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世界トップデュエリストを決める世界大会「Yu-Gi-Oh! World Championship 2023」が4年ぶりに復活。今年は日本で本戦が開催され、世界中のデュエリストが集結します。新しく追加された『遊戯王 マスターデュエル』(以下、『マスターデュエル』)部門の予選は5月16日から開始しており、マイデッキさえ作成していれば、誰でも参加が可能となっています。
そんな世界大会の予選開催に先駆けて、『マスターデュエル』では「世界へ挑め!キャンペーン」として「BF-フルアーマード・ウィング」が配布されました。同時に「BF(ブラックフェザー)」テーマの新ストラクチャーパック「ブラックフェザーズ・プライド」も登場。これを機に、「BF-フルアーマード・ウィング」で予選に挑戦しようと考えている方もいるのではないでしょうか?
しかし、「BF」テーマは根強い人気を誇り、そのカード群も膨大。今回配布された「BF-フルアーマード・ウィング」をきっかけに「BF」デッキを組もうという方は、その豊富なカードプールに迷うかもしれません。
そこで本記事では「BF-フルアーマード・ウィング」を軸としつつ「BF」テーマで注目するべきカードを筆者の独断と偏見でご紹介。新規カードで更なる強さを得た「BF」テーマ、そして「BF-フルアーマード・ウィング」で“ロマン溢れる一戦”を展開してみませんか?
◆ストラクチャーデッキ「ブラックフェザーズ・プライド」の新規カードが「BF」に新たなる動きを与えてくれる!
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「BF-フルアーマード・ウィング」
ATK 3000/DEF 3000
「BF」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:このカードは他のカードの効果を受けない。②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターが効果を発動する度に、その相手の表側表示モンスターに楔カウンターを1つ置く(最大1つまで)。③:1ターンに1度、相手フィールドの楔カウンターが置かれているモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターのコントロールを得る。④:自分エンドフェイズに発動できる。楔カウンターが置かれているモンスターを全て破壊する。
今回配布された「BF-フルアーマード・ウィング」で最も注目すべき効果は「このカードは他のカードの効果を受けない。」でしょう。非常に強い耐性を持つ1枚です。さらに効果を発動した相手モンスターに“楔を打って”コントロールを奪うという、まさにロマンの塊。「BF」テーマのエースカードに数えられるでしょう。
そして今回、新ストラクチャーパック「ブラックフェザーズ・プライド」の登場によって本テーマがさらに強化され、新たな動き方が可能に。デッキに加えたいカードを1枚ずつ見ていきます。
まず注目したいのは新規カードの「BF-無頼のヴァータ」。このカードの効果は自身をリリースすることで、デッキから「BF」モンスターを墓地に送るというメリットを得つつEXデッキから「ブラックフェザー・ドラゴン」を特殊召喚できるというもの。手札に1枚あるだけで「ブラックフェザー・ドラゴン」を出せるという強力な効果です。同じく新規カードである「BF-幻耀のスズリ」と並べて、新しく「BF」テーマを支えることでしょう。
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面白い動きをしてくれるのは罠カード「BF-ツインシャドウ」。手札から発動することもでき、相手ターンでのシンクロ召喚を可能にしてくれる1枚です。相手ターンでのシンクロ召喚はタイミングに迷いますが、意表を突くことが出来るのは確か。そうでなくとも「ブラックフェザー・ドラゴン」「BF」シンクロモンスターを一発で召喚できるので、自ターン用のカードとしても機能します。
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また、永続魔法カード「黒羽の旋風」では連続した特殊召喚が可能なため、「BF-フルアーマード・ウィング」の特殊召喚まで繋げられます。「BF-フルアーマード・ウィング」は「このカードは他のカードの効果を受けない」とあって、フィールドにいるだけでもかなり強いモンスターですが、ATK3000ということで戦闘で破壊される可能性が十分にあります。しかし、「黒羽の旋風」があれば、戦闘・効果での破壊を黒羽カウンター消費により防ぐことが出来るので、相性の良い優秀なサポートカードと言えます。
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◆「BF-フルアーマード・ウィング」強化の方向性は完全耐性にあり!?
耐性が強いモンスターはフィールドに出るだけで「これで相手は何もできない!」と強烈な自信を与えてくれる存在。ある意味でロマンと言えるでしょう。「BF-フルアーマード・ウィング」は間違いなくその1枚……。更に耐性を強めていく方向で考えるのも良いでしょう。
前述の通り「BF-フルアーマード・ウィング」は、ATK3000のモンスターカード。楔カウンターで相手モンスターをマークしても、戦闘によりフィールドで破壊されてはその強みが活かせません。
その対策として有名なのが「地竜星-ヘイカン」をシンクロ素材に使い「戦闘では破壊されない」効果を得ること。これによって完全耐性の「BF-フルアーマード・ウィング」が完成。もはや完璧に近い強さとなります! 1ターン目からこの状態に持っていくには「源竜星-ボウテンコウ」などを経由する方法がオススメです。
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続いて、完全耐性に向けて「BF」ではなく「BF-フルアーマード・ウィング」のみを強めていく方向で戦術を考えるなら、シンクロ軸ではお馴染みとなった「No-P.U.N.K.セアミン」などと組み合わせるのも手段のひとつ。「竜星」「P.U.N.K.」などで複雑に展開していきましょう。
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しかし、『マスターデュエル』において注意しなければならない要素はタイムアウト。プレイングに時間をかけていると敗北に繋がってしまいます。どの状態からでもスムーズに、相手の妨害を潜り抜けて完全耐性を得るにはプレイングの習熟度が必要かもしれません。
そして……これは完全なる筆者の趣味でチョイスしたのですが、罠カード「やぶ蛇」を組み合わせれば「BF-フルアーマード・ウィング」を出張させることも可能。
相手が「やぶ蛇」を除去しないと発動できないので、あくまで受動的な運頼みですが……。タイミング次第では相手の流れを絶って、楔カウンターの圧力をかけることができます。「やぶ蛇」もロマン砲と言えるでしょう。
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ここまでピックアップしたカードで「BF-フルアーマード・ウィング」を完全耐性にしても、やはり相性が悪いカードというものがあります。それが「壊獣」など特殊召喚のためにこちらをリリースしてくる効果を持つカードたち。これに対処するのは中々難しいと言わざるを得ないでしょう。しかし、『マスターデュエル』での対戦は一回勝負であるため、複数回にわたって同じ相手と戦うことはありません。逆に捉えれば、相手がそれらをデッキに入れていなかった場合は完全耐性に対してなす術がないということでもあります。
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この記事で紹介した耐性を強めていく方向性以外にも、展開できる執着点が多岐に渡る「BF」テーマ。一戦ごとに相手が変わり、相手の油断を狙いやすい『マスターデュエル』の環境だからこそ、さらに輝く「BF-フルアーマード・ウィング」の強みを活かしつつ、「Yu-Gi-Oh! World Championship 2023」の本戦出場を目指し「BF」テーマで勝利をもぎ取るのも面白いのではないでしょうか。
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