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「CR Fortnite CAMP」取材で見えた“eスポーツ×教育”の可能性【主催者インタビュー】

Game & Co.が運営するeスポーツスクール「CR Gaming School」が主催する「プロゲーマー体験キャンプ」。現地の様子を取材するとともに、本イベントを主催したGame &Co.取締役の久保敦俊氏にインタビューを実施しました。

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「CR Fortnite CAMP」取材で見えた“eスポーツ×教育”の可能性【主催者インタビュー】
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2024年3月23日~24日の2日間、eスポーツ関連事業を展開する株式会社Game & Co.とプロゲーミングチーム「Crazy Raccoon」は、eスポーツ教育イベント「CR Fortnite CAMP」を開催しました。「CR Fortnite CAMP」は、Game & Co.が運営するeスポーツスクール「CR Gaming School」が主催する「プロゲーマー体験キャンプ」。Crazy Raccoon所属メンバーらによる直接指導や参加者同士の交流を通して、プレイスキルの向上だけでなくコミュニケーション能力の向上、eスポーツに関連する職業への認知を深めることなどを目的にしているといいます。

今回、e-Sports Business.jpでは現地の様子を取材するとともに、本イベントを主催したGame &Co.取締役の久保敦俊氏にインタビューを実施しました。

本イベントの協賛企業へのインタビュー記事は下記の記事をご覧ください。



現地レポート

「CR Fortnite CAMP」の1日目は、「プロゲーマーへの道」と題したプログラムからスタートしました。まずは自己紹介カードの作成や目標設定など、2日間にわたるキャンプの準備をした後、『フォートナイト』の元プロプレイヤーであるRuriさん(Crazy Raccoon)やメンターの指導のもと、自由課題に取り組みました。「プロゲーマー認定式」にてイベント限定のユニフォームが参加者に手渡された後は、イベントに協賛するPC周辺機器ブランド Pixioの製品紹介も行われました。

参加者にアドバイスするRuriさん

編集部が取材に訪れた2日目には、『フォートナイト』公式大会でキャスターを務めるトンピ?さんや解説を務めるShirasさん(ZETA DIVISION)も講師として参加。プログラムの最後に予定されているトーナメント大会に向け、それぞれが練習に励みました。

講師からの指導を待つだけでなく、それぞれの課題をもとに質問や対話を重ねながら指導を受ける姿が印象的でした。プレイスキルだけでなく、日ごろの練習方法についてアドバイスを受ける参加者も。

参加者の質問に答えるShirasさん

イベント終盤にはトンピ?さん、Shirasさんの実況・解説のもとでトーナメント大会が開催され、終了後には勝敗に関係なくお互いを健闘を称える姿も見られました。

トーナメント終了後には、DetonatioN FocusMe 『フォートナイト』部門所属のぶゅりるさんがサプライズで登場。漫画家・イラストレーターのカナヘイ氏が生み出し、テレビ東京コミュニケーションズが展開する人気IP「カナヘイの小動物 ピスケ&うさぎ」のオリジナルマップ『Piske & Usagi Hop Step Jump !』を参加者全員で体験しました。

インタビュー

本イベントを主催するGame &Co.で取締役と務める久保敦俊氏に、「eスポーツ × 教育」に掛ける想いを伺いました。

――自己紹介をお願いします。

久保敦俊氏(以下、久保)Game &Co.取締役の久保と申します。Game &Co.はBravegroupの子会社のひとつで、eスポーツ大会やコーチングサービスを運営しています。

私自身は大学生のころからeスポーツ事業に携わっており、eスポーツ大会「RAGE Shadowverse」や「RAGE Shadowverse Pro League」の立ち上げ・運営を経験しました。その後、VTuberグループ「にじさんじ」を運営する「いちから」(現:ANYCOLOR)に入社し、「にじさんじ」プロジェクトや新規事業を担当していました。その経験を活かして「eスポーツ×VTuber」のプロジェクトである「ぶいすぽっ!」を運営するバーチャルエンターテインメントにジョインし、「CR Gaming School」を立ち上げるタイミングでGame &Co.としてスピンアウトした、という形です。

――「CR Fortnite CAMP」を開催したねらいを教えてください。

久保「これからのeスポーツ業界を支えていく子供たちに、さまざまなロールモデルと触れあってもらうこと」が大きな目的のひとつです。

今回は、もともと選手として活躍されていて今はストリーマーとして活動しているRuriさん、公式大会の実況・解説を担当するトンピ?さんやShirasさん、イベントの最後に登場した現役選手のぶゅりるさんなど、さまざまな立場の方に来ていただきました。

また、eスポーツ専門学校の学生にメンターとして参加してもらいましたし、我々のようなeスポーツビジネスを行っている人もいて、同年代の参加者たちもいます。そういったさまざまな人たちと触れあうことで、今後自分自身がどのようにゲームに関わっていくのかを決めてもらうような場になればいいなと思い、企画しました。

キャスターのトンピ?さんも講師として参加

――小学生から高校生までが参加対象ですが、小学生が多かったのでしょうか?

久保多くは小中学生で、中にはすでにeスポーツチームに所属している子もいました。

――『フォートナイト』は特に若いプレイヤーが多い印象があります。

久保そうですね。もちろん経験値や判断力といった能力も競技には重要ですが、単純な撃ち合いの技術ではプロの選手といい勝負をする子たちも結構多いのではないでしょうか。

――そんな若い世代を相手にした「eスポーツ×教育」という領域において、どのようなことを大事にしていますか。

久保周囲の人とコミュニケーションを取って、打ち解ける機会を提供することは大事にしています。

我々が子供の頃は顔を突き合わせてゲームをすることが普通でしたが、今は家でゲームをプレイしていて、まったく知らない人とオンラインで一緒にプレイするという子も多いと思います。そんな中で、「CR Fortnite CAMP」は自分と同じように真剣にゲームと向きあう人たちと初めて対面して、その人たちがどのように取り組んでいるのかを知る場にもなっています。

プロのeスポーツ選手として活躍することを考えたとき、チームの仲間とコミュニケーションを取ったり、コーチの意見をしっかり聞いたりする能力は必要不可欠ですからね。これは他のスポーツと同じかと思います。

――イベントでの参加者の様子を見て、どのような感想をもちましたか。

久保「うまくなるにはどうすればいいですか?」「こういう課題があるのですがどうすればいいですか?」など、自分から積極的に質問する参加者が多かった印象です。

勉学や英会話のようなスキル習得にもいえることですが、今の世の中には無料でアクセスできる教材が溢れている一方、自分に何が足りていなくて何をするべきなのかが分からない人、ゴールへの道筋を計画できない人が多いと思います。そのため、マンツーマン形式でオンライン指導する「CR Gaming School」の方では、いかに自分の課題や考え方を受講生自身に言語化してもらうか、というのを大事にしています。

そういう意味では、「CR Fortnite CAMP」の参加者の皆さんが積極的に質問している様子を見ると、後は環境さえ整えばどんどん成長していくんだろうな、と。

建築テクニックの手本を見せるRuriさん

――学校教育にも通じるところがあるかと思いますが、一方的に教えられるのではなく自ら課題を見つけて解決していく力が求められていますよね。

久保それがこれからの教育の形なのではないかと思います。数年前までは「みんなプログラミングを学ぶべきだ」とか言われていましたが、今ではAIが代わりにやってくれるような時代になり始めているように、世界がすごいスピードで変化しています。

教育においては、センター試験が廃止されたり、AO入試のような形式が増えていたりと、“ただ勉強ができること”が以前ほど評価されない世界になっているとも思います。

そんな中で、他の人と同じことをやらせるのではなく、いかに子供が好きなことに挑戦させてあげられるか、他の人とは違う経験を積ませてあげられるかがキーになっていくのではないでしょうか。自分が興味関心をもったことをいかに学んでいくかという姿勢を、ゲームを通じて身に付けていってほしいと思っています。

――最後に、今後のビジネスの展望を教えてください。

久保Game & Co.は「100年先のesportsのために」というビジョンを掲げています。私自身がeスポーツ市場を見てきたこの10年近くの間に、トップの層は市場として成り立つようになりました。その一方で、eスポーツという市場がこれからも発展し続けるためにはやるべきことが多いと考えています。

半年後、1年後に成果を出そうというわけではなく、10年、20年先といったスパンでeスポーツを見たときに、今から取り組めることはすごく多い。例えば今日のイベントに参加した子が数年後にプロになっているような、そういった取り組みを今後も続けていきたいです。

今後は「CR Fortnite CAMP」をより広く多くの人に届けていきたいと考え、地方にも展開していく予定です。地方自治体の方々や地元の企業さんなどとも密にコミュニケーションを取りながら、単発のイベントで終わるのではなく、長期的なものとして取り組んでいきます。

《e-Sports Business.jp》
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