
11月17日、『ウマ娘 プリティーダービー』に新育成ウマ娘として実装されたワンダーアキュート。競馬知識のあるトレーナーたちは、その育成ストーリーからJRA所属の和田竜二ジョッキーを連想せざるを得なかったようです。
◆有名ジョッキーとの関係性
ウマ娘・ワンダーアキュートのモデルは、2006年生まれの競走馬「ワンダーアキュート」。9歳まで現役を続け、48戦ものレースを駆け抜けたのですが、このうち28戦で鞍上を務めたのが和田ジョッキーです。
そんな和田ジョッキーは、「テイエムオペラオー」の全レースで鞍上を務めたことでも有名。両者は2000年にGI5勝を含む8勝、年間無敗という偉業を成し遂げ、「世紀末覇王」の名声を勝ち取りました。

ウマ娘・ワンダーアキュートの育成ストーリーでは、そんな鞍上との関係を意識してか、テイエムオペラオーが頻繁に登場。すでに「世紀末覇王」となった先駆者として、時に優しく、時に厳しく、トレーナーを叱咤激励してくれます。
あるシーンでは、「手土産として、シニア級GIの勝利報告でも持ってきてくれたまえ!」「もし何も持たずに来たら、その脳天に覇王チョップをお見舞いしてやろう!」というセリフが登場。おそらくこれは、実際に存在する和田ジョッキーのエピソードを元ネタとしたものでしょう。
和田ジョッキーはテイエムオペラオーとのコンビ解消後、GIに勝てなくなっていた時期が。その際、テイエムオペラオーに会いに行った際に噛みつかれ、叱咤激励を受けた気持ちになった…というエピソードがあります。
◆低迷する“期待の新人”が…
ほかにもさまざまな要素にて、同シナリオに登場するトレーナーは、和田ジョッキーとシンクロする部分があるようです。
たとえば育成ストーリー中では、「トレーナー学校で7科目主席で表彰された期待の新人トレーナー」「11人連続で専属契約を断られた」といった描写が出てきますが、こちらも意味深。

和田ジョッキーはそのキャリアにおいて、「テイエムオペラオーでGI7勝を挙げた」上、「テイエムオペラオーとのコンビ解消後、11年連続でGIを勝てなかった」という道のりを辿ったからです。
トレーナーと和田ジョッキーがワンダーアキュートとコンビを組んだ時の状況は、明らかにそっくり。競馬史に詳しい人たちは、「トレーナーが和田竜二の化身になってる」「事実上の和田竜二育成シナリオ」と盛り上がっていました。
もちろん、育成シナリオでフィーチャーされているのは、テイエムオペラオーだけではありません。たとえばデビュー戦前には、トレーナーが“闘魂肩たたき”で、ワンダーアキュートに気合を入れるシーンが。これは和田ジョッキーの鞭が「闘魂注入」と呼ばれており、ワンダーアキュートが鞭で叩かれないと中々やる気を出さない気性だったことが元ネタでしょう。
いつもながら、小ネタが満載の『ウマ娘』育成シナリオ。元ネタの存在を知った上でプレイしてみると、新しい発見があるかもしれません。
「Amazonブラックフライデー」はこちら