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やっと遊べたぁ!『シャドウバース ワールズビヨンド』新要素エクストラPP/超進化の所感や、木村PによるQ&Aまで【体験レポ】

新作『シャドウバース ワールズビヨンド』をさっそく体験!

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やっと遊べたぁぁぁぁぁ!!!

新生シャドバ『Shadowverse: Worlds Beyond』(以下、シャドバWB)を先行体験できる「シャドバスペシャルフェス」が3月23日、秋葉原ベルサールで開催されました。

もちろん筆者も「メディア向け体験会」+「一般試遊」で合計60分ほどプレイ。今回、やや物議を呼びそうな、新要素「エクストラPP」「超進化」を中心にチェックしてきました。当日の率直な感想をレポします。

◆試遊した感想(ざっくりとした所感)

先攻と後攻で、別のゲームをプレイしているような感覚になりました。

「先手はシャドウバース、後手はワールズビヨンド」

先手は、慣れ親しんだ『シャドウバース』の操作感ですが、後手は新しいゲームをプレイしているような新鮮さがありました。

グラフィックは「向上」、デザインは「垢ぬけた」という印象。一部のカードゲームマニア向けのゲームから、一般向けのゲームになろうとしているのを感じました。

今回の体験会で用意された、カードの能力はどれもシンプルで「従来のシャドバの初期」を感じさせるものでした。これについては特に言及することありませんが、「ここから次の歴史がはじまるんだな」と感慨深いものがありました。

やはり注目すべきは、『シャドバWB』ゲームシステムの根幹である、新要素「エクストラPP」「超進化」でしょう。それぞれのプレイ感について詳細にレポします。

◆「エクストラPP」について

「エクストラPP」とは、後攻プレイヤーが任意のタイミングで、自身の残り「PP」を+1できる新システムです。5ターン目までに1回使用でき、6ターン目以降にもう1回使用できます。

世間では「先攻と後攻の勝率調整のシステム」として注目されていますが、筆者としては「初心者向けの“ストレス軽減”としての救済処置」「経験者向けの“技術介入”の伸びしろ」の両面に対処しようとしているシステムであると感じました。

・初心者向けの観点ーー事故防止とストレスの軽減

従来の『シャドバ』では、例えば後手の2ターン目、手札に3コスト以上のカードしかない場合、何もプレイできず、そのまま負けてしまうことがありました。

この負け方は「負けた」という事実に加えて、「デッキがうまく動かなかった」というストレスがあり、カードゲーム初心者にとっては、特に耐え難いものでした。

しかし『シャドバWB』では、後攻2ターン目に1PPを追加して、3コストのカードをプレイできるので、少なくとも「序盤で何もできずに負ける」のストレスは緩和されるでしょう。

後攻2ターン目に3コストの≪竜の啓示≫をプレイ

また中級者以降のプレイヤーにとっては、幾度も遭遇する「手札事故」を緩和できる要素なので、「快適なプレイ」という点において、新システム「エクストラPP」は寄与すると感じました。

高コストなフォロワーを早めに叩きつけるだけでも強くて楽しい

つべこべ書きましたが、カードゲーム初心者は「手札の8コストのピカピカなフォロワー(レジェンドカード)が強そう。だけど7PPしかない…あ!エクストラPP使おう!」ぐらいの感覚で使っていいです。

・経験者向けの観点ーー後攻は「不利」ではなく「“腕が出る”」になった

「エクストラPP」の使用感は、「適当に使っても、そこそこ強い」「うまく使うとかなり強い」だと感じました。

「エクストラPP」によって「後攻の不利が緩和されたか」については、後述する「超進化」要素も絡んでくるので断言できませんが、個人的には「後攻は“不利”というよりも“腕が出る”になった」と感じました。

RAGEの上位進出者やプロリーグの選手の中には「後手だけを重点的に練習する」というプレイヤーも出てくるように思えます。それぐらい、選択肢が増えるというか「エクストラPPを使いこなす」のであれば、別次元の練習が必要になると感じました。

「エクストラPP」は後攻時のプレイだけでなく、マリガン基準にも影響を及ぼしそうです。デッキ構成や対面によっては、「エクストラPP」を考慮した、積極的なマリガンも検討されるかもしれせん。

今回は体験できませんでしたが、スペルブースト型のウィッチ、アーティファクト型のネメシス、エンハンスが多いロイヤル、リノセウス型のエルフなど、「エクストラPP」の影響がより大きそうなクラス・デッキが控えているので、今後の情報公開を楽しみにしておきたいところです。

◆「超進化」について

「超進化」は、現時点では評価が難しいシステムだと感じました。

ステータス上昇は「進化」が+2/+2なのに対して、「超進化」は+3/+3です。進化可能ターンこそ違いますが、先攻と後攻で「進化ポイント」「超進化ポイント」は同じ数(2個ずつ)が与えられています。

超進化時には「進化時能力」と「超進化時能力」の両方が適用され、【突進】が付与されます。超進化状態のフォロワーの攻撃で相手フォロワーを破壊した場合、相手リーダーに1点ダメージを与えます。

筆者が気になったのは「自ターン中に受けるダメージが0、能力によって破壊されなくなる」です。これが初心者視点と経験者視点では、全く印象が変わりそうです。

・初心者向けの観点ーーとにかく派手で楽しい

ただ、進化ポイントが合計4つあり、ほぼ「毎ターン進化できる」の状態になるので、4ターン目から8ターン目まで毎ターン進化ができることになります。

演出も派手なので、初心者にとっては「とりあえずデカいフォロワー出して、進化して【突進】でぶつかる」×4回でも楽しい体験になるでしょう。

「超進化」には自ターン無敵がついているので、適当に「下から当たる」(※1)をしても、盤面が維持できるので、中盤以降は(経験者を相手にしても)見た目上は「いい勝負」ができるでしょう。

※1 公式用語ではないスラング。自分のフォロワーで相手のフォロワーを攻撃する際、自分のほうがサイズがデカくて、攻撃後にも盤面にそのフォロワーが残る場合を「上から当たる」、自分のほうがサイズが小さくて、攻撃後にそのフォロワーが死亡する場合を「下から当たる」という。

・経験者向けの観点ーー「進化の個数」と「無敵付与」について

「進化」自体がフォロワー優遇のシステムなので、その数が増えるという点で、ゲームデザイン自体が「盤面の取り合い」に傾倒されていくように感じました。

いわゆる空中戦と呼ばれるような、スペルウィッチやOTK(ワンターンキル)系のデッキは、淘汰していく方向性なのでしょうか。

いずれにしても、経験者同士の戦いでは「進化の使いどころがわかっている」は前提のうえで「いかに進化ポイントを温存して戦うか」が腕の見せ所になってきます。

その点において「超進化」は「自ターン中に受けるダメージが0」というのが、戦術的には「先に使ったら負け」感が強めになっているように感じました。

後攻は先に「超進化」できるが、先攻はそれを「超進化」で返せてしまう

このジレンマは、前述したような「空中戦の有無」や「進化数を回復する効果」「環境の確定除去の枚数」で相対化されていくものではあるので、今後の情報公開を待ちたいところです。

◆木村唯人プロデューサーによるQ&A

「シャドバスペシャルフェス」の後半では、木村唯人プロデューサーによる(『シャドバWB』に関する)「ユーザーさんからの質問」コーナーがありました。

クリティカルな質問は、事前に取り除かれているのかと思いきや、そんなことはなく、むしろ多くの新情報が公開されることになりました。

※以下、木村唯人プロデューサーの発言

・シャドバパークではどんなことができますか?

木村P:フレンドや他のユーザーと、エモートやチャットでコミュニケーションができたり、様々なルールの対戦台で対戦ができます。

木村P:ギルドラウンジ、ロビー、スペースが用意されています。

木村P:ロビーでは、カードショップのバトルスペースをイメージさせるように、アバター同士が対戦台に座るように対戦ができます。フレンドだけでなく他のプレイヤーとも対戦ができます。対面で対戦しているような体験が魅力です。

特別な対戦台も設置してあり、連勝記録をかけた熱いバトルが体験できます。中央のモニターも使われます。

木村P:好きなイラストを飾ったり、テーマを変えられます。対戦台も用意されているので、フレンド同士で手札を公開しながらの練習もできます。他人のスペースに勝手に侵入することはできません。

木村P:ギルドランクとレベルが設定されています。ギルドランクを上げることで、新たな機能が拡張されます。

木村P:ギルドラウンジではサッカーなどのミニゲームが追加されています。ぜひギルドの仲間とアバターで楽しんでください。ギルドメンバーとの交流の場になればと思います。ミニゲームは今後追加されていく可能性があります。

・超進化を開発した経緯を知りたいです

木村P:「超進化」は『シャドバWB』の目玉です。開発当初、超進化は「超進化時能力」を持つフォロワーだけができ、進化ポイントが数ターン経つと超進化ポイントに変換されるという複雑な仕様でした。ただ、カードバトルの目玉である以上、より多くのバトルで「超進化」の凄さを体験してほしいという想いがあり、変更に至りました。

また凄さが分かりやすいように、+2/+2ではなく+3/+3に変更。自ターンは無敵能力を付与。他のフォロワーよりも大きくなるように見た目を変えました。最初から「進化ポイント」と「超進化ポイント」を2個ずつ持っているという、わかりやすいシステムにしました。

結果的に、カードバトルをカジュアルに楽しみたい人にはインパクトのあるシステムに、カードバトル上級者の人にとっては、リーサルパターンが増えたり、やりこみの要素になったと考えています。

・『竜の託宣』を返してください

木村P:TCG開発チームからこのような回答をもらっています。

≪竜の託宣≫には2つの課題がありました。1つ目は先攻時に強く、後攻時にプレイしづらいこと。2つ目は≪竜の託宣≫が十分に強いため、他の「PP最大値を増やすカード」を作りづらいということです。これらの課題を解決するためにコストを3にしました。

『シャドバWB』からの新要素である「エクストラPP」によって、後攻では2ターン目にプレイできます。追加パックで≪竜の啓示≫の亜種を作れることも考慮して、コストを3としました。

・エクストラPPを追加した経緯を教えてください

木村P:前作の『シャドウバース』では、ルールとカードの効果で、先攻後攻の勝率のバランスを取っていました。ルール面では後攻のほうが手札の枚数と進化ポイントが多く、カードの効果面では≪天使の恩寵≫のような、後攻のときに強力なカードがありました。

『シャドバWB』ではカードの効果ではなく、ルールでバランスを取ることを目指しました。

「エクストラPP」はざっくりいうと、後攻が好きなタイミングでバトルの主導権を握るルールです。これによって、≪ラミエル≫のような後攻で強いカードがなくても、先攻後攻で同じカードを使っていても、「エクストラPP」を使って、後攻の不利をひっくり返してバトルを有利に運べます。

Q&Aコーナーは「立ち見」が発生するほどの超満員、注目度の高さがうかがえる

木村P:「エクストラPP」の開発経緯をお話ししますと、当初は「バトル中に1回だけ使える」として調整をしていました。

ただそれだと「フィニッシャーを先にプレイしたい」という気持ちから、バトル後半まで「エクストラPP」の使用を出し惜しみしてしまうことが多く、序盤まで先攻が主導権を握るという状況が変わらず「後攻のプレイ感を変える」に至りませんでした。

そこで、バトルの前半と後半に2回使える仕様に変更しました。これにより、後攻が自分の手札の状況に合わせて、柔軟にプレイできるようになりました。「超進化」が可能になるターンに2回目が追加されるのが良いという判断になりました。

「超進化」が可能になるときの演出が派手なので、タイミングもわかりやすいと考えています。

◆おまけ:コスプレイヤー撮影会(yunocyさん&シスルさん)

※ゲーム画面は開発中のものです。

© Cygames, Inc.

《小川翔太 / Ogawa Shota》
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