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（画像引用元：文化庁）

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全国数十箇所に系列を持つ私立総合病院「平聖中央病院」。

この病院では、実質的な権力を握る副院長の桐生奠により1年前に小児外科は閉鎖されていました。

研修医の瀬名マリアは、小児外科医になる為に医者になったものの、手術が必要な子供たちに他の病院を紹介するしかない現状に、はがゆい思いを抱いていました。

そこにある日、アメリカから帰国した若き天才小児外科医・西條命が赴任して来ます。

アメリカで日本人では2人目となるMSA（最優秀若手医師賞）を受賞したという命は、

赴任早々オモチャの鉄砲玉を飲み込んだ男の子を、ストローを使った離れ業で救い、他の医師たちを驚かせます。

近くで車13台の玉突き事故が発生し、救急部からの応援要請を受けた命は、

そこで心臓血管外科医の桐生危がいち早く一歳児の異変を見抜いたことに気づきます。

その後、その子に急性硬膜外血腫の疑いがある為、開頭手術が必要だと判断した命は、危に手術の手伝いを頼みますが、拒否をされます。

実は危は、アメリカで起きたあることがきっかけで子供のオペは出来なくなっていました。

天才的な手術を行う命の評判は、理事長の平聖盛の耳にも届き、

平は桐生奠に命との会食をセッティングして、そこに孫娘の真中有紀を同席させるように命じます。

平聖中央病院の屋上で、ある騒ぎが起きます。

ジュニア・アイドルの佐和なすかは、卵巣嚢腫と診断され、手術に強い抵抗を示して飛び降りようとしたのでした。

卵巣嚢腫の場合、腹腔鏡を使えば、へそともう1箇所の計2箇所に穴を開けるだけで

手術できますが、アイドルのなすかは、一切体に傷をつけたくないと言います。

命は、ノーツ（NOTES）という内視鏡手術を提案します。

命の下で、研修医の瀬名は着実に力をつけ始めていました。

瀬名は救命医の松中が下した診断結果に意見し、急患の少年を救います。

一方、理事長室に来ていた副院長の桐生奠は、真中が祖父である理事長の平に対して感情をあらわにして憤る姿を目にします。

有紀の父・真中孝典は心臓移植を待つ身でしたが、平は孝典を裏切り者と呼び、親子は絶縁状態にありました。

その頃命は、産まれてすぐに手術をした心臓の検査をするため、神道に知り合いの病院を紹介してもらいます。

神道は、なぜ平聖中央病院で検査を受けないのか引っかかるものを感じます…。

ある日、命は移植外科医の真中から手術の執刀をしてもらえないかとの話を持ちかけられます。

患者は15歳の古里春日。肝移植を必要としていましたが、現在はドナーが現れるのを待っている状態でした。

しかし、この手術には大きな問題が…。彼女は、内臓が左右逆転している内臓逆位だったのです。

この為、手術はドナーの腹部の右に入っている肝臓を、春日の腹部の左に移植するという、

世界でも殆ど類を見ない難しいものになることが予想されました。

研修医の瀬名は、命から突然この病院を辞めて欲しいと告げられます。

開業医の神道から富山のある病院の小児外科が人手不足で閉鎖の危機にあると聞いた命は、瀬名に富山行きを打診したのでした。

瀬名は、もっと命のもとで勉強したいと断ります。

そんな中、14歳の折場佳克が胸の痛みを訴え運ばれてきます。

検査の結果、佳克は心臓の大動脈の弁が通常3枚のところ、生まれつき2枚しかない「二尖弁」であることが判明。

大動脈弁の狭窄と閉鎖不全を起こしている為、悪くなった大動脈弁を取り替える必要があります。

平聖中央病院では、ついに小児外科が復活します。

ところが、副院長の桐生奠は、人事権を持つ小児外科部長に、自分の腹心の坂本を据えることで、命を小児外科で飼い殺しにしようと目論んでいました。

坂本が奠に従うのにはある理由がありました。

坂本の息子・一馬は、2年前に腸回転異常症の手術で小腸の大部分を切除、それ以来平聖中央病院で入院生活を送っていました。

息子の為にも平聖中央病院で働き続けたい坂本は、実力者の奠に従わざるを得なかったのです。

小腸の移植手術はリスクが高く、他に治療法もないと諦めていた坂本。しかし、そんな坂本に、命は一馬の治療をさせて欲しいと申し出ます。

命、危、真中、坂本、不知火、山田の6人体制で、小児外科は新たなスタートを切りました。

ある日、真中のもとに父・孝典が原因不明の出血をしたとの連絡が入ります。

人工心臓をつけているために抗血液凝固剤を飲んでいる孝典は、一度出血をすると血が止まらなくなってしまいます…。

事態を知った命も、真中に付き添い帝大病院へと向かいます。孝典は、重症の潰瘍性大腸炎でした。

命は、がんに冒されていました。

胆のうがんから肝臓への多発性転移で、既に移植も出来ない状態だといいます。

ショックを隠せない真中と危に、命は自分の病気のことを口止めし、翌日に控えた乳児の肺動脈閉鎖症のオペを執刀すると主張します。

ところが、突然意識を失い倒れてしまいます。

そのまま入院した命の代わりに、ハーバードに留学経験を持つエリート心臓血管外科医・波賀が、なぜか手術を執刀することになります。

波賀は、何かと注目を浴びる命を敵視し、ここぞとばかりに名乗りを上げてきました。