなかったと思います。
――今回のEDG戦では相手チーム全体がジャングルをマークする動きを行ってきました。プレッシャーは感じていましたか。
Steal選手そうですね。前のEDG戦では視界が取られていない場所からガンクルートを考えていましたが、今回はジャングルがマークされていたし、僕自身も上手くプレーできなかったのでレベル差やゴールド差をつけられたと思います。
――2試合目の100 Theives戦ではチーム全体でアグレッシブなプレーで追いつめていました。特にAria選手中心でしたがどういったゲームプランを描いてましたか。
Steal選手ツイステッド・フェイトとトリンダメアを出した時点でTop/Mid中心にプレーして、他のメンバーはそれをカバーするプランでした。
――特に二試合目、Steal選手のポッピーは大活躍していました。ドラフトやインゲームを振り返ってどうでしたか。
Steal選手これまでの試合を通して実力の差を感じましたし、色々準備しなきゃと思いました。何か月ぶりかのシャコを昨日練習して今日の試合で出しましたし、ポッピーも昨日、一昨日で練習して出してみました。そういった変則ピックを色々探していましたね。上手くいったかどうかは、2試合目の内容が頭から抜けてしまって今は分からないです。
――2試合目の最後はバックドアを行いました。あれはあらかじめバックドアを狙う動きでしたか。それとももともとはバロンを狙っていて、突発的に狙ったものでしたか。
Steal選手最初から狙っていました。ただ少し冷静じゃなかったですね。冷静だったらもう少し引き込むなど、細かいコミュニケーションが出来たと思います。それが残念です。
――3試合目、最後のT1戦についてお伺いします。先ほど様々なピックを探していたというお話でしたが、シャコのピックはチームとして狙ったものでしたか。それともSteal選手の提案でしたか。
Steal選手ポッピーと同じ流れで、「やってみようか。」という感じですね。また、T1戦ではジャングルで強力なチャンピオンが4つBANされたので、そういった場合のために用意していたチャンピオンを出しました。
――シャコ/ユーミのピックではジャングルからゲームを動かさなければならない試合になると思いますが、プレッシャーなどはありましたか。
Steal選手逆に僕は序盤からガンガン作ろうって感じで、積極的に序盤からレベル3ガンクを狙いました。狙いすぎたために失敗した面もありましたが、プレッシャーは無かったですね。
――Steal選手の序盤のプレッシャーからAria選手がFaker選手をソロキルするシーンに繋がりましたが、その時のAria選手の様子は如何でしたか。
Steal選手単純に嬉しそうにしてましたね。チームとしてもちょっと盛り上がっていました。
――今大会のメタについて、Group StageからはタロンのBAN/Pick率が上がったり、フィドルスティックスのようなチャンピオンが出たりしました。今のジャングルメタをどう感じていますか。
Steal選手Play-In StageとGroup Stageではかなりメタが違うと感じましたが、チームカラーによって変わるんじゃないかなと思いましたね。Rogueのフィドルスティックスは、「あんな感じで使えるんだ」って思いましたし、他のチームだとリリアを使うチームもいました。チームによってファームしたり、序盤からガンクしたりなど、どんな戦略でも全部できるメタだと感じました。
――では今はジャングルのメタや選択肢が広いとSteal選手は感じていると。
Steal選手このWorldsはチームカラーによって(色々な戦術が)全部できると思っています。
――ありがとうございます。では、最後に応援してくださっている皆様に一言お願いします。
Steal選手Group Stage突破までは良かったのですが、良い姿を見せられなくて申し訳ございません。遅い時間まで応援してくださったファンの皆様、本当にありがとうございます。
――Group Stageで戦うDFMの姿が見られて本当に嬉しかったです。大会お疲れさまでした。ありがとうございます。
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日本代表DFMの試合はここまでとなりましたが、ベスト16入りを決めるのは日本勢初。国内リーグの力が増してきている証となったでしょう。来年はより強い姿で世界の舞台に挑戦する日本代表の姿が見られることを期待しています。
Knockout Stage進出が決定しているのは韓国代表からDWG KIA、T1、Hanwha Life Esports、中国代表からEdward Gaming、Royal Never Give Up、北アメリカ代表からCloud9となっており、残り2枠をかけてGroup Dの試合が行われます。11年目の王冠を手にするのはどのチームか、今後も目が離せません。
「Worlds 2021」Play-In突破直後を突撃取材したDFM Evi選手とYutapon選手へのインタビューも掲載しています。ぜひご確認ください。
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