※本記事は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の内容に触れています。ネタバレにご注意ください。
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よからぬイメージを持たれることも多かったポケモン・スリーパーに、名誉挽回の時がやってきたようです。シリーズ最新作『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット(ポケモンSV)』で、その善なる性質が示されていました。
◆その力は誰のために…
スリーパーは『ポケットモンスター 赤・緑』から登場している「さいみんポケモン」。催眠術師が使うような振り子を手に持っており、実際に「さいみんじゅつ」を使うことができます。
ただでさえ怪しい“さいみんじゅつ使い”のイメージですが、その生態について、初代のポケモンずかんでは「子どもに催眠術をかけてどこかへ連れ去る事件があった」という物騒な情報も。グリム童話に出てくる「ハーメルンの笛吹き男」を連想させる部分もあり、危険なポケモンという風潮が生まれてしまいました。
ですが最新作『ポケモンSV』では、そんなイメージを覆すような扱いになっているとのこと。医務室の主である“ミモりん”ことミモザ先生の手持ちポケモンとして、スリーパーが登場するのです。
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なぜこの描写が重要なのか、2017年に発売された『ポケットモンスターウルトラムーン』のポケモンずかんを振り返ってみましょう。
そこでは「夜に眠れない人のために病院でお医者さんの手伝いをするスリーパーもいる」という記述があり、「さいみんじゅつ」を“人間のため”に使っているスリーパーの存在が示唆されていました。むしろ人間社会に害をなす個体こそ、ごく一部の例外なのかもしれません。
これを踏まえると、ミモザ先生の相棒であるスリーパーも医療従事者ならぬ医療従事ポケモンではないかと思われます。おそらくは「さいみんじゅつ」によって、眠れない生徒の力になってあげているのでしょう。
5年越しに実在が明かされた、人助けのために力を使うスリーパー。SNS上のスリーパーファンたちも、「真面目に生きてるスリーパーの名誉回復って感じで好き」「医療関係の設定を持ち出してくるの泣いちゃう」と喜んでいるようです。
人とポケモンが助け合って生きているパルデア地方。スリーパーも、人の役に立てることを喜んでいるかもしれませんね。