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サンソフトは、自社の80年代タイトル3本の復活を目標とするクラウドファンディングプロジェクトを発表しました。
『マドゥーラの翼』『リップルアイランド』など3本の移植目指す
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今回復活を目指すのは、ファミリーコンピュータ向けに発売された『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』『マドゥーラの翼』『リップルアイランド』の3作品です。リメイク・リマスターではなく「移植」を目標としており、Steamおよびニンテンドースイッチ向けの販売を予定しています。
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中でも『マドゥーラの翼』のオリジナル版は独自の音源チップを採用しており、完全な移植が難しかったためなかなか開発に踏み切ることができなかったとのこと。このプロジェクトは、最高の音質で再現したいという思いも込められているといいます。
クラウドファンディングは7月13日18時から8月31日23時59分までの約1ヶ月半実施予定で、目標額である600万に満たなかった場合不成立となり、支援金が返金されるAll-or-Nothing方式で行われます。
加えて、当時7社しかできなかったという自社ブランド名を刻印したファミコンカセット(ROMなし)の復刻も予定。達成後のネクストゴールとして、当時の賞品用カセットを思い起こさせる金色カセットも目標にしているとのことです。
他にも原画を元にしたグッズや復刻版ファンクラブ会員証、一般販売も予定のサンソフトヒストリー本やサンソフト開発チームの職場見学&座談会など様々な特典が用意されています。
サンソフトは会社のお荷物だった!?ぶっちゃけ話がスゴイ
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サンソフトはこれまで消滅せず存続していましたが、実際にはほぼ瀕死状態だったとのこと。有名なファミコン・スーパーファミコン期以降は自由にゲームが作れていたものの、その後は大人の事情によりゲームを作ることができなくなり、それに失望した社員の退社も相次いだといいます。
その後美少女ゲームやBL、VRなど様々な分野に挑戦したものの撃沈を繰り返し、気づけば赤字続きのお荷物チームになってしまいました。そしてサン電子の経営状態が悪くなっていくにつれ状況も厳しくなっていき、3,4年ほど前には苦渋の決断を迫られていたといいます。
そんな中、大株主の香港ファンド・オアシスマネジメントが取締役の解任と刷新を提案。当時の役員はこれに反対したものの、臨時株主総会にて可決され、交代が決まりました。これにより当時のサンソフトチームが信じていたものがひっくり返り、今まで見ていた数字や存在意義、あらゆる価値観の見直しを要求されることになったといいます。
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そんな中、サンソフトチームと新役員との間で話し合いが行われ、「君たちは何故、過去の財産に目をむけないのか」と言われたとのこと。その一言がサンソフト復活プロジェクトへの大きなきっかけになったといいます。
サンソフト復活プロジェクトは話題を呼んだマルチプレイACT『いっき団結』や、7月6日発売予定の『ギミック! スペシャルエディション』、カラー化も行われたGB名作復刻版『トリップワールドDX』や、フェルト風のデザインで蘇るリメイク版『へべれけ』など数々のプロジェクトが動いており、レトロゲームファンの心を掴んでいます。
そんなサンソフトの次期復活プロジェクトとなる80年代作品復刻プロジェクトは、CAMPFIREにて7月13日18時より実施されます。