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東京ゲームショウ2023のスクウェア・エニックスブースに設けられた『FINAL FANTASY VII REBIRTH』試遊には、多くの来場者が押し寄せました。
1997年に発売された『FINAL FANTASY VII』は、シリーズの中でも特に絶大なファンを得ています。ゲーム自体はあまり知らなくてもキャラクターのビジュアルは見たことある、という人も少なくないはずです。コンピューターゲームの歴史を大きく変えてしまった本作を、3部作という壮大な形でフルリメイクするプロジェクトが進行中です。
その2作目にあたる『FFVII REBIRTH』を、今回筆者はプレイしてみました!
◆パルクールで山越え
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ここはニブル山。壮大で荒々しい岩肌がどこまでもそびえ立ち、今しもクラウドとセフィロスに襲いかかるような雰囲気すら帯びています。
そう、ここにいるのは我らがクラウドとセフィロス、そしてティファ(と、彼女を守る神羅兵)。時系列はメインストーリーから5年前ということで、ティファが何だか幼い感じというか若々しいというか。彼女はミニスカートを履いているため、時折目のやり場に困る場面も。
いやいや、そんな邪念に思いを巡らせてるバヤイではありません。このニブル山をパルクールして、どうにか試遊時間終了までにボス戦に到達しないと!
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そう、ニブル山では頻繁にパルクールの動作が求められます。クラウドくんが岩肌に張り付き、アラン・ロベール顔負けのフリークライミングで山を攻略していきます。えっほ、えっほ、えっほ。その動作に不自然さは全く感じられず、しかも「あっ、ここも登れるのか!?」という部分も見られました。
◆10代のクラウドくん
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「ティファが何だか幼い感じ」と上述しましたが、それはクラウドも同様です。
「少年のようなあどけなさ」というのは使い古された表現ですが、「高校生くらいの男の子の顔つき」がちゃんとグラフィックで再現されています。10代20代の若者にとって、5年は非常に長い時間です。その5年間で発生した加齢を逆にたどることができただけでも、此度の試遊は大きな成果があったと言えます。
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それと、ボスを倒した後にセフィロスが「よくやった」とクラウドに声をかけるシーン……この時のセフィロスの表情は、控えめながら晴れやかな微笑です。ここまで繊細な表情を描くことができるのか!? と筆者はコントローラーを握りながら感心してしまいました。
◆チョコボのバサバサ感
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さて、舞台は打って変わってジュノンエリア。これは「THE WORLD OF FFVII REBIRTH: JUNON AREA」の試遊です。
広大……というよりあまりに壮大過ぎるこのエリアの見どころは、何と言ってもチョコボ。筆者が小学生の頃にプレイした『FF』シリーズのチョコボといえば、ちょこんとした可愛らしい姿の動物。しかし、『FFVII REBIRTH』のそれはまさに鳥です。
チョコボは鳥だから当然だろう、だって? いやいや、『FFVII REBIRTH』のチョコボはバサバサ感満載で、画面を越えて羽が舞ってきそうなんです!
ブワッサブワッサという音と、チョコボの豪快な挙動。でもって、チョコボは地上を速く走ることができる実用動物です。乗ってみると、こりゃ自分で歩くのが億劫になっちまうほど速い速い!
そういえば昔、『チョコボスタリオン』というゲームがありました。動物が馬ではなくチョコボという以外は競馬のゲームでしたが、それこそ『FFVII REBIRTH』の映像技術で『チョコボスタリオン』を作れないのかな……?
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人物だけでなく、動物にも繊細な描写を与えている点は本当に素晴らしい! 『FF7』の世界観を最先端技術で再構築しようという取り組みは、我々が慣れ親しんだチョコボをよりリアリティーのある動物として生まれ変わらせています。
『FFVII REBIRTH』は、それぞれの登場人物の表情と動物の造形、そこから醸し出される雰囲気にも要注目です!