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ニンテンドースイッチ格安ゲーム探訪記~『スイカゲーム』に続く話題作を求めて~【年末年始特集】

直感で選び抜いた5タイトルを紹介。

ゲーム 特集

2023年を振り返ると、様々な大作が登場し注目を集めた1年でした。しかしそれだけではなく、突如話題をさらったニンテンドースイッチの格安作品を記憶している人も少なくないでしょう。

類似作品を次々と生み出したそのゲームはずばり『スイカゲーム』。2021年12月のリリースから2年近くが経過していたにもかかわらず、ゲーム実況などを中心とした大流行が巻き起こりました。

そこで筆者は考えました。ニンテンドースイッチの膨大な格安ゲームの中にはまだまだダイヤの原石が眠っているのではないかと。本特集ではその原石を見つけるべく、ニンテンドースイッチの格安ゲームの中から直感を頼りに5本を選び抜き、簡単なレビューを通して可能性を秘めた作品なのかどうかを見極めていきます。


それでは早速ニンテンドースイッチのストアをチェックしていきましょう。ワンコインで購入できる範囲(1~500円)で並びは人気順という制限をかけて検索してみます。

すると一番上に現れたのは『スイカゲーム』。ブームは落ち着いてきた印象がありますが、今なお根強い人気を誇っているようです。他にも大幅に値引き中のタイトルなども上位に現れました。なお今回の趣旨から外れるのでセールによって500円以下になっている作品は除外することにします。

現状注目を集められていない作品から選ぶのがいいだろうと考え、どんどんとページをめくっていくと最後尾は何と86ページに。総数は1,706 件と表示されていました。

聞いたことがない作品やタイトルから既に怪しさがにじみ出ている作品も数多くありますが、きっとこの中にランキングトップに躍り出る可能性を秘めた作品があるはずと信じ、それっぽいものから大穴狙いのものまでチョイスしたのがこの5本。ここからはそれぞれ簡単にレビューしていきたいと思います!

『ディスコ キャノン 航空会社』

最初にプレイするのは『ディスコ キャノン 航空会社』です。開幕から怪しい臭いはぷんぷんしてますが、タイトルとサムネイル画像のハチャメチャさに一目ぼれ。もしかしたら面白いのではないかと一縷の望みをかけて購入しました。早速起動してみます。

メニュー画面の出オチ感は一旦スルーして、Aを押してゲームを開始していきます。すると現れたのはだだっぴろい平原と謎の大砲。どうやらAボタンを長押して何かを発射できるようです。他にはカメラを回すことしかできないので発射してみましょう。

最早何が何だか分かりませんが、大砲からスーツ姿のおじさんが発射され大量の飛行機やトランポリン、宙に浮かぶ牛などを突き抜けながら吹っ飛んでいきました。どうやらボタンを連打するとおじさんから紙吹雪が舞いさらに上昇できるようです。

どうやら物体に触れることでスコアを稼げるようですが、ボタン連打による上昇に制限はないらしく、どれだけ連打できるかという部分のみが問われた仕上がり。しかも、地面について盤面がリセットされてもスコアは引き継がれる仕様でした。

良かった点を挙げるとするならば、連打するだけのゲームにしては絵面が笑えるというところでしょうか。また、ロードが入って画面がカクツクと、数式やグラフが表示されたのも面白い工夫だったといえます。しかし、残念ながら爆発的に流行するとは思いづらい作品でした。

『Box to the Box』

続いてプレイするのは『Box to the Box』。品質の高そうなパズルアクションゲームといった様相ですが、選んだ理由は純粋に面白そうというのに加えて、ストアページの説明文で遊んでいるのが気に入ったからです。

ストアページより

ゲーム内容が一切伝わってこない説明文なので補足すると、本作は30秒間だけ動かせる段ボールのキャラクターを操作してゴールを目指すというパズルアクションです。ステージ内にはボタンを押すと開く通路やワープゲート、押して動かせるブロックなどのギミックが存在します。

これだけでは凄く単純なパズルゲームといった印象ですが、本作の肝は30秒経過後にゴールしていなければ次の段ボールも出撃できるという点。2機目の操作を開始すると前世の自分も再び出現し以前と同じ動きを繰り返すので、ステージによっては何人も同時に動きながら攻略していくことになります。

段ボールが計3体に。それぞれ過去の自分が操作した通りに動きます。

はじめのうちは、前世の自分がボタンを踏んでドアを開けているうちに2機目の段ボールを進ませるといった簡単な仕掛けでしたが、ステージが進むと逆に2機目の段ボールでギミックを操作して前世の自分が上手くゴールできるように調整したり、次の自分が通過するであろうタイミングを予測しながら、あちこちのボタンを踏んで回ったりしなければならないような仕掛けも登場。常に30秒後の自分の動きを想像しながらプレイする、歯ごたえのあるパズルアクションを楽しめました。

記事執筆時点では、操作する段ボールが計3体になった辺りで一旦ストップしていますが、暇なときに少しずつ遊んでいきたいと思える良作。巻き戻しシステムがあるのもジャンプをミスしたときなどに全部やり直しせずにすむのでありがたかったです。

『Falling Elevator - Hyper Casual Escape Survival Game』

続いては『Falling Elevator - Hyper Casual Escape Survival Game』。この作品はタイトルを見てチョイスしました。「ハイパーカジュアルデモリッシュエスケープサバイバルゲーム」......とても強そうなタイトルです。

このタイトルを背負うだけの中身が伴っているのか、早速ゲーム内容を見ていきましょう。起動するとまずあまりに簡素なチュートリアルが出現し不安にさせてくるというスタート。しかも肝心のルール説明はなかったので、訳が分からないまま何度もゲームオーバーになってしまいました。

色々と試しているうちに分かったのはZRを押しているとエレベーターの落下速度が落ちるということと、進路上のギミックに当たるとミスになるということ。どうやらギミックが進路をふさいでいないタイミングでエレベーターを落下させて地面にたどり着かせる事を目指すようです。

ルール把握が完了したのでサクサク進められるかと思いきやこのゲーム意外と高難度。当たり判定がやたらシビアで気を抜くとすぐにエレベーターが爆破炎上してしまいます。

また、高難度でも攻略の楽しさがあればいいのですが、ギミックの種類はいくつかあっても結局やることはそれらが引っ込んだタイミングでZRを離すというだけ。ワンボタンでプレイ可能ということも相まってとにかく単調になりやすいように感じてしまう作品でした。

『Gemini』

次の作品は『Gemini』です。ぱっと見では『Vampire Survivors』フォロワーの一つだろうと予想していた本作ですが、実際にプレイしてみるとシンプルな見下ろし型アクションといった作りに。左スティックで移動して右スティックで攻撃する方向を向き、ボタンで攻撃を繰り出します。

目的は複数ウェーブに分かれて襲いくる敵からマップ中央に存在するダイヤモンドを守り抜くこと。マップ上に散らばった木箱などを壊すとコインが手に入り、ステージ間で武器や装備を購入できます。

図鑑を見ると様々な武器、装備品が存在するようですが、プレイした範囲内では一度に持てる武器は1つだけ。また、武器を持ち替える機会もそれほど無いのでせっかくの武器種の多さが活かされていないように感じました。

装備品はマナの回復速度が上がるものやクリティカル率が上がるものなど色々な効果があるので、武器とのシナジーを探るのは楽しそうです。総じて悪い部分はそれほどない作品ではありますが、突出して素晴らしいという点も少なく、並み居るニンテンドースイッチ格安ゲームの中で頭角を現すのは難しそうという印象でした。

『パッキングマスター』

最後にプレイするのは『パッキングマスター』です。今回選んだゲームの中では500円と一番高額な作品。その分、ゲームとしての完成度は最も高い部類だったと思います。

色々な形をしたカバンの中に重ならないように荷物を入れていくという簡単なルールながら非常にテンポよくステージをクリアしていくことができるので、プレイ中も気が付くと一気に数十ステージをクリアしていました。

パズル要素は比較的薄めで完全に決まった正解を導き出す必要があるというよりも、なるべく隙間のない配置を素早く思いつけるかという点が重要。ステージ数もかなりのものなので気軽に遊べるパズルとして隙のない作りだといえそうです。

とはいえ、操作に関してモヤモヤした点も。コントローラーで操作する場合は掴んだものを左スティックで動かして配置するのですが、コントローラーによっては細かな操作がかなり難しいです。絶妙な配置が求められるようになった中盤からは諦めて携帯モードでタッチパネルを使ってプレイしていました。

不満点があるとはいえ総合的に見たときの完成度は高く、今回遊んだ中では『Box to the Box』と並んで一番のお気に入り作品でした。


ここまで様々なニンテンドースイッチ格安ゲームを見てきましたが、やはり玉石混交だというのが率直な感想です。今回遊んだ5本だけでも、注目されていない理由がはっきりとわかるものもあれば、流行する可能性を秘めているように思えるものもありました。

ざっと眺めた限りでは玉よりも石の方が遥かに多いように思えたり、下見の段階で目を付けていた作品が次の日にはストアから跡形もなく消えていたりとかなり魔境のように感じましたが、宝探し的な面白さがあったのも事実。後継機の噂も飛び交う今こそ、大量のラインナップを取りそろえたニンテンドースイッチの格安ゲームの森に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

《kamenoko》
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