
2004年6月25日にリリースされた、エヌ・シー・ジャパンが運営しているPC向けのオンラインゲーム『リネージュ2』は、サービス開始から20年を機に2025年4月に『新生リネージュ2』として新サービスを開始します。
インサイドはエヌ・シー・ジャパンにお邪魔して、『リネージュ2』日本統括プロデューサーの新井友和氏から、提供予定の新サービス「エヴァサービス」に関するお話を伺うことができました。
◆これからの基準になる新たなサービスで『リネージュ2』は“新生リネージュ2”へ

現在、『リネージュ2』には「アデンサービス」「ライブサービス」「クラシックサービス」と3つのサービスが存在しています。今回、2025年4月9日からのサービス開始が予定されている「エヴァ」サービスは、これらのサービスに加わる4つ目の新たなサービスです。よりユーザーに近い体制でゲームを運営していくこととしています。
新たに開始されるエヴァサービスを機に、『リネージュ2』は『新生リネージュ2』へとリニューアルされていくわけですが、そんな『新生リネージュ2』では、「リネージュ2史上初のNON-PVP」「課金システムの変化」「新しい成長導線」と、3つの特徴を備えることになります。

これまでの『リネージュ2』は、シームレスなゲーム展開の中にPVPやPK(Player Killer)要素を織り交ぜることで、作品としてのエッセンスになっていました。しかし、「日本市場ではこれらの要素がプレイヤーへの大きな負担になっている」と、新井Pは言います。そのため、エヴァサービスではユーザーたちの声を受けて、日本でのみ“NON-PVP”を採用することになったそうです。
これに付随する形で、ゲーム序盤のキャラクター育成も快適になります。狩場でのレベリング中に、見知らぬプレイヤーからPKされる心配がないので、プレイヤーたちは自分たちのやるべきことに集中できます。
一方で、PVPの刺激を求めているプレイヤーたちは、「ワールドサーバー」に移動することで、PVPやPKが楽しめるとのことです。育成は一般サーバー、PVPコンテンツはワールドサーバーと、自分のその時のニーズに合わせたプレイが可能になります。

エヴァサービスでは課金システムも変化しています。まず、従来のようなガチャシステムと装備販売によるハイブリッドな課金モデルから、「ゲームパス」のような課金モデル「EVA PASS」に変更されます。「EVA PASS」は、購入制限があるパスシステムで、消耗アイテムや装備のほか、購入個数に応じてリワードを提供する新しい課金形態となっているとのことです。
プレイヤーがゲームを始めやすいように、これまで通りの基本プレイ無料は維持。ゲームパスを購入するだけで、基本的に完結する設計になりました。また、ゲーム内の経済を活性化させるため、「取引所」が設置されることになります。この取引所内で使用できる通貨「L2コイン」を経由して、多くのプレイヤーに成長のチャンスを提供する仕組みのようです。
3つ目の特徴となる「新しい成長導線」では、ゲームプレイの中核活動が「狩り」に集中することで、プレイヤーが確実に強くなれるようになりました。なかでも経験値テーブルは日本向けに調整され、レベリングが容易となります。ゲームの開始時点から装備やスキルなども支給され、新規プレイヤーの成長を強力にサポートします。
今回はメディア合同で、実際に開発中の『新生リネージュ2』をプレイし、どれだけ育成が手軽になったのかを体験することができました。『リネージュ2』初プレイとなる筆者でも、ガイドに沿って狩場で戦うだけで、モリモリと経験値を稼ぐことができます。なんと、ものの30分程度でレベル40にまで到達し、初回の転職まで行うことができました。触りだけでも非常にスムーズな育成であることが分かります。


◆『新生リネージュ2』運営チームへの質疑応答
Q:「L2コイン」は課金と繋がりのない独自の通貨という認識なのでしょうか。
A:「L2コイン」を購入するためには課金が必要ですが、ゲーム内のレアアイテムを「取引所」で販売することによって獲得可能です。また、「L2コイン」でゲームパスを購入することはできず、あくまで「取引所」の利用やコンテンツ利用になります。モンスターからドロップする通常の通貨アデナは、専用のショップやNPCからアイテムを購入することなどに使用できます。
Q:「新しい成長導線」について、新規プレイヤーがコンテンツの豊富さで迷わないような設計になっているのでしょうか。
A:メインストーリーが整備されており、そちらを中心に進行して頂くと、3次転職までは行えるようになっています。ゲームパスに課金しているプレイヤーはよりスムーズな成長ができるでしょう。今までの『リネージュ2』では「何をして良いのかが分からない」という声が多くありました。新生『リネージュ2』では、メインストーリーを進めてもらうことで、ゲームの進行方法や操作方法などを学びながら素早く成長可能です。
プレイヤーの成長がほぼ同一線上で進むので、突出してレベル差や装備差が広がることはないと考えていますが、ワールドサーバーでプレイされるプレイヤーが増えてくると、ワールドサーバー内で獲得したアイテムなどで、その差が少しずつ広がっていくことはあるかもしれません。ただ、今回新サーバーとしてサービスを展開していくので、運営としては装備格差が極力広がらないように心掛けています。

Q:ワールドサーバーにしかないコンテンツもあるのでしょうか?
A:PVPエリアならではのコンテンツをいくつか用意しています。そのひとつに「鋼鉄の城」と呼ばれる、城の階層を競いながらボスのいる階層まで登っていくバトルコンテンツもワールドサーバー限定のコンテンツとして用意しています。
Q:ストーリーやコンテンツの開放レベルなどは既存のサービスと同じでしょうか。
A:既存のアデンサービスと、ほとんど同一と考えて頂いて構いません。ただ、レベルアップのスピードが早いので、体感的にもスムーズに成長していることが感じられると思います。
Q:エヴァサービス独自のコンテンツはお考えでしょうか。
A:現在開発中ではありますが、エヴァサービス独自のコンテンツは今後期待して頂ければと思います。また、“狼男”をモチーフとした、ヒューマンの男性向けの新しいクラスも追加されて、正式ローンチを迎える予定です。こちらはエヴァサービスとアデンサービスにて追加されますので、ぜひ楽しみにして頂きたいです。
Q:4つのサービスが並行することになると思いますが、コンテンツの更新はどうなるのでしょうか。
A:サービスが4つになるので、運営側としてもそのバランス配分は難しいと考えています。4つのサービス全てを同じ力の配分で運営していくつもりですが、コンテンツのアップデートスピードはエヴァサービスが優先的になっていくと思います。

『リネージュ2』の「エヴァサービス」は、PC向けに4月9日より開始。基本プレイは無料です。
また『リネージュ2』では、「エヴァサービス」の事前登録を4月9日11時59分まで実施中です。事前登録を行うと、ルーンストーン10,000個や経験値向上スクロール200個などが入った「エヴァサービス開始記念特別ボックス」と、ヘアアクセサリーセット「思い出のシャペロン」が貰えます。
¥26,795
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)