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ゲームのコントローラーには、人によってさまざまな持ち方が存在します。その中でも、「モンハン持ち」はかつて一世を風靡していました。最近ではあまり耳にしませんが、実は令和になった今でも“現役の技術”として使われているのだとか…。
ハンターの証と呼ばれた「モンハン持ち」
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「モンハン持ち」とはその名の通り、『モンスターハンター』シリーズのプレイヤーたちが採用していたコントローラーの持ち方。PS2のソフトでも使われていましたが、名称が定着したのはPSPの『モンスターハンターポータブル』(MHP)シリーズだと言われています。
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どんな持ち方なのか簡単に説明すると、左手の親指を左スティックに固定し、人差し指で十字キーを操作するというもの。当時の『MHP』シリーズには「ターゲットカメラ」のようなシステムが存在していない上、ハンターの移動と視点操作が独立していたため、スムーズなプレイを目指してこの持ち方が誕生しました。
これにより移動と視点の同時操作が可能になり、快適なハンターライフが実現。「モンハン持ち」の修得はハンターにとって必須条件とまで言われ、むしろ普通に持って遊ぶ人の方が少なかったのだとか。
しかし、近年の『モンハン』シリーズでは「ターゲットカメラ」機能が発達したこともあり、「モンハン持ち」するプレイヤーは激減した様子。今となっては廃れた技術となってしまったのでしょうか…?
受け継がれていく「モンハン持ち」
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廃れてしまったかと思われた「モンハン持ち」ですが、実は若干の変化が加えられて今でも愛用されています。とくに、人気バトルロイヤルゲーム『Apex Legends』のCS版などで用いるプレイヤーが多いのだとか。
『MHP』シリーズの時は左手だったところを、最近は右手も同じように持つのが主流。親指を右スティックに固定することでエイム時の安定感が増し、慣れてくるとボタン操作が無駄なく、よりスムーズに行えるようになるのだそう。
ちなみに、アマチュア最強プレイヤーと名高い有名ストリーマーのNIRUさんも「モンハン持ち」を採用して『Apex』をプレイされているようです。もしかすると、あの巧みなエイム力やキャラクターコントロールの原動力になっているのかもしれません。
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さらに、フロム・ソフトウェアのアクションRPGゲーム『ELDEN RING』でも、「モンハン持ち」を採用しているプレイヤーがチラホラ。ダッシュしながらカメラ視点を動かす際に役立つらしく、SNS上では「ダッシュしながらカメラ動かしたくて右手がモンハン持ちになってしまう」「エルデンリング、モンハン持ち必須条件じゃね…?」といった声が集まっていました。
実は10年以上にわたって脈々と受け継がれていた「モンハン持ち」。もしかすると、名前を知らずにこの持ち方に行き着いた人もいるかもしれませんね。