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『ロマサガ2 リベンジオブザセブン』はオリジナル版から何を「受け継ぎ」、どこを「進化」させたのか【プレビュー】

『ロマサガ2 リベンジオブザセブン』が2024年10月24日に発売されます。その登場に先駆け、一部のイベントを先行体験したプレビューをお届け。本作の特徴や魅力の一端に迫ります。

ゲーム プレイレポート
『ロマサガ2 リベンジオブザセブン』はオリジナル版から何を「受け継ぎ」、どこを「進化」させたのか【プレビュー】
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◆『ロマサガ2』を3Dで表現する『ロマサガ2R』

核となるゲーム性を受け継いだ『ロマサガ2R』ですが、大きく変わった部分も多々あります。一目で分かる要素としては、やはりグラフィックでしょう。これまでの『ロマサガ2』はリマスター版も含め、世界全体をドット絵で描いていましたが、『ロマサガ2R』はその全てをフル3Dに刷新しました。

物語の軸となる皇帝やプレイアブルキャラクター、そして立ちはだかる「七英雄」なども、原作のイメージを元とした3Dモデルで描かれています。

『ロマサガ2』はドット絵で表現され続けてきたので、往年のファンはこの見た目の変化に意見が分かれるかもしれません。また、世界的なヒット作の実写かと見まごうようなグラフィックと比べると、3Dモデルの作り込みに物足りなさを感じる人もいることでしょう。

確かに、グラフィックの精度は高いことに越したことはありません。しかしドット絵で培われた世界観に、写実的な3Dモデルが合うかどうかは、ここも賛否が分かれるところ。また、ドット絵で『ロマサガ2』を楽しみたいなら、現行機で遊べるリマスター版という選択肢が既にあります。

『ロマサガ2R』は、“ドット絵以外で『ロマサガ2』を遊びたい人”に向けた新たな提案だと考えれば、ひとつの可能性として大いにアリだと個人的に感じました。また、ドット絵の『ロマサガ2』をプレイしていた時に頭の中で想像した様々なシーンを、『ロマサガ2R』で立体的なキャラクターがどう演じるのか、そうした興味と発見があったのも事実です。

加えて『ロマサガ2R』では、イベントシーンがフルボイスになりました。堀内賢雄さん(レオン役)をはじめ、実力派声優陣による演技力が物語に厚みを与えてくれるのも、『ロマサガ2R』ならではの魅力と言えます。

◆『ロマサガ2R』はバトル面にも大きな変化と進化が

また、『ロマサガ2R』の変化は見た目と声だけではありません。技や術を駆使し、「閃き」が鍵となるシステムを受け継ぎつつ、バトルに新たな要素を加えました。

まず本作のバトルは、「タイムラインバトル」で進行します。味方や敵がタイムライン上にマーカーとして表示され、順番が巡ってくると行動できるシステムです。誰がいつ行動できるのかが可視化され、倒すべき順番やHPを回復したいタイミングなどが計りやすく、より戦略的に戦えるようになりました。

『ロマサガ2R』のHPは、戦闘が終わるたびに全快するシステムです。そのため、守りよりも攻めを重視した方が被害が少なく、そして素早く戦闘を終わらせられます。しかし攻撃一辺倒だと貴重なLPを失う危険が伴うため、攻防の見極めは非常に重要。その判断を下す際に、タイムラインが大きな助けとなりました。

また、敵ごとに設定された弱点を突くと与ダメージがあがりますが、さらに「オーバードライブゲージ」が溜まる恩恵もあり、このゲージを最大まで溜めることで「連携技」の発動が可能になります。この「連携技」も『ロマサガ2R』で加わった新たな要素です。

『サガ フロンティア』以降の多くの作品で「連携」という要素が採用されていますが、そのシステムは作品によって異なる場合もあります。『ロマサガ2R』の「連携技」は比較的シンプルで、ゲージを消費してより強力な技や術を放つもの、と考えてよさそうです。

ただし、「連携技」を発動させるキャラクターによってその効果は異なるので、状況に応じての使い分けは判断も重要です。また、弱点をつくことでゲージが溜まるため、「より多く弱点をつけるよう、使える武器の種類を増やそう」といった考えが自然と沸き、ゲームシステムの理解を深める一助になったのも実感しました。

このほかにも、難易度設定の追加、成長システムの見直し、「閃き」の可能性や弱点の可視化、都市開発のリニューアルなど、細かくも嬉しい点からゲーム全体に影響を及ぼすものまで、様々な要素が追加されています。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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