バンダイナムコエンターテインメントは、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けにリリース予定のPvPvEシューター『SYNDUALITY Echo of Ada』のクローズドβテストのゲームバージョンを使用したメディア向け体験会を開催しました。
『SYNDUALITY Echo of Ada』はマルチメディア展開をしている「SYNDUALITY」のコンテンツのひとつで、現在放映中のアニメ「SYNDUALITY Noir」などと共通した世界を持つ作品です。プレイヤーは“ドリフター”として、地上に溢れる資源「AO結晶」を採掘しつつ、クリーチャーである「エンダーズ」や、時には他のプレイヤーとも戦闘、あるいは協力をして行動します。
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『SYNDUALITY Echo of Ada』の特徴は二足歩行メカによる重厚感ある戦闘をあくまでひとつの手段としてとどめ、「いかにして資源を集めるか」を総合的に判断することです。
この体験会では相棒となるパートナーAIメイガスのキャラカスタマイズから、クレイドルコフィン(クレイドル)を駆って遊ぶ冒頭、さらには開発スタッフの特別な計らいで新マップ「南方地帯」での“フル武装機体同士でのPvP”まで体験できました!
◆「メイガス」のキャラカスタマイズが実に楽しい! 二人三脚で働いて、天井すらもない拠点を整備していこう…
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ゲームを開始すると早速“教育番組”テイストな映像が流れます。ポップなマスコットキャラクター「ヨシヲ」が「おねえさん」と一緒に本作の世界観をざっくりと説明してくれて、主人公「ドリフター」たちの役割からその歴史までがわかりやすく教えてくれました。
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二足歩行メカ「クレイドルコフィン」に搭乗して、パートナーAI「メイガス」とともに猛毒の雨が降る地上に残るエネルギー源「AO結晶」を回収していくのがドリフターの仕事であり、ゲームとしての目標です。
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その後は早速ドリフターとしての最終試験(チュートリアル)が開始されます。可愛らしいビジュアルながら口調がわりと荒っぽい「教官メイガス」が印象的です。地上では、先ほどの映像でも説明された人類の敵であるクリーチャー「エンダーズ」たちが登場し、彼らを退けつつAOサーチによってAO結晶を探していきます。ある程度集めたら帰還のため大型エレベーターまで進んで、猛毒の雨を避けつつ“無事に帰る”というのが任務の流れ。
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この間にも教官メイガスはひっきりなしに喋ってくれて、ソロプレイではなく誰かとゲームを遊んでいるような感覚になります。厳しくもどこか優しく、チュートリアルが終わるころには「ここでお別れ!?」と少し寂しくなるほど。続いて行われるのは「自分専属のメイガス」をカスタマイズする項目です。
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『SYNDUALITY Echo of Ada』のゲームプレイではプレイヤー自身の姿が映ることはありませんが、常にパートナーメイガスが傍らに寄り添って登場してくれます。そのためキャラカスタマイズは“プレイヤー”ではなくメイガスの見た目を設定することになるのですが、その項目が非常に豊富! 男性型メイガスでは目隠しヘアーの男性から、リーゼントの頼もしいマッチョ兄貴まで作れてしまいます。
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「こんなダンディ兄貴と一緒に生活したら楽しいだろうなぁ……」と思いつつも、筆者は女性型メイガスをチョイス。髪型から体形まで、非常に豊富なカスタマイズ項目から理想のメイガスを作り上げていきました。ここでは見た目だけでなく、メイガスの性能まで選択できます。
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例えば「対エンダーズ型」はエネミーであるエンダーズの体力を表示し、必殺技ポジションになるメイガススキルでは敵に囲まれた際の複数攻撃が可能。「天候適応型」は雨雲レーダーを搭載し、猛毒の雨を防ぐスキルを持っています。後述するのですが、この猛毒の雨というのが継続ダメージを機体に与えるので実に厄介! 雨宿りで凌がねばなりませんが、「天候対応型」であれば外に出られます。
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しかし今回選んだのは機体回復のスキルを持ち、他クレイドルの分析に長けた「クレイドル整備型」! キャラカスタマイズのコンセプトは“拠点で筆者を甘やかしてくれる母性あふれるメイガス”です。
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ゲーム開始後の「ワードローブ」ではバリエーション豊かな衣装でメイガスを彩ることができます。インナー、トップス、アウター、ボトムス、靴の組み合わせは非常に多く、活発な印象を与えてくれる組み合わせから知的な装いまで自由自在! 見た目を一括変更できるセットアップには「カッポウギセット」というものもあり、まさしく“オカン”な装いにすることもできました。
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そして主人公に与えられた拠点は雑草が生え苔むし瓦礫が散乱して天井が突き抜けている建物でした。天井がない廃墟は住処と呼べるのか……?
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ひとりだったら一晩泣きそうな廃墟ですが、拠点は自分たちの改装によってどんどん変えていくことができます。そして筆者には“母性あふれるメイガス”! 彼女と共にクレイドルで依頼をこなしていく、楽しいドリフターライフの幕開けです。お金と資材を集めてまずは天井と床を作らなきゃ!
◆PvPvEでは立ち回りこそ最重要!プレイヤー同士の“奪い合い”が大混戦に発展することも
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チュートリアルはソロプレイでしたが、本作はPvPvEとなっていて、地上にはクリーチャーやNPCクレイドル以外にも複数のプレイヤーが存在しています。「遠くからかすかに駆動音が聞こえますね」とメイガスが言った場合には要注意で、NPCかプレイヤーかはわかりませんが、とにかくプレイヤー以外の機体が近くにいるということです。
基本は「クリーチャーである“エンダーズ”を討伐し、AO結晶を採掘してエレベーターまで帰還する」という流れですが、ここに他プレイヤーが絡むと状況が変わってきます。本作では「友好的な行動をとるプレイヤー」か「略奪を始めとした敵対的な行動をとるプレイヤー」かの情報が全体で蓄積・共有されるため、遭遇時にはある程度「危ないやつ」かどうか分かるのですが、今回の試遊は全員が初プレイのため判断が難しく……さらに、相手は人間です。友好的に見えたとしても、どう動くのか分からないわけです。
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それに加えてエンダーズは、1匹ずつであれば冷静に対処すればそこまで難敵でもありませんが、集団で襲われると窮地に陥ること必至。大量のエンダーズと戦っているときに他プレイヤーに狙われてしまったら、対処しようがないでしょう。敵対的なドリフターを退けつつ、“いかにAO結晶を集めるか”を意識するゲームプレイが重要のようです。
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撃破されると集めた資材や「機体そのもの」がロストしてしまいます。メイガスまで失われる危機に陥るわけですが、それは脱出時に出る緊急脱出コマンドを押せば簡単に回避できますので、相当ぼんやりプレイをしていたとか「あえて」という状況下でなければ、相棒を失うことはないはず。はぐれたとしてもしばらくすれば帰ってくるようで、その点は安心できます。
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しかし「資材がどうしても必要」と求められる出撃では「撃破されず帰ること」にかなり気を払わなければなりません。弾薬、エンダーズが出にくそうな立地、狙撃されにくい地形……これらを総合的に判断したルート構築が求められるでしょう。
帰還エレベーターの場所は複数存在するものの全プレイヤー共有かつ、到着および発進に時間がかかります。つまり最も狙われやすいタイミングとなるので、最後の最後まで気が抜けませんでした。
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複数回の出撃を体験した後、開発スタッフの計らいで、皆が装備や資金が拡張された状態で新マップ「南方地帯」へ出撃することに。皆がフル武装で出撃するため、苛烈な“プレイヤー同士での戦い”が展開しそうです。
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筆者もバリバリにクレイドルを強化! 多種多様な装備から悪役っぽいテイストの機体に変えていきます。武器には高額なスナイパーライフルを携え、遠距離から狙撃で漁夫の利を狙う想定です!
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そんな風に略奪精神ゴリゴリでマップをうろつくのですが……しばらく誰とも出会えず、南方地帯になりさらに強力になったエンダーズとひたすらバトル。対人オンリーを前提にしたゲームシステムではないので、出会えないときにはとことん出会えないのでしょう……しかし、そう思っていた瞬間に奇襲を仕掛けられました!
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接敵してからすぐに攻撃に移られたので、おそらく相手はこちらの動きを図っていたのでしょう。今回はゲームメディア向け体験会ということで、もちろん敵対プレイヤーは他のメディアの記者です。
しかしそのときに筆者が装備していたのはスナイパーライフルで、なかなか照準が定まりません! 遠距離から狙撃して略奪してやるという精神のツケが回ってきました。メイガスのアドバイスの元、必死に射線を切り武器を持ち換えて応戦しますが、初めのダメージがかなりきつい。このままだと確実に押し切られて負けてしまいます。
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本来ならここで逃げるという選択もあったのでしょうが、今回はフル武装の好戦的なプレイヤー2人とあってお互いに撃ち合いを続けます。「一発逆転でスナイパーライフル当てられないかなぁ……」なんてことを思っていると、まさかの第3勢力、エンダーズ登場! まさしくPvPvEの醍醐味となる乱戦に発展しました!
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幸い、建物を挟んだ向こう側である敵プレイヤーの方にエンダーズが登場したので、筆者は身を潜めます。相手は「エンダーズと敵対プレイヤー、両方の相手をするわけにはいかない」と考えたのでしょう。こちらが撃つのを止めていたので戦闘は中断だと去っていき……その背中をスナイパーライフルでズドンと一発。勝負は、筆者の華麗な勝利で終わりました。
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相手のドロップを探っていると、機体を構成するパーツまでもが収穫できて実に美味しい! 本来ならかなりの資金を費やして買わなければいけない装備も、敵プレイヤーを倒すことで楽に手に入るようで、略奪の旨味を感じさせてくれます。しかし今回は偶然勝ちを拾えたものの「敵対的なプレイヤー」として全体に認知されれば勝ちづらくなるでしょう。
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ちなみに、勝利後再度出撃したときにはメイガスは「ここで前回、戦闘があって勝ちましたね!」がテンション高めに喋ってくれました。本作ではプレイヤーの行動にあわせてメイガスの性格も変わるのですが、さっそく好戦的な性格になりそうな片鱗を見せてくれます。
ここまでプレイしてきて感じたのは『SYNDUALITY Echo of Ada』は“葛藤のゲーム”だということ。前提として「メイガスと共に生きる拠点」という自分の世界があり、それを守り育むのがプレイの中心になる一方で、戦闘ではプレイスキルのみに頼った一攫千金の修羅の道も用意されています。PvPvEということで運要素も絡みますし、敗北時のロストも考えるとかなり難しそうです。
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筆者が体験した限りでは、この葛藤のバランスと、それを生み出す没入感はかなりのモノ。「メイガスを使ってAO結晶を集める」ではなく「メイガスのために資源を集めて報酬を得たい」とすら思わせてくれました。メイガスと共に穏やかに生きる、あるいは悪役を演じる……どちらにせよ、リリース後は自分のロールプレイを一貫するためにさまざまなゲームプレイを試していくと楽しそうです。
『SYNDUALITY Echo of Ada』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けにリリース予定です。また、3月28日よりクローズドβテストも予定されており、本日から参加受け付けがスタートしています。気になった方は応募してみてはどうでしょうか!