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ソロでじっくりストーリーを楽しみずっと推しで爽快なバトルを楽しめる― 注目のアニメーションRPG『BREAKERS』 試遊レポ&インタビュー【TGS2024】

「推しキャラ」ができたら、そのキャラをずっと使い続けていても問題なく楽しめる。そうしたバランスのゲームになるとのことです。

ゲーム プレイレポート
ソロでじっくりストーリーを楽しみずっと推しで爽快なバトルを楽しめる― 注目のアニメーションRPG『BREAKERS』 試遊レポ&インタビュー【TGS2024】
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◆打撃武器でも切断をともなう部位破壊は可能。その方が“推しをずっと使っていられる”から!

――本日はよろしくお願いします。イ・ドンギョ氏には去年のTGSでもお話をうかがいましたが、イ・ドンジュン氏とハン・ソクジュン氏は、これまでどのようなゲームを手がけてきたのでしょうか。

イ・ドンジュン氏:私は、TVで放送される2Dアニメーションの作画監督でキャリアをスタートしました。そこからゲーム業界へ移り、BLUESIDEの『Kingdom Under Fire』を手がけました。

そこからNEOWIZの『BLESS』、Capcom Entertainment Koreaの『モンスターハンター フロンティア』、NCSOFTとネットマーブルでそれぞれ非公開タイトルに携ったのちにVIC GAME STUDIOSに移って今に至ります。

ハン・ソクジュン氏:私も同じくBLUESIDEで『Kingdom Under Fire: The Crusaders』に携わりました。そこからNEOWIZの『BLESS』、NEXONの『Durango』と『アラド戦記』、ネットマーブルの『七つの大罪~リトルクロニクル~』と『七つの大罪~光と闇の交戦~』に携わり、現職となります。

――お二人はVIC GAME STUDIOSに所属する前から、さまざまなゲームを一緒に作ってきているのですね。

イ・ドンジュン氏:実は私たちは仕事だけでなく、社会に出る前からの友人なんですよ。同じ学校のアニメーション科で学んだ仲です(笑)。

――それは連携が取りやすそうですね! それでは、あらためてゲームの概要を教えてください。

イ・ドンジュン氏:『BREAKERS : UNLOCK THE WORLD』は、クラシカルな王道ファンタジーのストーリーを楽しみながら各キャラクターの魅力も味わえる、モバイル/PC用のハンティングアクションRPGです。

ハン・ソクジュン氏:ビジュアル面では、王道ファンタジーを追求しつつ本作ならではの絵作りをすることを大切にしています。

TGS2024のブースでは、主人公たちが乗る潜空艇「ウィーバーウェル」の模型が展示されていました

――昨年のTGSではストーリーの一部を楽しめましたが、今年はハンティングアクションという側面を強く打ち出したバージョンとなっていましたね。

イ・ドンジュン氏:本作はストーリーを第一に楽しんでいただきたいゲームで、ずっとシングルプレイで遊んでいただけます。

とはいえ、プレイ時間にかぎりがあるイベントでの試遊でストーリーを楽しんでいただくことは難しいので、今年はハンティングアクションとしての側面を強く打ち出すことにしました。

――試遊ではボスモンスターに部位が設定されており、特定の部位へ攻撃を集中することで部位破壊の要素があると確認できました。

イ・ドンジュン氏:そうですね。モンスターによっては尻尾が切れるようなこともあります。

――ハンマーのエレカ、メイスのヘレンというように刃のない武器を使うキャラもいますが、こうしたキャラも「特定部位の切断」といえるような部位破壊を行えますか?

イ・ドンジュン氏:そこはかなり悩んだところですが、結論としては「打撃武器でも切断に相当できる部位破壊はできる」ようにします。リアリティよりも、好きなキャラをずっと使える自由度の高さを重視したいと考えたからです。ただ、剣のような刃を持つ武器よりは多少切断しづらくなるかと思います。

◆開発スタッフは日本の作品に親しんで育った“猛者”ばかり!

――キャラクターについても教えてください。主人公であるシオンは、昨年と比べると帽子がなくなってロングヘア―になっているなど、“イメチェン”していますね。

ハン・ソクジュン氏:ゲームでお見せするストーリーにおいて、今のデザインの方がナラティブ(≒『BREAKERS』ならではのプレイ体験)が伝わりやすいと判断し、このように変更しました。

――昨年のTGSでは、シオン、カイト、リズの3人がプレイアブルでした。その3人に関しては昨年のインタビューでおううかがいしましたので、TGS2024の出展で初めて操作できたエルカ、バアル、ヘレンについて教えてください。

ハン・ソクジュン氏:エルカはツノとシッポを持つドラゴン族です。体に眠る竜の力が目覚めると人智を超えた強さを発揮しますが、そうした“人間とは異なる特徴”をネガティブに捉えてしまっているので、普段は消極的で泣き虫です。そうしたギャップを楽しんでいただければと思います。

エルカの必殺技使用シーン。怖っ!

バアルは自分こそが最強であると信じている、強さと自信を兼ね備えた剣士の女性です。しかしある時に敗北を喫してしまい、それ以来自らを鍛え直す修行の旅をしています。

ヘレンは想いを寄せている人がいながらも、その想いを胸に秘めたままでいる聖職者です。戦闘においてはヒーラーですが、大きなメイスで攻撃もこなせるキャラになっています。

――試遊では、アニメーション付きの強力な攻撃があるのも確認できました。

イ・ドンジュン氏:本作には特定の条件を満たすことで発動する“合体技”のようなものが複数用意されており、試遊で使えた「ウィーバーランス」は主人公たちの潜空艇・ウィーバーウェルが支援射撃を行うスキルです。

今回の試遊版では「3キャラが1回ずつ必殺技を使った瞬間」に自動で発動するように設定していました。発動条件はさまざまなものが用意されていますので、マルチプレイではプレイヤー同士が発動条件を満たすために協力するようなこともあると思います。

条件を満たして「ウィーバーランス」が発動!
はるか上空にいるであろう潜空艇・ウィーバーウェルにいるキャラが勢いよくアクションし…
プレイヤーが戦っているボスに向けて強大なランスを射出!

――今回操作できた6キャラの中で、アートチームで人気のキャラは誰ですか?

ハン・ソクジュン氏:ずばりエルカですね! 小柄でかわいらしく、色彩も華やかなキャラを作りたいと思っていたところに、日本支社からよいコンセプトを出してもらって魅力的なキャラにできたと思います。まさに日韓合作の良さが出せているのではないでしょうか。

ドラゴン族のエルカ。ガーリーな装いと涙ぐんだ表情が印象的ですが、大きなハンマーを苦も無く振り回します

――わかります。試遊では、この子を一番最初に使いました(笑)。本作のキャラは日本でも親しまれるデザインであると感じますが、日本市場を意識した面はあるのでしょうか。

ハン・ソクジュン氏:もちろん、日本のみなさんにも受け入れていただけたらという思いは常にありますし、実際に日本支社から意見や案をもらいながらデザインすることもあります。とはいえ、私たちを含む開発メンバーの多くは子どもの頃から日本の文化やコンテンツに親しんで育ってきていますので、強く意識せずとも自然とこうなるんです(笑)。

――韓国は日本よりオンラインゲーム大国で、PvP(プレイヤー同士の対戦)を好む人も多いイメージがあります。そんな中で、PvPがないゲームにした理由を教えてください。

イ・ドンジュン氏:私たちが目指す「キャラやストーリーを好きになってもらえるゲーム」と、PvPの相性がよくないからです。対戦で勝ちたいと思ったら、どうしてもキャラクターの「性能(ゲームキャラとしての強さ)」を意識してしまいますよね。しかし、私たちは「好きになったキャラをそのままずっと使っていられるゲーム」をお届けしたいのです。

レア度が違ってもキャラの強さが全然変わらない……とまではいえませんが、ボスの弱点を突ける属性武器などを適宜用意してもらえれば、どのキャラでもあらゆるボスを倒せるようなゲームにするつもりです。

――「お気に入りのキャラでじっくりと遊べるゲーム」になるということですね。それでは、最後にメッセージをお願いします。

ハン・ソクジュン氏:11月でシステム周りは完成の目途が立っており、そこまでいって開発度70%というところでしょうか。そこからはコンテンツを充実させていき、2025年6月頃を目途にユーザーテストとフィードバックを行うつもりです。その後大きな問題がなければ、2025年中にはリリースしたいと考えています。

イ・ドンジュン氏:世界観やストーリー、キャラクターの魅力を堪能していただけるゲームを目指して作っています。続報にもどうぞご期待ください。

ハン・ソクジュン氏:みなさんの記憶に残るゲームを作りたいと思っています。その目標を達成できるようにがんばります!

左から順にVIC GAME STUDIOS アート総括のハン・ソクジュン氏、統括プロデューサーのイ・ドンジュン氏、事業統括 兼 日本支社代表のイ・ドンギョ氏

(C)VIC GAME STUDIOS / All Rights Reserved

《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

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