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なぜ、兎田ぺこらのゲーム実況はファンを惹きつけるのか?『シュタゲ』ミリしら配信で披露した、“キャラと同化する力”

原作ゲームに触れたこともなければアニメを観たこともない!ホロライブ所属の兎田ぺこらさんが完全初見で挑む『STEINS;GATE』プレイ実況。平成レトロの秋葉原とクセ強キャラクターに華麗なツッコミが入る!

ゲーム Nintendo Switch

2009年にXbox 360でリリースされ、あらゆるハード、あらゆるメディアに進出した人気アドベンチャーゲーム『STEINS;GATE』。その原作ゲームを、ホロライブ所属のアイドルVtuber・兎田ぺこらさんが完全初見で実況プレイしました。

リリース年であり物語の舞台となった2009年当時のアキバカルチャー、そしてミステリアスな展開を「これでもか!」と畳みかけたドキドキの本編をぺこらさんがどのように見たのでしょうか?

ぺこらさんの目を通した序盤のレビューとともに、2時間半もリスナーを惹きつけたその実況トークスキルにスポットを当てます!

▲『STEINS;GATE』OPムービー

◆「ななな何で!?!?」序盤から謎また謎のミステリアスな展開

『シュタゲ』は原作ゲームにもアニメにも触れたことがなく、「ミリしら(=1mmも知らない)」と語るぺこらさん。配信サムネイルに使用したビジュアルから、岡部倫太郎(CV:宮野真守)、椎名まゆり(CV:花澤香菜)、牧瀬紅莉栖(CV:今井麻美)という3人のメインキャラクターが「三角関係の恋愛模様を展開する」と予想してゲームをスタートさせました。

▲第一印象を受けての配信開始ツイートがこちら。「みんな表情が暗いことだけ気になるぺこ」と不穏な空気は察している様子。

ぺこらさんがまず興味を持ったのは、オープニングナレーションで語られた「バタフライ効果」というワードです。これは「ほんの些細な出来事がいずれ大きな変化をもたらす」という意味の用語で、「99%の科学と1%のファンタジー」をコンセプトにした本作「科学アドベンチャーシリーズ」らしいワードです。それは「なぜ?なに?ぺこちゃん」というショート動画シリーズも配信する、好奇心旺盛なぺこらさんらしい食いつき方でした。

▲「なぜ?なに?ぺこちゃん」第1回目の動画。

『シュタゲ』と言えば岡部の厨二病な言動も特徴のひとつです。しかしその言動は「謎の機関に狙われている俺」という「なりきり系」のノリであるため、主人公であるにも関わらず多くのプレイヤーが心の距離を置いたほど独特の雰囲気をかもし出していました。

しかしぺこらさんはどれが岡部の妄言でどれが事実の情報か分からないながらも、「好きだよ、ぺこちゃんそういうの!」と思わずニッコリ。さらに「鳳凰院凶真」の真名を名乗ると興奮した様子で「好き!こういうやつ好き!」とすっかりお気に入りキャラになっていました。

▲懐かしのケータイや自作ホームページ、「2ちゃんねる」をパロディにした「@ちゃんねる」など時代を感じさせるものに大喜び!

そんなぺこらさんの様子が変わったのは紅莉栖が登場してから間もなくのこと。これが初対面であるはずの紅莉栖に「15分ほど前に会った」と言われ、「会ったっけ? 会ってないぺこだよね??」と記憶をたどります。そして紅莉栖の事件を引き金に一気に緊迫感が高まると、次々と突きつけられる「不自然な出来事」を全力で考察しはじめます。

秋葉原の街から数千人の通行人が一斉に消えて息を呑んだり、「秋葉原に行けばこの場所本当にあるぺこ?行ってみたいぺこ!」と目を輝かせたり、過去にメールを送る謎現象に「ななな何で!?!?」と考察してみたり……。ミステリー部分のみならず、実在する秋葉原の各スポットに興味津々ですっかり作品の虜になった様子でした。

▲紅莉栖が刺された……!? しかしその直後、事件がまるでなかったかのように紅莉栖が無傷で現れて……!?

◆キャラクターと同化する独特の実況スタイル

『シュタゲ』の実況配信で許されているのは第1章までということで、ぺこらさんの実況も第1章の途中で終了。ただ『シュタゲ』配信でもっとも多いアニメ同時視聴と違って原作ゲーム実況は情報量が多いですし、なによりケータイメールでキャラクターたちとコミュニケーションを取る「フォーントリガー」システムが実況向きです。「返信したい!」とメールを返信したり、行間の隅々までじっくりと味わう実況配信は、同時視聴では得られない、ゲーム実況ならではの楽しみに溢れていました。

「自分の手で物語を動かす」というプレイ体験が『シュタゲ』に注目が集まった理由であり、苦労しながらクリアしたからこそ多くのプレイヤーが「記憶を消してもう一度プレイしたい」と思ったはず。

アニメでは描かれていないエピソードや別エンディングが多いため原作ゲームをオススメする声が多いですが、やはり唯一無二と言えるプレイ体験こそ原作ゲームの醍醐味。それを今回思い出させてくれたのがぺこらさんの実況配信でした。

▲自分の指が運命を決めるというプレイ体験はアニメでは絶対に得られないものです。

それと同時に実感したのはぺこらさんのトーク力の高さです。

本作のように読み上げるタイプの実況形式において、ぺこらさんは主人公になりきることが多いというのが筆者の印象です。理不尽な展開があればまず自分が主人公になりきって腹を立て、それから主人公のセリフを読み上げる。物語の流れに沿ったコメントが多いため没入感も高まります。

特に『シュタゲ』は好奇心旺盛なぺこらさんと相性が良く、不穏な展開や奇妙な食い違いが発生すると一歩立ち止まって考察します。すでにプレイしている側から見ると、勘の鋭さに感心したりミスリードにはまってニヤニヤしたりできますし、未プレイの視点だと一緒に考察できてグッと引き込まれます。そして気づくと2時間半も時間が経っているわけです。

また岡部たちの発明品である電話レンジ(仮)についても、「スマート家電みたい!時代を先取りしてるぺこ!!」と発言してリスナーをハッとさせるなど着眼点も鋭く、見ていて飽きません。今回の『シュタゲ』実況は、まさに科学も好きなぺこらさんにジャストフィットしていました。

▲モニター越しに岡部が語りかけてくるシーンは、まるで虚構と現実の壁が取り払われたよう。ぺこらさんのお気に入りシーンのひとつです。

余談ですが、科学アドベンチャーシリーズの第1作『CHAOS;HEAD NOAH』は、集団飛び降り自殺に端を発する連続猟奇事件を描いたサイコサスペンスで、「妄想を科学する」という、こちらもぺこらさんの興味をそそるような内容となっています。愛らしいビジュアルからは想像がつかない「凄い」展開もあるので、この機会にそちらも体験して欲しいところですね。

原作ゲームでの実況配信は途中までとなりますが、気になりすぎてこれからはアニメ版の同時視聴をしたいと意気込むぺこらさん。今一番気になっている「ニャンニャンちゃん」ことフェイリス・ニャンニャン(CV:桃井はるこ)の登場もこれからですし、科学的なギミックや、2009年当時のアキバカルチャー、ネットカルチャーもまだまだ多くのネタが控えています。

6月8日(木)の21時よりスタートするアニメ同時視聴では感想を語る時間も取るでしょうから、そこでぺこらさんが何を語るのか、雑学好きとしてどのような考察を語るのか楽しみです。

その時まで、エル・プサイ・コングルゥ……。

▲【STEINS;GATE】完全初見でシュタインズ・ゲートをプレイしてみるぺこ!【ホロライブ/兎田ぺこら】※ネタバレあり

(C)2016 COVER Corp.

(C)MAGES./5pb./Chiyo St. Inc. (C)2009 MAGES./5pb./Nitroplus


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  • 1野うさぎ 2023-10-16 19:37:36
    1野うさぎですがぺこちゃんはけしてゲームが上手いわけではありません、しかしぺこちゃんのゲーム配信は目がくぎ付けにされます、ぺこちゃんは主人公になりきります
    、それが面白いしどんなに難しくても諦めません、そして野うさぎとのプロレスが面白い、ライブではアイドルしてますが配信ではエンターテイナーです野うさぎとプロレスしますが野うさぎの事本当に大事に思ってくれてます
    0 Good
    返信

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