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3月24日、ユニクロ原宿店にてスプラトゥーン3×UTのコラボコレクション販売記念イベントが開催されました。
これはプロテニスの錦織圭選手、そして先日引退したプロ車いすテニスの国枝慎吾選手が参加したゲームマッチ。一般公募のファミリーとチームを組み、『スプラトゥーン3』で対戦するという内容です。
両選手は言わずもがな、世界的な著名人。その2選手が招かれたゲームイベントには、「第二の錦織・国枝」を夢見る子供たちも招待されました。
◆コートのスーパースター
ヨーロッパにおいて、世界ランキングに入るテニス選手は特別な存在です。
これは決して大袈裟な表現ではありません。プロテニスの世界的な大会は、ヨーロッパ各国の王室の人々が観戦に訪れる一大イベント。その中でアジア人が実績を挙げるということ自体が偉業と言う他なく、さらに錦織選手のシングルス世界4位は歴史に残る快挙です。
そして国枝選手は、世界4大大会に計50回優勝し、パラリンピックでもシングルス・ダブルス共に金メダルを獲得した生涯ゴールデンスラム達成者。日本に車いすテニスの迫力を伝えた選手でもあります。国枝選手がいなければ、日本では今でも車いすテニスは「パラスポーツのひとつ」という共通認識に過ぎなかったはずです。「車いす競技はここまでスリリングなのか!」ということを日本人に理解させた国枝選手の功績は、誰にも否定できません。
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そんなレジェンドが、まったく同じ空間にいながら同じゲームをプレイするという奇跡が筆者の目の前で繰り広げられています。と、トンデモねぇところに取材に来ちまったぞ!?
一般公募の参加者は、チーム錦織とチーム国枝に分かれて対戦します。それぞれ所属チームのTシャツを着て、さながらスプラトゥーンのフェスのような姿で試合に臨みました。
なお、この一般参加者は皆さん親子連れで、もしかしたら20年後のグランドスラム覇者になっているかもしれないキッズプレイヤーも。いやー、憧れの選手に会えて嬉しかっただろうなぁ……。
◆「一緒の趣味を分かち合うのは素晴らしいこと」
プライベートでも共にスプラトゥーンをプレイするという錦織・国枝両選手。しかし、「人に見られながらのゲームプレイ」はお互い初めてだったとのこと。
「これを機にプロゲーマーを目指す!? ……という話ではないですが、でも人前でゲームをやるのは楽しいですね」(国枝選手)
「ファンの方とテニスをすることはあっても、ゲームをすることはありませんでした。ただ、一緒の趣味を分かち合うのは素晴らしいことだと思います」(錦織選手)
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今回のチームマッチでは合計3試合開催されました。結果は2-1でチーム国枝の勝利。見た目にはどちらが勝っているのか判別がつかないほどの一進一退の展開で、プロのアスリートらしい好プレイも見られました。
しかし、それ以上に伝えるべきは「誰しもがゲームを囲みながら笑顔の絶えない時間を過ごした」ということでしょう。
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写真をご覧いただければ分かりますが、錦織選手も国枝選手もマスクをしていません。世界中をロックダウンに陥れたパンデミックにようやく終焉が見え、気兼ねなく外出できる日々が戻ってきました。これが2022年までの環境なら、「プロのアスリートと同じ室内でゲームをするイベント」などは実施不可能だったはず。
パンデミックはゲーム市場を拡大させた、という側面は確かにあります。しかし、仲間の顔が見える距離でニンテンドースイッチを持ち寄って同じゲームをプレイするということは、なかなかできない日々が長く続きました。
筆者は国枝選手より一学年下(同じ1984年生まれ)であり、それ故に国枝選手が少年時代に遊んでいたゲームやそのプレイ環境を極めて克明に想像できます。84年生まれの小学生は、自宅にファミコンとスーパーファミコンとゲームボーイがあるのも珍しくありませんでした。当時はオンライン対戦などという気の利いたものは存在せず、2P対戦をしようと思えば友達を自宅に呼んでプレイするか、自分が友達の家にお邪魔するか以外にありません。
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しかし、オフラインで交流するからこそ「一緒の趣味を分かち合うのは素晴らしいこと」という実感がありました。そのような「ゲームの醍醐味」を参加者と分かち合う目的のイベントを、我々はようやく開催できるようになりました。
◆手ごろな価格のコラボTシャツ
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さて、このイベントが催された3月24日にユニクロが発表した商品は、スプラトゥーン3×UTのコラボTシャツとステテコ。TシャツはMENとKIDS、ステテコはKIDSのみで合計14種のラインナップです。
個人的にはTシャツがおススメで、価格は何と税込1,500円。この物価高騰の時代に、ブランドTシャツが2,000円もしないとは!
普段着にも良し、仲間同士でこのTシャツを買ってフェスに臨むのも良し、様々なシチュエーションが見出せるお洒落な商品です。筆者も欲しくなり、自腹で購入しました!
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