※本記事は2024年4月3日の台湾地震発生前に取材・作成しました。被害にあわれた方々へ心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い再建をお祈りします。
今や日本人にとって、台湾は非常に訪れやすく人気が高い観光地となっています。円安の状況下でも物価は日本と同じくらいで、飛行機で東京から約3時間半とアクセスも便利。豊富な美食や絶景スポットが楽しめます。また、日本語が通じる環境も整っており、安心して旅行を楽しむことができます。
また、台湾では日本に負けず劣らずアニメやゲームが好きな人が多いです。この冬、台湾では2月23日~25日の3日間、台湾最大規模の同人誌即売会「FANCYFRONTIER開拓動漫祭42」が開催され、台湾だけでなく日本や韓国、東南アジアからも参加者が集いました。実は、日本でサークル参加の代理受付があることから、毎回日本のコスプレイヤーも多く参加しています。台湾では他にもオタクイベントが多く開催されているので、台湾観光をセットで楽しむのがおすすめでしょう。
今回、同イベントに参加していた日本のコスプレイヤー・月海つくねさん(X:@XaiabP)と共に台湾の観光名所の一つである九份を訪れたので、その魅力についてお伝えします。
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スタジオジブリのアニメ『千と千尋の神隠』において、風景モデルの一つとも言われている九份は日本人にとって真っ先に思い浮かぶ観光名所ではないでしょうか。作中の神秘的な湯屋や坂道は、実際の九份の風景を彷彿とさせます。
九份は、その独特な歴史的背景と風光明媚な景観で知られ、多くの映画やドラマの舞台としても取り上げられています。かつて金鉱の町として栄え、日本統治時代には多くの日本人が移り住み、その独特な雰囲気が撮影にも活かされてきました。
九份は山の奥地にあるものの、台湾の最大都市である台北市内からアクセスしやすい立地にあります。特に高速バスの「965 板橋~金瓜石」線がオススメ。MRTに乗車して向かう方法もありますが、途中バスに乗り換える必要があるため、台北市内から直接バス1本で行ける上記の路線が非常に便利です。MRT西門駅から乗車し、目的地の九份まで約1時間で到着します。
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九份を訪れる観光客にとっては、その異国情緒溢れる景色だけでなく、伝統的な台湾茶を楽しむのもの魅力の一つです。お茶屋といえば『千と千尋の神隠し』に出てくる湯婆婆の油屋のモデルになったとも噂される「阿妹茶楼」ですが、観光ガイドに載っているような写真が撮りたいのなら、向かい側のお茶屋さんである「海悦樓茶坊」にも足を伸ばしてみましょう。お店の方も好意的に接客してくれます。
撮影は、夕方以降のテラス席で行うのがベスト。九份は雨が多い地域ではありますが、それもまた幻想的な写真を撮るチャンスです。
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このお茶屋さんは、静かな路地に佇み、伝統的な茶道具や香り高い茶葉が並ぶ店内で、贅沢なひとときを提供しています。他にもリーズナブルでカジュアルなお茶、お菓子や食事も用意されており、九份の景色を眺めながらゆったりと台湾茶を楽しむ時間は、訪れる人々にとって心身ともに癒しのひとときとなるでしょう。
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九份の街並みは、その独特なレイアウトや建物、雰囲気から訪れる人々に強い印象を与えます。歴史的な背景と風光明媚な景観が見事に調和し、まるで昔からの物語が息づいているかのようでした。
日本と違ったノスタルジーな雰囲気が撮影地として非常に魅力的でした。観光とともに九份での撮影も検討してみてはいかがでしょうか。
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モデル:月海つくね(X:@XaiabP)
撮影・文:山颪ヒア(X:@fotomachen)