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煉獄の立ち込める瘴気のなかで、何百年もの時を経ながらもバンはメリオダスを探し続けていました。

一方現実世界では、3つの戒禁を取り込み暴走したエスタロッサがエリザベスを連れ去り、キング、デリエリ、サリエル、タルミエル、ゴウセル、ホークが後を追います。

たどり着いたのは天空演舞場。そこでは巨大化したエスタロッサが、エリザベスへの愛を叫び、暗黒領域では、リュドシエル、マーリンら一行が、ゼルドリス、チャンドラー、キューザックと対峙していたのです。

煉獄へと向かったバンは、ついにメリオダスと再会を果たします。

親友との邂逅、感涙にむせぶ二人が次に考えるべきは、この煉獄からの脱出方法でした。

その鍵は、メリオダスを煉獄へと閉じ込めた、父たる魔神王が握っていると彼らは予想します。

身辺を整えながら、手探りで状況を変えようとする二人の前に、見慣れた一匹の生き物が姿をあらわします。それはホークと瓜二つの「ワイルド」だったのです。

ワイルドという味方を得て、魔神王のもとを目指して進む、メリオダスとバン。その最中、メリオダスは弟であるゼルドリスとの過去を語り始めます。

ゼルドリスは吸血鬼族のゲルダを愛していましたが、吸血鬼族の王が魔神族に謀反を起こしたことから、魔神王はゼルドリスに「吸血鬼一族の処刑」を命じます。

ゼルドリスの中で、愛する者を守りたい想いと、決して逆賊になれないという想いが交錯します。

処刑の直前、ゼルドリスはその剣を吸血鬼一族にむけるのですが……。

メリオダスはエスタロッサについて語ろうとした時、その記憶がなぜか抜け落ちていることに愕然とします。

その違和感を察したかのように、魔神王が姿を現します。

一方その頃、現実世界ではメリオダスの魔神王化を阻止するべく、マーリンを始めとする強襲部隊と、ゼルドリスたちとの激しい戦闘が続いていました。

ゼルドリス側には「最上位魔神」たるキューザック、チャンドラーが立ちはだかり、圧倒的な力を見せつけます。

しかし、マーリンはその戦力差にも臆することなく、「弱点がないのであれば、弱点を作ればいい」と言ってのけます。

ゴウセルから明かされた真実──それは3000年前、聖戦を終結させるために魔術士ゴウセルが、〈四大天使〉マエルの記憶とその男を知る全ての者の認識を改変する禁呪を使用したことでした。

〈十戒〉エスタロッサは存在せず、まさにその男こそが、〈四大天使〉マエルだったのです。

なぜ、魔術士ゴウセルは禁呪を用いたのでしょうか。

その口から語られる考えは、到底、マエルにとって理解できるものではなく、復讐心はゴウセルに鋭く向けられました。

マエルの放った一撃により、デリエリが討たれました。

4つ目の戒禁を奪われ、それら全てをマエルは取り込もうとします。

ゴウセルは自らを犠牲にして解決を図るのではなく、仲間を護るために、マエルと戦う決意を固めます。

ディアンヌも天空演舞場に集結しますが、最終形態に移行しつつあるマエルの闘級は20万以上と、圧倒的な数値を叩き出すまでになっていました。

ディアンヌ、キング、ゴウセルは、一矢報いるべく、三位一体の必殺技を仕掛けます。

4つの戒禁と融合し、異形の姿となったマエル。

マエルの強大な力を前に一時追い詰められたキングでしたが、「妖精王・ハーレクイン」として覚醒しその真の力をふるのでした。

霊槍を同時に複数発動させられるようになったキングは、ついにマエルを追い詰めます。

しかし、ゴウセルはその最中でも自らの行いを悔い、マエルを救うチャンスを探ります。
そして、ゴウセルはマエルの精神世界に“侵入”し、対峙することを選ぶのでした。

煉獄で、ついに魔神王と対峙するメリオダス、バン、ワイルド。

この煉獄から脱出するには、魔神王に打ち勝ち、「現世への出入口」を通らねばなりません。

「攻撃すると逆に魔力を奪われる」という強大な力を持つ魔神王に、メリオダスたちは苦戦を強いらます。

戦い始めて60年の月日が流れても、なお勝利の糸口はつかめません。

しかし、戦いのなかでバンは魔力を他者へ「与える」術を身につけます。

その変化をきっかけに、メリオダスは魔神王を打倒する秘策を思いつくのでした。

激戦続くキャメロット城では、チャンドラーとキューザックが融合し、〈原初の魔神〉へと変貌を遂げていました。

マーリンは「勝機は完全に失われた」と絶望し、エスカノールであっても防戦一方となっていました。

そこに、マエルを仲間に加えたキングたちが参戦します。

形勢逆転の好機……と思いきや、キングの前にゼルドリスが立ちはだかります。

「無駄な抵抗はやめておけ…お前たちに勝機はない！」

全ての戒禁がメリオダスに取り込まれました。

魔神王誕生を阻止するため、禁呪発動を試みるマーリン。

窮地に現れた〈四大天使〉長・リュドシエルは、〈原初の魔神〉を前にも臆することなく技を発します。

一方、満身創痍のエスカノールのもとに集結したマエルたち。

そこで、エスカノールの魔力「太陽」（ルビ：サンシャイン）は、もともとはマエルの恩寵だったことが明らかになるのでした。

エスカノールはマエルに恩寵を返し、共に戦ってくれるよう懇願します。

マーリンの禁呪発動によって、メリオダスの魔神王化は阻止されました。

聖戦にも終止符が打たれたかのように思われましたが、そこにはいつもと姿の違うメリオダスが佇んでいました。

違和感を察するエリザベスからの追求に、その正体が露わになります。

中身に宿るのは、メリオダスの父たる魔神王でありました。

魔神王はエリザベスに「名案」を告げます。「エリザベスよ……お前にかけられし“永劫の輪廻”の呪いを解いてやろう！」──その言葉の真意とは？

メリオダスの肉体を手に入れた魔神王は、圧倒的な戦力差で〈七つの大罪〉を苦しめます。

そこへ、煉獄から戻ったバンが駆けつけ、さらに、ゴウセルによって、エリザベスたちはメリオダスの精神世界に介入を果たすのでした。

こうして〈七つの大罪〉は、現実世界と精神世界で並行して魔神王と戦うことになりました。

仲間からの応援を背に、徐々に魔神王を押し返していくメリオダスたち。

〈七つの大罪〉によって魔神王は討ち取られました。

王を失った魔神族はリオネス王国からも撤退を始めます。

つかの間の平和が訪れるかに思えましたが、肝心の問題は残っていました。

エリザベスの呪いの刻限はあと一日しか残っていませんが、それを解く手段であった戒禁も、魔神王と共に滅してしまったのでした。

エリザベスは自らの転生を受け止めますが、メリオダスは「呪いを解く方法はある」とあっけらかんと言い放ちます。

新たな魔神王となり、強大になりすぎたメリオダスを、世界は排除しようとしていました。

迫りくる期日を前に、メリオダスはその事実を誰にも告げはしませんでした。

ただ、それに気づいたバンをはじめ、〈七つの大罪〉はそれぞれが気づかないフリをしているのです。

口に出せば、それが現実になってしまいそうだから。

平穏のなか、〈豚の帽子〉亭でにぎやかに働く〈七つの大罪〉でしたが、大切な“団長”をこのままにはしておけないと、勇気を出して問いただします。

そして、エリザベスもまた、誰にも打ち明けないままに、ある決意を固めていたのでした。

魔界の門に踏み入ろうとするメリオダスとエリザベス。

しかし、突如落下した巨石によって、エリザベスは死の危険に脅かされます。

間一髪、マーリンによって救われるも、消失したはずのエリザベスの“永劫の輪廻”が復活していることが判明します。

それはまた、もう一つの事実を〈七つの大罪〉に突きつるのでした。

魔神王は、まだ生きている──。

ゼルドリスを依り代に復活した魔神王、そして魔神王が召喚した魔獣インデュラ──〈七つの大罪〉と魔神王の戦いの火蓋は切って落とされました。

メリオダスとエリザベスは、魔神王と化したゼルドリスを救うべく戦います。

エリザベスは女神族の力を解き放ち、本来の強さを見せつけ、また、激化していくインデュラとの戦いでは、〈七つの大罪〉が得意技を組み合わせて抵抗を続けます。

一方、インデュラの幼体が現れたリオネス城では、エスカノールたちが絶体絶命の危機に陥ります。

そこに救いの手を差し伸べたのは……。

魔神王として更に力を増すゼルドリス。

窮地に立たされた〈七つの大罪〉のもとに現れたのは、決死の状態で死力を尽くすエスカノールでした。

その善戦の隙を突き、メリオダスとゴウセルはゼルドリスの精神世界へと侵入します。

精神世界で魔神王とゼルドリスを分かつためでした。

一方、現実世界での激闘も続きますが、ディアンヌが勇気を振り絞って放った奥義が、戦況を一変させます！

ディアンヌの技「大地創造（ルビ：マザー・クリエイション）」によって、ついに魔神王の魔力の供給源であった「魔法の湖」を消失させることに成功しました。

時を同じくして、時刻は正午を向かえ、エスカノールにとって最強の1分間がもたらされました！

魔神王と互角以上に渡り合うエスカノールでしたが、タイムリミットは直前にまで迫っていたのです。

しかし刻限を超え、〈七つの大罪〉は未だ見たことのないエスカノールに出逢います。

正午を超えてなお燃え盛る、“天上天下唯我独尊　極”。

自分の全生命力を魔力に変換して戦うエスカノールは、魔神王に肉迫します。

しかし、死力を尽くすエスカノールの眼前に、メリオダスは立ちはだかったのです。

これ以上は命を落としかねないと悟ったからこその行動でした。

しかし、エスカノールは拒否し、仲間のために命を懸けます。

魔神王がさらに呼び出す闇の獣を前に、メリオダスは全員で戦う決断を下すのでした！

〈七つの大罪〉とゼルドリスは、現実世界／精神世界の魔神王を追い詰めます。

ところが、魔神王はゼルドリスの体から分離し、ブリタニアの大地を新たな依り代とし、おぞましき進化を遂げてしまいます。

ところが、彼らは自らの勝利を確信していました。

〈七つの大罪〉は仲間たちとの絆を信じ、一斉に必殺技で攻撃を仕掛けます。

メリオダスの「全反撃（フルカウンター）」がもたらす一撃の行方は！？