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新作横スクSTG『FZ: Formation Z』プレイレポ!撃って楽しい操作の良さにさらなるグランゼーラの進歩を見た【TGS2023】

シティコネクションがグランゼーラとともに新たに放つ新作『FZ: Formation Z』プレイレポ。横スクロールSTGだけど空間の広がりを感じる野心的な手応え。

ゲーム イベント
シティコネクションブースの試遊台の様子

千葉・幕張メッセの現地とオンラインの両面で開催されている、国内最大級のゲーム展示会、東京ゲームショウ2023。シティコネクションブースにてプレイアブル出展された、グランゼーラとシティコネクションの共同開発による横スクロールシューティングゲーム『FZ: Formation Z』のプレイレポをお届けします。

本作は、その名の通り、ジャレコが1984年にアーケードで稼働したシューティングゲーム『フォーメーションZ』の新作。2022年10月に『Project:FZ』として発表された本作は、オリジナル版のロボ形態から戦闘機形態への変形要素などの特徴を引き継ぎつつ、全く新しいステージや敵などが登場する作品です。

モダンさを感じる演出とカスタム要素

今回プレイアブル出展されたバージョンでは、昨年プレイアブル出展された時に比べてゲームプレイ開始時にロボ形態の編集画面や発進シーンなどが追加されました。また、各種デカールを四肢などに張り付けられるだけでなく、東部や腕部などのパーツも交換可能でした。またプリセットで設定されたカラーリングやデカール類も充実し、機体編集画面への移行ではカメラがほぼ途切れることなくシームレスに動くことを含めて『R-TYPE FINAL 2』よりモダンな方向へ進歩しているのに進化を感じて嬉しく思えました。

カスタマイズはかなり多岐に渡る。ただ、数年ぶりにシリーズ最新作がリリースされた某ロボ作品を連想してしまったのは内緒だ
パイロットも男女から選べてそれぞれ容姿も選べる

プレイアブル機体は、ラプター的なフォルムを持つ「イノセンス」と前進翼+カナードで構成された「プルーフ」、そして重装甲な見た目とテーパー翼が特徴的の「ジャッジメント」の3機です。それぞれボムや戦闘機形態に特徴を持っており、機体選択後には一定のポーズを披露します。今回は初発表時に披露されたイノセンスを中心にプレイしました。

機体を選ぶと人型ロボ形態から戦闘機へと変形して発進シークエンスが演出。カスタマイズした部分が強調される良いイントロです。

プレイアブル出展で遊べるステージは、ステージ1とステージ3の一部です。プレイヤーの後ろで流れる背景が開発途中であるために少し寂しさを感じる部分もありますが、敵の艦艇や航空機も含めて大まかな完成形が想像出来ます。

ある意味お馴染みの編隊パターン

筆者は難易度ノーマルでプレイしましたが、ステージ1の段階だと敵の弾幕含めてそこまで苛烈ではありません。ロボ形態では、ライフルの射撃角度をつけることが可能であることに加え、連射のノーマルショットとチャージショットの2種類を発射。またロボ形態になれるため、近接攻撃も存在します。

かなり高高度まで上昇出来る。
空と地上、この二つを行き交えるのが本作の特徴だ

敵機の編隊パターンや爆発エフェクトが『R-TYPE FINAL 2』を彷彿とさせますが、連続発射出来る溜め撃ちと変形からのミサイル攻撃で、全く違う作品である事がよく分かります。

他にもボム的なものとして機体のエネルギーを使うミサイル/近接攻撃があります。これらはロボ形態ではブレードなどにエネルギーを蓄えさせて強烈な一撃を加える近接攻撃、戦闘機形態においてはミサイルに撃ちわけることができます。エネルギーは自機の飛行にも使われており、敵機から定期的にエネルギーを奪わなければ、たちまちエネルギー切れで飛行不可能に。今作においてこのエネルギー管理の駆け引きは、おそらくは開発の想定どおりに面白いと思えたところでした(ただエネルギー回復アイテムを持った敵の輸送機がよくわからなくて見逃しやすかったのは玉に瑕)。

プルーフは無誘導の多弾頭ミサイルを広範囲に放つ
ジャッジメントは、普通の投下爆弾かと思ったら途中で誘導してビックリした

また、オリジナル版との相違点で言えば、グラフィックの違いはもちろんですが、大きくは音楽が付いたことでしょう。楽曲は特徴的なイントロを残しつつも違和感なく自然な曲調に仕上がっていました。思った以上に1ステージの構成が長いことも『R-TYPE FINAL 2』との違いを感じさせます。

今回の試遊から追加のステージ3では、ほぼ序盤から戦闘機形態の利用が要求され、前述のエネルギー管理が問われるものでした。ただ、ステージが進みプレイヤーの習熟度が上がったことを想定するステージであるために、難しいことは致し方ありません。また今回のゲームプレイではステージ3の道中までがプレイできました。

作り手の成長を感じるプレイ感覚の良さ

試遊でのゲームプレイを終えてみると、地上と低空・中空・高空の複数ルートをプレイヤーがそれぞれ選んで進められる、リプレイ性に富んだ作品だと思えました。加えて、再プレイしたときのルート開拓は背景の違いが知れることも、再プレイの動機に繋がります。何度かブースへ脚を運び色々試してみたくなったのです。

ジャッジメントの戦闘機形態

今回の出展されたバージョンは、開発途中のものであることを意識しなくてはなりませんが、おおよその基本システムは完成に近いと感じられました。一方で、飛行形態において上昇するためにスティックを上へ倒した時の機首上げ/下げのアニメーション速度が、スティックやボタンと同期しているように感じず違和感があることや、竜巻などの画面警告表示のわかりにくさなど、まだまだ細かい調整の余地が大きいと思えたのも確かです(さらに細かく言えば高度計もほしかった)。

オリジナルと同じようにドッキングシークエンスもある

しかし『R-TYPE FINAL 2』の時とは異なり、ゲームエンジンへの習熟などを含めて右往左往しながら作っている印象でなく、当初からこなれた状態で動かして撃って楽しい純粋な面白さを掘り下げたように感じられました。まだ開発途中のバージョンであるとはいえ、2024年発売のシューティングゲームとして注目の1作品であることは確かだと思えます。『FZ: Formation Z』はPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに2024年発売予定。共同開発のグランゼーラのチーフプロデューサーである九条一馬氏へのインタビューも後日掲載予定です!

《G.Suzuki》
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