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「大カプコン展」に詰められた“40年以上の歴史”に大興奮!ドット打ちからモーションアクターまで体験できちゃう【内覧会レポ】

大阪中之島美術館にて、「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」が6月22日(日)まで開催中!メディア向け内覧会の様子をお届けします。

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「大カプコン展」に詰められた“40年以上の歴史”に大興奮!ドット打ちからモーションアクターまで体験できちゃう【内覧会レポ】
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2025年3月20日(木・祝)~6月22日(日)の期間中、大阪のゲームメーカー・カプコンによる「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」が大阪中之島美術館にて開催中です。

キービジュアルには、『ストリートファイター』『モンスターハンター(以下、モンハン)』『ロックマン』『逆転裁判』『バイオハザード』『デビル メイ クライ』の主要キャラクターがズラリ。カプコンがゲームと向き合ってきた40年以上の歴史が一堂に会する場となっています。

開催前日である3月19日(水)には、メディア向け内覧会が行われました。本稿では、その様子をお届けします。

◆およそ16mの巨大スクリーンで表現された「キャラクターパレード」が迫力満点!

本展は大阪中之島美術館初となる“ゲームの展覧会”です。各コーナーもゲームらしく「ROUND」で区切られており、入り口ではまずSTARTの文字が飛び込んできます。

キャラクターパレード ©CAPCOM

そこではおよそ16mもの巨大スクリーンに映し出される“キャラクターパレード”がお出迎え。「リュウ」「レオン・S・ケネディ」「ロックマン」など、カプコンを彩るキャラクターたちが本展のために制作された新規アニメーションで行進しており、インパクト抜群です。

キャラクターパレード ©CAPCOM

なかでも「アイルー」は前屈みで歩き、「リオレウス」はスクリーン上部から飛び出してくるなど、その個性溢れる動き方がファンの心を掴んで離しません。

キャラクターパレード ©CAPCOM

さらにキービジュアルにはいない『大神』の「アマテラス」、『魔界村』の「アーサー」たちも登場し、改めてカプコンが生み出したキャラクターの多様さに驚かされてしまうことでしょう。ぜひ好きなキャラクターと一緒に歩いてみてください。

キャラクターパレード ©CAPCOM

◆カプコンの歴史を壁一面で振り返る「ROUND1」

パレードを抜けると、いよいよ「ROUND1 カプコンゲームクロニクル」の始まりです。ここでは、1983年のカプコン創業から現在までの歴史を壁一面の年表で見ることができます。

主要タイトル系統図 ©CAPCOM

例えば1987年に『ストリートファイター』が発売したという情報から、2011年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンで『モンハン』イベントが開催など、細かい内容まで網羅。

またその時代に発売したゲーム機の実物や、ひとつのタイトルがどのようにシリーズ展開され、ときには派生していったのかを系統図で確認することができます。

主要タイトル系統図 ©CAPCOM
ヒストリー ©CAPCOM

その先では、「成歩堂龍一」「モリガン」「明智左馬介」など、カプコンが誇る看板タイトルの主要キャラクターを1人ずつ丁寧に紹介。プロフィールや設定画、フィギュアなどひと目でそのキャラクターのことが分かるコーナーになっているので、未プレイ作品のことを知る機会にもなりそうです。

キャラクター ©CAPCOM
キャラクター ©CAPCOM

特にリュウは、年季を感じさせる道着とグローブが展示されていました。色の質感が本物すぎて、まさにリュウが現実にいるかのようです。

キャラクター ©CAPCOM

さらに各タイトルの発売当時に使用された宣伝ポスター、実物のゲームソフト&パッケージ、カラーイラストの原画に加え宝塚歌劇団の舞台で使用された衣装も展示されています。

ポスターメインアート ©CAPCOM
宝塚歌劇 戦国BASARA 衣装 ©宝塚歌劇団 ©CAPCOM

◆体験コーナーが続々!「ROUND2」でカプコンのこだわりに迫る

続く「ROUND2 テクノロジーとアイデアの進化」では、ゲームの黎明期から真摯に向き合ってきたカプコンの“こだわり”の技術を解説。

ドット絵の制約が厳しい中で生み出されたロックマンの創意工夫や、『ストリートファイターII(以下、スト2)』開発当時では難しかった半透明表現をどのようにして行ったのかなど、興味深い内容ばかりです。

ドット絵時代の創意工夫 ©CAPCOM
ゲームでは半透明は難しい ©CAPCOM
新旧 波動拳の作り方 ©CAPCOM

ROUND2からは体験コーナーも飛び出し、タブレットを用いてドット絵を打つコーナーが設置されています。

筆者は「御剣怜侍」が好きなので、成歩堂のコスプレをした彼のドット絵を打ちました。制限時間はありますが、ガイドが表示されるので誰でも簡単に好きなキャラクターを生み出せます。完成したドット絵はQRコードで持ち帰りましょう。

カプコンピクセルラボ ©CAPCOM
カプコンピクセルラボ ©CAPCOM

そして面白いのが、ゲーム制作の最新技術“フェイストラッキング”を体験できる「フェイシャルトラッキングミラー」コーナーです。自分の表情が「オトモアイルー」「ルーク」「ジュリ」などの顔にリアルタイムで反映されるという、キャラクターの表情製作技術を画面の前に立つだけで体験できます。

口を開けたりジト目になってみたり。思いつくままいろいろな表情を試してみたところ、全てを拾ってくれました。フェイストラッキングはなかなか体験できることではないので、本展でその貴重な機会を掴んでおきましょう。

フェイシャルトラッキングミラー ©CAPCOM
フェイシャルトラッキングミラー ©CAPCOM

そのほかにも『モンハンライズ』の鎧の音はランドセルで収録していたといったサウンドメイキングや、ファミコン時代の8bitサウンドから3Dオーディオまでの進化を耳で楽しむコーナーもあります。

カプコン流効果音メイキング ©CAPCOM
サウンドシアター ©CAPCOM

◆「ROUND3」ではゾンビが飛び出すことも!?最新技術を目で見る

「ROUND3 ファンタジーとリアリティ」でも、最新技術の一端を目で学べる展示が続々と登場です。

まず「春麗」「ダンテ」の立体像を用いて、どのように3Dモデルが制作されていったのかを知れるプロジェクションマッピングが投影されています。

春麗 ©CAPCOM
春麗 ©CAPCOM
ダンテ ©CAPCOM

また『モンハン』のフィールド模型上にも、同じくプロジェクションマッピング技術が登場。「イヴェルカーナ」がARで出現し、風景が変化していく様子を収めた“超立体図鑑”も立ち止まってじっくり見たいポイントです。

モンスターハンター 超立体図鑑 ©CAPCOM

そして「バイオハザード・新ウォークスルー体験」では、作中の世界観を真っ暗闇の部屋で経験できます。

中に入ると広がるのは一見何もない壁ですが、入り口で渡される特別なセンサーが仕込まれた懐中電灯を向けるとゾンビが出現!歩いていると突然襲われる、あのゲームでのホラー体験を現実で味わえます。意外な場所にゾンビがいることもあるので、最後まで気が抜けない空間になっていました。

バイオハザード・新ウォークスルー体験 ©CAPCOM ※撮影は特別な許可を得て撮影しています
バイオハザード・新ウォークスルー体験 ©CAPCOM ※撮影は特別な許可を得て撮影しています

さらに、2023年にもリュウと対決して話題になった、“霊長類最強女子”と称される吉田沙保里さんが大きなスクリーンで激闘を繰り広げてくれています。

吉田沙保里 vs.リュウ ―私より強い奴に会いに行く― ©CAPCOM

吉田さんがリュウに勝利を掴み取るまでを描いた映像「吉田沙保里vs.リュウ ―私より強い奴に会いに行く―」で現実とゲーム世界がどのように対戦したのか、そのメイキング風景も収録。

なお、本映像は大阪会場でのみ展示となっているのでお見逃しなく。

吉田沙保里 vs.リュウ ―私より強い奴に会いに行く― ©CAPCOM

◆モーションアクターにもなれる「BONUS STAGE」

さて、ゲームらしくラウンドをクリアしていったところで、「BONUS STAGE」を楽しんでいきましょう。ここでは、今やゲーム開発に欠かせない技術を体験できる「モーションキャプチャーミラー」が設置されています。

フェイストラッキングと同様に人間の動きをキャラクターが再現してくれるもので、特殊な機材を用いずともミラーの前に立つだけでモーションアクター気分になれました。

モーションキャプチャーミラー ©CAPCOM
モーションキャプチャーミラー ©CAPCOM

筆者は今回、3人のキャラクターから成歩堂くんを選択したところ、最後はお決まりの「異議あり!」ポーズで締めという嬉しいサプライズも。同じポーズを取れて嬉しいのはもちろん、どんな挙動でも再現してくれたので、ますます好きになってしまいます。

モーションキャプチャーミラー ©CAPCOM

◆「FINAL ROUND」には超貴重な企画書原本が勢揃い

いよいよラストとなる「FINAL ROUND 受け継がれるカプコンらしさ」では、カプコンの礎となった作品群の企画書がズラリ。カプコンファンならジャンルが違うゲームを遊んでもなんとなく感じるであろう、“カプコンらしさ”に迫れるコーナーになっています。

巨大な『スト2』におけるステージのスケッチや、『ロックマン』がまだ“仮題”だった頃の企画書を原本で鑑賞できます。

伝説の企画書たち ©CAPCOM
伝説の企画書たち ©CAPCOM

なかでも、創業翌年に発売したベルトスクロール(横移動)シューティング『ソンソン』の企画書は、これまで世に出ていないという貴重なものです。

伝説の企画書たち ©CAPCOM

さらに現役のカプコン開発者12名が、自身が抱くカプコンらしさや大事にしていることについて語るインタビュー映像を視聴できます。

開発者インタビュー ©CAPCOM

◆もう1周したい!「大カプコン展」は離れがたい空間だった

そして出口には、お待ちかねの物販コーナーがありました。先ほど紹介したような企画書をモチーフにしたA4クリアファイルから、キービジュアルを大きく使用したスーベニアバッグ、キャラクター単体のアクリルスタンド、缶バッジなど。

©CAPCOM

さらにはリュウとロックマンになりきった「コスチュームキューピー®」、特典ステッカー入りのインスタントラーメン……と、書ききれないほどの量のグッズがラインナップしています。存分に迷いながら買い物も楽しんでしまいましょう。

©CAPCOM

「大カプコン展」、その全貌は全力で満喫しようとすると3時間以上はかかるのではないかというボリュームです。筆者も好きなゲームの展示を見て感動するだけでなく、“一度はやってみたかった”モーションアクター経験までできて、まさに夢のような時間を過ごせました。

また会場では、レオンやダンテの声優を務める森川智之さんによる音声ガイドが1台700円(税込)でレンタル可能です。各展示のことをさらに深く知れる必聴の内容が詰まっているので、ぜひ聞きながら鑑賞してみてください。


「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」は、2025年3月20日(木・祝)~6月22日(日)の期間で大阪中之島美術館5階 展示室にて開催中。なおGW期間以外の毎週月曜日は休館です(月曜日、5月7日(※4月28日、5月5日は開館))。

今後は名古屋、鳥取、東京での巡回も予定されています。実際に自分の目や耳で楽しむものばかりなので、少しでも本稿を読んで興味を持った方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

※本稿で使用している写真は特別な許可を得て撮影しています。


《八羽汰 わちは》

たまに絵も描く 八羽汰 わちは

はちわたわちは(回文)メディアへの憧れとゲーム好きが融合してゲームライターに。幅広く手を出すが一番好きなジャンルはJRPG。特技はヒトカラ12時間。

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