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スリルと知的興奮を味わいたければミステリー作品はいかがでしょうか。ドラマ風のストーリーに実際に自分の手で推理できる、ゲームならではの体験が楽しめます。
そこでこの記事では、スイッチで遊べるミステリー作品から、5タイトルをピックアップして紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
◆『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』
『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』は、1988年に発売されたアドベンチャーゲーム『ファミコン探偵倶楽部』から続く同名シリーズの完全新作です。
物語は、ある朝に男子中学生の絞殺死体が発見されたことから始まります。彼の亡骸には不気味な笑顔が描かれた紙袋が被せられており、その姿は18年前に起きた「連続少女殺人事件」の被害者と同じでした。そしてこれらの事件は、泣いている女の子の前に現れ、その命と引き換えに笑顔の紙袋を与えるという不気味な都市伝説「笑み男(えみお)」に酷似していたのです。シリーズでおなじみの空木探偵事務所は総力をあげてこの奇怪な事件に挑むことになります。
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ゲームは探偵となったプレイヤーが「移動する」「聞く」「見る・調べる」などの操作コマンドを状況に応じて選択することで進行。豊富なアニメーションやフルボイスの会話シーンに加えて、自ら謎を解き進めてゆくインタラクティブなゲーム性から、没入感のあるドラマが楽しめそうですね。
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CVは前作リメイク版の『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女』よりキャストが続投しており、主人公を緒方恵美さん、橘あゆみを皆口裕子さん、空木俊介を各務立基さんが担当されています。
本作は35年ぶりの完全新作なので、シリーズ未プレイの方でも遊びやすくなっています。ぜひこの機会に遊んでみて欲しい作品です。
◆『逆転検事1&2 御剣セレクション』
『逆転検事1&2 御剣セレクション』は、『逆転裁判』シリーズに登場する天才検事「御剣怜侍」が主人公の2作品『逆転検事1』『逆転検事2』が1つになり、フルHDで鮮やかに蘇るリマスター版です。
プレイヤーは検事らしく、事件現場で自らキャラクターを操作して手がかりを集めていきます。検事局から飛行中の旅客機、テーマパークなどのステージが用意されているので、バラエティに富んだ謎解きが楽しめますね。
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ストーリーは捜査パートと対決パートを繰り返しながら進行します。操作パートではさまざまな能力やギミックを用いて情報を集め推理を行いましょう。そして対決パートでは集めた情報をもとに、『逆転裁判』シリーズでもお馴染みの「ゆさぶる」「つきつける」を駆使して相手の“ムジュン”を指摘し、隠された謎を解き明かしていきます。優れた謎解き要素と魅力的なキャラクターたちの掛け合いによる良質なストーリーが本作の魅力です。
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リマスター版では好きな場面から始められる「チャプターセレクト」や、謎解きが苦手な人でもドラマを見るように楽しめる「ストーリーモード」などの新機能が追加されているので、よりカジュアルに作品を楽しむことも可能です。『逆転検事』シリーズをここから始めるという方でもプレイしやすい作品となっています。もちろん、ミニキャラクターの新規デザイン描き起こしや「ギャラリーモード」の追加など、ファン必見の追加要素も多数存在します。
2つの作品が1つになり遊びやすくなったこの機会に遊んでみてはいかがでしょうか。
◆『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』
『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙のニポポ人形~』は、1984年に発売されたPC向け推理ADV『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』のリメイク作品です。『ドラゴンクエスト』シリーズで知られる堀井雄二氏がシナリオを手がけ、『ポートピア連続殺人事件』『軽井沢誘拐案内』と合わせて「堀井ミステリー三部作」と呼ばれ人気を博しました。
物語は1987年、東京湾に男の水死体が浮かび上がったことから始まります。連絡を受けた主人公「警部」は部下の「黒木」と共に被害者の身元を特定するべく、遺体のポケットから発見された所持品を頼りに調べを進め、男が北海道の釧路市に所縁を持つ人物であることを突き止めます。その後、主人公は北海道に渡り釧路署の刑事「猿渡俊介」と共に事件を追うことに。しかし、調査の最中、第二、第三の殺人事件が次々に発生。犯人の目的は何なのか。警部たちは事件の真相に辿り着けるのか、といった具合でストーリーが展開されます。
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システムはコマンド選択式が採用されており、プレイヤーは警部として、「場所移動」「あたりを見ろ」「人に聞け」「人に見せろ」など14種類のコマンドで部下に指示を出しながら操作を進めることが可能です。
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リメイク版では、原作をベースとしながらグラフィックなどを一新、堀井氏監修の2024年を舞台とする完全新作ストーリーも収録、そして豪華声優陣による全編フルボイスが追加されています。
ミステリー作品としてストーリーにも定評がある本作。原作を知らない方はもちろん、ファンであっても新鮮な気持ちで楽しめる作品となっていますので、ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。
¥7,928
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
◆『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』
『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』は、昭和後期の東京都墨田区を舞台に「誰かを呪い殺すと死んだ人間が蘇る」という秘術を巡る物語が展開されるホラー・ミステリーアドベンチャーゲームです。江戸時代より伝承されている「本所七不思議」をモチーフにした作品となっています。
ある日、興家彰吾が、友人の福永葉子と深夜の錦糸堀公園で本所七不思議について調べていると、目の前で次々と奇妙なことが起こり始めました。そして墨田区各所では、条件を満たすと相手を呪い殺せるアイテム「呪詛珠」を手に入れた9人の男女が出現。呪詛珠で人を殺し、魂を一定以上集めると「蘇りの秘術」を完成させられると知った男女は、凄惨な呪い合いを繰り広げていくことになります。重厚なストーリーも、するりと読めるまとめ方が魅力の作品です。
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物語は会話送りで進んでいくイベントパートと、プレイヤーによる操作でキャラクターとの会話や周囲の探索を行う探索パートで構成されています。ゲームの背景には墨田区観光課、郷土資料館、観光協会、商工会など全面協力のもと、360度カメラで撮影された臨場感のある昭和の日本が表現されているので、目の前の探索だけでなく、周囲をぐるりと見渡すことでも新たなヒントを発見することが可能です。全天球背景デザイン背景による探索パートの奥深さは本作の個性ですね。
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9つ存在する呪詛珠の力はそれぞれ異なるので、能力の違いを活かしたバトルも本作の魅力の1つです。例えば「置いてけ掘」であれば自身の目の前から立ち去るものを溺死させることができ、「足洗い屋敷」であれば呪影じゅえいの発する「足を洗え!」という声を聞いた者を踏みつぶし圧死させることができるなど、呪詛珠の違いによる駆け引きがバトルを盛り上げます。
ストーリーも呪殺バトルも楽しめる本作。ホラーが苦手でなければぜひ遊んでみて欲しい作品です。
◆『ゴースト トリック HD』
『ゴースト トリック HD』は、『逆転裁判』シリーズの生みの親である巧 舟氏が手掛け、2010年にニンテンドーDS向けにリリースされた謎解きミステリー『ゴースト トリック』のHDリマスター版です。
物語は、ゴミ捨て場で女性「リンネ」が殺し屋に銃を突きつけられているシーンから始まります。主人公「シセル」はその場に居合わせているものの、とある事情で助けに入ることができません。なぜなら彼は街の片隅で一発の銃弾によって命を奪われ、記憶を失った状態でタマシイとして蘇っているだけだからです。さらにタマシイとして存在できるのは翌朝まで。タイムリミットがあるなかで目の前で起こる悲劇の運命を更新する、一夜限りの孤独な戦いが描かれます。
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シセルは死んだことで特別な「死者のチカラ」を使うことが可能です。そのチカラは、マップ内にあるさまざまなモノに「トリツク」、「アヤツル」ことができるもので、例えば自転車に取り付けばベルを鳴らして殺し屋の注意を引くことができたり、シャダンキを動かせば敵を引っ張り上げることもできます。
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また「電話線」を利用すれば最初の現場であるゴミ捨て場から、誰かの部屋やレストランなどの別の場所に移動することができるので、さまざまな場で起きる悲劇に立ち向かいましょう。
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HDリマスター版では、現行機にあわせた高解像度化に加えて高フレームレートへ対応、37曲のBGMアレンジと新BGM1曲を収録、イラストやBGMを楽しめるコレクション機能の追加、スマホ版で好評を博した「動くゴーストパズル」とやりこみ要素の追加が行われています。
名作謎解きミステリーをこの機会に遊んでみてはいかがでしょうか。
以上、おすすめミステリーゲーム5つの紹介でした。気になった作品がありましたら、ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。