1998年に発売された名作サバイバルホラー『バイオハザード2』に、幻の海外スーパーファミコン(SNES)版があったのではないかという情報が話題となっています。
キャラは球体、背景は2色
これは、海外のゲーム開発スタジオ・PF.Magicが開発したものです。『バイオハザード』ならではのホラーな雰囲気は備わっているものの、キャラクターが球体という珍妙なグラフィックとなっています。背景は32メガビットの容量に収めるためか、16×16ピクセルのタイルあたり2色に制限されているそうです。
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開発元のPF.Magicはスーパーファミコンで3D格闘ゲームを実現した『3次元格闘ボールズ』を手掛けました。同作はフィールドが疑似3D、キャラは球体という特殊な作りとなっており、本画像はその技術を使ったプロトタイプ版と思われます。
この情報を共有したのは、『Teslagrad』で知られるRain Gamesのアートディレクター。同氏によればPF.Magicは、高価なスーパーFXチップを使わずとも3Dを実現できるシステムをもってカプコンを説得しようとしたといいます。
エイプリルフール投稿…ウソかホントか?
ただこの情報は現地時間4月1日に投稿されたことに加え他のソースに乏しいことから、信憑性が疑われています。一方で同氏は4月になったことに気づかず投稿してしまったと釈明しているほか、さまざまな追加情報を投稿しています。
同氏によれば、このプロトタイプの存在はノルウェーのゲーム雑誌「Trykk Start' A!」に掲載された画像しか証拠がありませんでした。というのも1998年当時はSNESは末期を迎えており、プレス資料をアメリカなどのメディアに送付しても取り扱われることはほとんどありませんでした。しかしながらスカンディナヴィア諸国ではまだSNESがメジャーであったことから掲載にいたったそうです。
同氏が新たに投稿した画像はそのゲーム雑誌で仕事をしていた友人がフロッピーディスクから見つけたもので、プレス資料のソースファイルであるそう。真実だとしたら、まだどこかにファイルが残っているのでしょうか……。
なお、ロースペックな機種で発売された『バイオハザード』についてはゲームボーイカラーの『バイオハザードGAIDEN』が存在するほか、その前身として初代『バイオハザード』のGBC版が開発中止となったこともわかっています。