
『ウマ娘 プリティーダービー』の公式YouTubeチャンネルで配信されているアニメ「うまゆる」。そのタイトルや画風から“ゆるい”と思われがちな同作ですが、12月20日に配信された第12話では、コアな競馬ファンをも驚かせるようなネタが展開されたようです。
◆ウマ娘たちが暴走族に
第12話「鎖威拒宇血夷武!波羅離螺!(さいきょうちいむ!ぱらりら!)」は、ウマ娘たちが特攻服に身を包み、3チームに分かれて争うというヤンキー漫画をパロディにしたようなギャグ調のストーリーでした。

気になるチーム分けですが、「チーム讃弟威」はダイワスカーレット、スペシャルウィーク、サイレンススズカ、「チーム東京徒弐偉」はエアグルーヴ、トーセンジョーダン、ウイニングチケット、そして「チーム無頼暗」はウオッカ、タニノギムレット、マヤノトップガンと、各チーム3人ずつウマ娘が所属。
コアな競馬ファンならすぐにピンときたかもしれませんが、このチーム分けにはモデル馬の血統が関係していると思われます。「チーム讃弟威」の3人はサンデーサイレンス、「チーム東京徒弐偉」はトニービン、「チーム無頼暗」はブライアンズタイム。それぞれ競馬界を代表する大種牡馬の血を引く馬をモデルとしたウマ娘たちなのです。
チーム名も「讃弟威(サンデイ)」はサンデーサイレンス、「東京徒弐偉(トウキョウトニイ)」はトニービン、「無頼暗(ブライアン)」はブライアンズタイム…と、種牡馬名を思わせる名前となっているので、間違いないでしょう。
◆コアなネタに競馬ファンが反応
今まで『ウマ娘』の各コンテンツでは、競走馬の血統についてはあまり触れられていませんでした。それが今回、「うまゆる」でガッツリとネタにされることに。特に血統を大種牡馬まで遡る「系統」論といえば、競馬ファンの中でも、コアな層が好むディープなネタ。「うまゆる」というタイトルに反し、全く“ゆるくない”ネタが展開され、競馬ファンも驚いたようです。
ネット上でも「うまゆる12話、パロディと血統ネタてんこ盛りで好き」「うまゆる最新話血統ネタで草www」「これ競馬に全然興味ない人にはなんのこっちゃ分からないよね」「安易なヤンキーものパロディかと思ったら競走馬界の本物の血統争いをネタに絡めてきててすごかった」という声が上がっていました。
ちなみに、ヤンキーと化したウマ娘たちの啖呵の切り合いも必見。ダイワスカーレットが「天下の讃弟威に楯突くなんて、100年早いのよ!」と切り込めば、トーセンジョーダンが「数だけの新参とダセー輩どもに、ウチらが負けるわけねーっしょ!」と返します。そして、それを聞いたウオッカが「なんだと!絶滅寸前の古株が!」と噛みつく…といった流れでした。
圧倒的な数の後継馬を持つサンデーサイレンス、歴史を感じさせる重厚な血統ながら、衰退傾向にあるトニービン、そして子孫たちに特徴的な…人間でいえば“ヤカラ”っぽい性格を引き継ぐブライアンズタイム。各大種牡馬の特徴を端的に表現した煽り文句の数々が、競馬ファンに大ウケしていたようです。