
2月16日に発売されるRPG『テイルズ オブ シンフォニア Remastered』。およそ20年前の名作が令和に蘇るとあって、ゲーマー界隈は大きな盛り上がりを見せています。…と、同時に「『テイルズ オブ シンフォニア』はレトロゲーなのか?」という議論が交わされていました。
◆あの感動が再び蘇る…
そもそも『テイルズ オブ シンフォニア』とは、2003年8月に発売されたニンテンドーゲームキューブ用ソフト。今回新たに発売されるタイトルは同作のリマスター版で、2022年9月にはプロモーション映像が公開されました。
オリジナル版の発売から約20年の時を経て、シリーズ屈指の名作が蘇るわけですが、プロモーション映像を見たゲーマーからはこんな声が――。「レトロな雰囲気がいい」「やったことないけど懐かしさを感じる」などと、『シンフォニア』をレトロゲーム扱いする人が続出しているのです。
これに待ったをかけたのが、オリジナル版のド真ん中世代。ネット上には「え?え?シンフォニアってレトロなの?」「レトロっていえばスーファミまでやろ。キューブはまだレトロじゃない!」などの声が上がり、議論が展開される事態になっています。
◆『シンフォニア』はレトロゲームなのか?
たとえば『シンフォニア』と同じ、2003年に発売されたゲームソフトを見ていくと、『FINAL FANTASY X-2』『真・三國無双3』『ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート』『メイド イン ワリオ』『カービィのエアライド』『バイオハザード アウトブレイク』などの名作がずらり。
『ポケットモンスター』シリーズでたとえるなら、『ルビー・サファイア』(2002年11月)や『ファイアレッド・リーフグリーン』(2004年1月)が発売された頃にあたります。
『シンフォニア』がレトロゲームならば、これらの作品もまたレトロゲームということになり、たしかに直撃世代にとっては受け入れがたい真実といえるでしょう。

とはいえ『シンフォニア』発売から20年遡った1983年は、家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」が誕生した年。同時にマリオとドンキーコングのデビュー作であるFC『ドンキーコング』や『マリオブラザーズ』の発売年でもあります。
『シンフォニア』直撃世代のなかには2003年当時、ファミコンシリーズをレトロゲーム扱いしていた人も多いのではないでしょうか。
ちなみに1983年といえば、バンダイは「アルカディア」、セガは同社初の家庭用ゲーム機「SG-1000」を発売していますが、いずれの機器もレトロを感じる佇まい。20年前とはそれだけ長い年月であり、昔なのです。
そう考えてみると若い世代のゲーマーにとって、20年前のソフトである『シンフォニア』が“レトロ”に感じる…というのも、仕方のないことなのかもしれませんね。