皆さんは普段からボードゲームを遊びますか?
ボードゲームの定義は色々ありますが、“電源を使用しない”アナログゲームが一般的に思い浮かぶのではないでしょうか。トランプ、UNO、モノポリー、人生ゲームなどは誰しも一度は遊んだことがあるはずです。それらは氷山の一角で、世界には様々なボードゲームがあります。有名なのはドイツで毎年発表される「ドイツ年間ゲーム大賞」の作品ですが、日本でも春と秋の年2回開催される「ゲームマーケット」でたくさんの新作が発表されています。
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家族や友人とのコミュニケーションツールとしても多くの人に愛されているゲームジャンルなのは間違いありません。しかし、日本においては新作のボードゲームの普及はまだ十分とは言えません。近年は日本でもボードゲームを遊べるカフェや、ボードゲームを買えるお店が増えましたが、基本的には大都市に集中しています。また、一番大きな問題がクリエイターの参入ハードルが高いことです。ボードゲームを作るとなると初期費用として印刷費が大きくかかるだけでなく、在庫を抱えつつ、どのように販売していくかを考えなければいけません。。すぐに完売できれば良いのですが、そうでないと倉庫代はもちろん、確定申告を考えると売り切った分以外は経費にできない棚卸し問題も発生します。
都市部以外のプレイヤーを増やす、才能あるクリエイターの参入を増やす・・・この2点の課題を解決するために一石を投じたのが、日本のボードゲーム制作チーム「WAZAgames」です。
コンプリボドゲコンペ 一次審査通過作品販売開始!【販売開始作品紹介1】◆コンプリボドゲの普及
「コンプリボドゲ」は、ボードゲームを「24時間365日、即買える、即遊べる」をコンセプトにした新しいサービスです。全国3万店舗以上のコンビニエンスストアのマルチコピー機を通していつでもボードゲームの購入することができますし、ボードゲーム制作者も在庫管理不要で初期コストを抑えつつ、ボードゲームの販売を行うことができます。現在は30以上の作品が500円というお手頃価格でプリントした紙1枚で遊ぶことができます。
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先立って、5月に開催されたボードゲームコンペティション「コンプリボドゲコンペ」では、236作品もの応募があり、一次審査を通過した28作品が全国のコンビニエンスストアで購入・印刷ができるようになりました。
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そして、11月16日と17日の2日間、千葉・幕張メッセで開催された「ゲームマーケット2024秋」に「WAZAgames」が出展し、最終選考通過作品の中から受賞作品と合わせて、28作品が公の場で発表されました。それでは、受賞作品4作をご紹介します。
◆「コンプリボドゲコンペ」受賞作品
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最優秀賞を受賞したのは、『City of Noerdlingen (シティー オブ ネルトリンゲン)』 Plan E【印刷番号:DFR2A98TTH】です。3~4人で遊べる、線を引いて囲いを作り囲った面積の広さを競い合う陣取りゲームで、少ないルールで手軽ですが、しっかりプレイヤー同士のやり取りを感じられます。ゲームデザインとアートワークはPlan Eヤマウチさん、デベロップとルールライティングはForGames 郡山さんが担当しています。
審査員賞を受賞したのは『Block Jack』 ZEN SELECT【印刷番号:JWDT2KDDN7】です。2Lサイズのシート上でお互い3つのサイコロを使って戦う2人用ゲームで、自分の出目の合計を11にしてブロックジャックするか、相手の出目を12以上にしてバーストさせると勝利になります。
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同じく審査員賞を受賞したのは、『星と星』 momoune【印刷番号:6MB6GA8CRX】です。星座を作る協力ゲームで、一人は星座を当てる人(村長)、その他のプレイヤーは星座を作る人(村人)に分かれお題の星座を描く役割です。
そして、SHARP特別賞を受賞したのは、『KUMALAND』 クマンドー(おかゆ帝国)【印刷番号:2PRFU78ZWE】です。見知らぬ所で目覚めたアナタは、電気代の請求書を握りしめ、デスマッチに強制参加!?ケーブルを長~く繋げ、電流から生き延びろ!前代未聞の「前半は戦略100%、後半は運100%」の紙ペンデスゲームです。
◆まとめ
今回の「コンプリボドゲコンペ」では、第1回の開催にもかかわらず、一人で複数作品を応募する熱量のクリエイターからVチューバーのクマンドー(おかゆ帝国)さんのようなボードゲーム愛好家まで、さまざまな方の応募があったそうです。まだ始まったばかりではありますが、「ドイツ年間ゲーム大賞」のように日本中に普及し、才能あるクリエイターが集まる可能性を感じさせます。年末が近づいていますし、友人や家族で集まって遊ぶゲームの候補にいかがでしょうか?