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【オンラインゲーム一週間】医療の現場に見る、ゲームとオンラインの可能性

首相も交代し、新たなスタートとなる9月下旬ですが、ゲームと現実の関わりを考えさせられるニュースがいくつか見られました。

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首相も交代し、新たなスタートとなる9月下旬ですが、ゲームと現実の関わりを考えさせられるニュースがいくつか見られました。

英国オックスフォード大学では在宅リハビリを目指してWiiに使用されているようなモーションセンサーを治療に応用する研究が進められています。

また、理学療法士のElizabeth Penny氏は『Wii Fit』『Guiter Hero』『Cooking Mama』など10のゲームをリハビリに導入。「オンラインゲームは障害に関係なくプレイできるので、障害者への差別を無くすのに役立つ」とする考え方を明らかにしています。

二つのケースに共通しているのは、リハビリの問題をモチベーションの低下としていること。進歩が感じられないことを繰り返すというのはどう考えても苦痛です。モチベーションを上げるのはゲームの得意技。日本で商用ビデオゲームがブームとなった『スペースインベーダー』から30年、日本ゲーム界はモチベーションのアップを研究し続けてきたといっても過言ではありません。今こそ、社会貢献のチャンスなのではないでしょうか。

Elizabeth Penny氏の、オンラインゲームと障害に関する意見も見逃せないでしょう。オンラインゲームの世界に存在するのはゲームキャラクター。操っている人が健常者なのか障害者なのかはゲームキャラクターを見ても分かりません。Elizabeth Penny氏はオンラインでの対戦を取り上げ「彼がフランスの誰かと対戦して勝っても、対戦した人は彼が脳卒中患者であるとは思わないでしょう」とコメントしますが、正にその通りではないでしょうか。

健常者は、「障害者は自分たちと異なった存在である」と考えがちですが、それは本当でしょうか?先に北京で行われたパラリンピックに出場する選手達のインタビューを見ても、心という点においては差違がないのが分かります。勝てば嬉しいし負ければ悔しい。勝利への欲求と、勝利を掴むための努力。こと競技への姿勢において差はないのです。普通なら接点のない人たちが出会い、年齢・性別・社会的立場・障害の有無を越えて友情をはぐくめるのはオンラインの利点です。こうしたオンラインの可能性というものを、もう一度真正面から捉え直しても良いのではないでしょうか。
《水口真》
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