2022年9月に『Grand Theft Auto VI（GTA6）』の映像、スクリーンショットを流出させたとして逮捕されていた18歳のハッカー、Arion Kurtaj氏に"実質的な無期懲役"である「無期限入院」命令が下されたとBBCが報じています。
NVIDIAやマイクロソフトも標的に…ハッカー集団「Lapsus$」の主要メンバー
Arion Kurtaj氏の存在が広く知られるようになったのは、2022年9月に起こった『GTA6』のリーク事件。本作のものと思われるスクリーンショットや映像が突如投稿され、ロックスター・ゲームスもシステムが侵入されたことを認めた声明を発表しました。このハッキングを行ったのがハッカー集団「Lapsus$」で、Kurtaj氏はその主要メンバーのひとりでした。
同集団は同年にもNVIDIA、マイクロソフトといった大企業を狙ったハッキングを行っており、Kurtaj氏も複数の罪状で起訴されています。しかしKurtaj氏は複数精神科医による精神鑑定で「裁判を受けるのに適さない状態」とされ、陪審では「彼が疑惑の事件に関与したかどうかの事実」にフォーカスした判断が下されていました。
さらに、「Lapsus$」のメンバーでKurtaj氏とは別の17歳のハッカーも逮捕されています。17歳のため氏名などは明かされていませんが、Kurtaj氏らとともにハッキングを行ったほか、女性に対するストーカー行為、個人の口座から仮想通貨を盗み出すといった犯罪を行っています。
病院での無期限入院命令―「早急にサイバー犯罪に復帰する意思」が見られるため
今回BBCが報じているのは、医師が安全と判断するまでは「無期限入院」命令を下されたということ。Kurtaj氏の高い犯行技術や犯罪への意欲を鑑みての措置となります。
Kurtaj氏はNVIDIAや通信会社BT・EEをハッキングした事件で警察の保護を受けている最中、ホテルのテレビやAmazonのFire TV Stick、携帯電話を用いてロックスターへのハッキングを行っていたことや、精神鑑定で「早急にサイバー犯罪に復帰しようとする意思」を表明し続けていることが、これまでの裁判で明かされています。
Kurtaj氏と17歳の青年は「Lapsus$」における初の有罪判決を受けたメンバーとなりますが、彼らのほかにも「Lapsus$」の若いメンバーが存在していること、そして現在逃亡中であることもわかっています。
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