※本記事はアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」最終回の内容に触れています。ネタバレにご注意ください。
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「その魔女は、ガンダムを駆る。」をキャッチコピーとした大人気アニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」。1月8日に放送された第1クール最終回では、あまりにも壮絶な展開が描き出され、トラウマを刺激される視聴者が続出しています。
◆新時代のトラウマアニメが誕生?
同作の舞台は、大企業と密接な関わりをもつ「アスティカシア高等専門学園」。辺境の地・水星から編入してきたスレッタ・マーキュリーと、“花嫁”のミオリネ・レンブランを中心とした物語が描かれています。
ある種の学園モノということで、緊迫した場面がありつつも、ジュブナイル的な見どころが多かった同作。ですが最終回となる第12話「逃げ出すよりも進むことを」では、雰囲気が一変し、生死を賭けた戦闘が繰り広げられました。
とりわけ視聴者に衝撃を与えたのは、ラスト数十秒の出来事。ミオリネの目の前で、エアリアルの手が人間を虫のように叩き潰すシーンが登場したのです。そしてスレッタは血塗られた花婿に──。
同作は放送が始まった当初、スレッタとミオリネの関係性や“決闘”の設定などから、TVアニメ「少女革命ウテナ」のオマージュではないかと考察されていました。
しかし最終回の展開は、そうしたイメージとは大きく異なるものに。アニメファンの中には、トラウマアニメの代表格「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズ、とくに“旧劇”こと「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」の惨劇を連想する人もいたようです。
Twitter上では、「百合アニメかと油断してたら旧エヴァでメンタルやられた」「ウテナだと思ったらエヴァ旧劇だったってコト…?」とどよめきが広がっていました。
◆『名探偵エヴァンゲリオン』の思い出
さらに濃いオタク的な視点からしても、同作から「エヴァンゲリオン」シリーズを連想するのはこじつけではないと言えるでしょう。
というのも、過去の「エヴァンゲリオン」関連作品には、例のシーンに近いような描写が存在したのです。
それは2007年にPS2向けに発売された推理ゲーム『名探偵エヴァンゲリオン』。同ゲームの第伍章「法廷の中心でアイを叫んだけもの」で、加持リョウジが大切にしていたスイカ畑の中心で“巨大な手”に押しつぶされ、圧死していた…という事件が起こるのでした。
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もちろんオマージュではなく、たんなる偶然の一致ではあるでしょう。ですが実際に惨劇の様子を見比べると、ミッシングリンクを発見したような興奮を味わえるかもしれません。
不思議な縁でつながっていた、平成と令和のトラウマアニメ。「水星の魔女」は、アニメ界の新たな伝説になるのでしょうか。