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平和が戻った木ノ葉の里では、下忍へと成長した木ノ葉丸軍団が担当のエビスの元、Ｄランク任務にいそしんでいました。

「こんなショボイ任務じゃやる気が出ない」とまるで昔のナルトを想わせる木の葉丸の姿に苦笑するイルカ達でした。そんな折、木ノ葉の門をくぐる人影がありました。自来也との長い長い旅を終えて大きく成長したうずまきナルトが帰ってきたのです！！

待ちに待った『ナルト疾風伝』の開幕です！

自来也の最新作『イチャイチャタクティクス』を見て浮かれるカカシですが、自来也の目的は暁が動き出したことを里に知らせるためでした。

約束どおりナルトは再びカカシの元に就く事になるのですが、これまでの修業の成果を見せる為にサクラとタッグを組んで、『サバイバル演習』でカカシに挑む事になりました。一方、砂の里の風影となった我愛羅の元に『暁』のメンバーが降り立つのでした。

サバイバル演習では、術の連係に切れを増したナルトと医療忍術の修行を積んだサクラの二人を相手にはじめから車輪眼を解放し、二人の成長を肌で感じるカカシでした。

その頃、砂の里では我愛羅を狙う暁のデイダラが極秘潜入工作を開始していました。張り巡らされた数々の警備を突破していくデイダラは潜入成功かと思いきや…。

いち早くデイダラの存在に気付いた我愛羅と巨鳥に乗るデイダラとの空中戦が展開される一方で、砂隠れの里の上忍・由良が暁の手下であったとは知らずに、次に続く甚大な被害に混乱に陥るのでした。

サバイバル演習が続く木の葉では、ナルトとサクラは改めて『コピー忍者のカカシ』の凄さを実感させられます。膠着する戦況に焦るナルトたちは遂にいちかばちかのある作戦に出ます。

カカシとの勝負に勝ち、自分達の成長を証明してみせたナルトとサクラたちは三人一組としてカカシ班に配属されることになりました。先生であったカカシに認められ、がぜん張り切る二人でした。

一方、砂の里では我愛羅とデイダラの激しい戦闘が続いていました。戦況を見守るバキは守鶴の発現を警戒していますが、カンクロウはその可能性を否定します。カンクロウは弟である我愛羅の胸に秘められた強い決意を知っているのですから…。

デイダラの起爆粘土から里を守るため、チャクラを総動員して巨大な砂の盾を完成させる我愛羅ですが、その代償はあまりにも大きすぎました。

生じた隙から絶対防御を逆手に取られた我愛羅はデイダラの罠に絡め取られていきました。絶望の戦況を覆す術はなく、砂忍たちの応援虚しく遂に我愛羅は最後の力を里の為に使い、デイダラの手に落ちてしまうのでした。

デイダラに奪い去られた弟・我愛羅を取り戻すべくカンクロウはバキの制止を振り切り、すぐさま小隊にて追跡を開始しました。

追っ手がかかる事は暁の想定の範囲内であり、巧妙に仕掛けられたトラップで次々と砂の追っ手は脱落していきます。しかしカンクロウは執念の追跡で、ただ一人暁の元に辿り着くのでした。その頃、木ノ葉ではナルト達が新チーム初任務の日を迎えていました。

砂の里から「風影誘拐」の一報が木ノ葉に届くと、綱手は、カカシ班を砂の里に向かわせました。一方で我愛羅を取り戻すべく暁との戦端を開くカンクロウは傀儡の仕込みを次々と読まれ苦境に追い込まれていました。

その敵の正体とはカンクロウの傀儡の製作者であり、かつて砂の傀儡部隊の天才造形師と謳われた『赤砂のサソリ』だったのでした！

砂の里に急ぐ道すがら、カカシ班はテマリと合流しました、隊列を乱してまで先を急ぐナルトをカカシは諫めます。体に化物を飼うという苦しみを分かち合う仲間として心から我愛羅の身を案じるているナルトは暁に対する激しい怒りを押さえきれません。

一方、瀕死の状態で回収されたカンクロウは、その身に受けた未知の毒のせいで解毒不能となり、このままでは二、三日の内に命が尽きると判明されるのでした。

一刻を争うカンクロウの病状に手を尽くす砂忍達ですが、それは毒の専門であるチヨ婆の手にすら余る代物でした。唯一の望みは、綱手より遣わされた木ノ葉の援軍のみとなりますが、肝心のナルト達は、砂嵐により行く手を阻まれていました。

一方、カカシ班の任務の行方を案じた綱手は最悪の事態を想定して 任務帰りのガイ班四名を援軍として砂へ走らせます。まさに同じ頃、我愛羅を奪取しアジトに運んだ“暁”達は我愛羅から尾獣を引き剥がすべく 『封印術・幻龍九封尽(げんりゅうきゅうふうじん)』を開始するのでした。

危篤状態のカンクロウの治療を開始する医療忍者サクラは、皆が目を見張る鮮やかな手並みで完璧な処置を施していきました。

もとは仇敵であった木ノ葉に不信感を抱いていたチヨばあですが、砂の危機に直弟子を遣わす綱手の心遣いとサクラの懸命な治療に心を打たれ、時代の変化をしみじみと実感するのでした。

サクラの治療により一命を取り留めたカンクロウは暁追跡への手掛かりを提供します。早速カカシは忍犬による追跡を開始するのでした。

暁のアジトを突き止めるパックンにより、直ちに我愛羅奪還に発とうとするカカシ班ですが、テマリは里の上役により里の警備を命じられてしまい、代わってチヨバアが同行することになりました。

四人一組となったナルト達は暁のアジトを目指すのですが、道すがらチヨバアから『尾獣』の話を聞き、衝撃を受けるナルトとサクラでした。その頃パックンは今、最も暁のアジト近くにいるガイ班の元に辿り付いていました。ガイ班はパックンの案内のもと直接アジトを目指しますが、その動きはすでに敵の知る所だったのです。

かつての因縁の相手、うちはイタチと遭遇したカカシは瞳術にかけられるのを防ぐ為、写輪眼を見ないよう皆に警告します。イタチ戦を一手に引き受ける覚悟のカカシは、ナルトに後方の援護を要請し、臨戦態勢に突入しました。

同じく因縁の相手、干柿鬼鮫との戦闘に突入するガイ班でした。かつてガイに受けた『借り』を返そうとする鬼鮫は、圧倒的なチャクラ量で木ノ葉勢を追い込み、遂にはネジ、リー、テンテンを水牢の術に囲い込みました！

教え子三人を水牢の術に捕らえられ、失策を悔いるガイは次こそはと自らの武器・愛用のヌンチャクで鬼鮫に挑みます。超体術ＶＳ怪力の激しい肉弾戦になだれ込む両者ですが、テンテンが酸素不足の限界を迎える中、遂にガイは禁断の奥義の準備に入るのでした。

一方、ナルトたちは写輪眼を見ていないのにもかかわらずイタチの幻術に捕らわれてしまいます。焦燥にかられるナルトの脳裏を過ぎったのは師・自来也による『幻術対策』の修業の数々でした。

幻術返しが決まらず窮地に陥るナルトを救ったのは、チヨとサクラでした。すかさず反撃に転じるカカシはイタチ相手にハイレベルな忍者戦を繰り広げ、遂にナルトと協力してイタチを仕留めました。

一方、鬼鮫相手に苦戦を強いられていたガイですが、大技『朝孔雀』にて鬼鮫を撃破することができました。無事因縁の敵を倒したはずの木ノ葉勢だったのですが…。

倒された鬼鮫とイタチは『象転の術』によって姿と能力を模されたまったくの別人だったのです。これを時間稼ぎと読んだチヨバアとカカシは、既に暁は我愛羅から尾獣を引き剥がしにかかっていると推測し、焦りをにじませるのでした。

『尾獣』とそれを宿す『人柱力』の関係について語り始めるチヨバアのその衝撃の内容に『人柱力』であるナルトの運命を重ね、サクラは思わず一筋の涙を流します。

束の間の休息をとり、ガイ班とカカシ班は追跡再開しました。ナルトの我愛羅への入れ込みようを不思議がるチヨバアに、カカシはナルトが人柱力であることを説明しました。

他国から砂隠れを守るためとはいえ、自ら進んで我愛羅に守鶴を憑依させたチヨバアは、己の過去の過ちを悔い、これから成すべき事に思いを巡らせるのでした。一方その頃、暁による『封印術・幻龍九封尽』はいよいよ完成の時を迎えていました。薄れゆく我愛羅の意識は白い光の中に飲み込まれていくのでした。

暁のアジトにたどり着いたカカシ班とガイ班は、早速侵入を試みるのですが、暁の仕掛けた五封結界に行く手を阻まれます。結界解除の方法は、仕掛けられた五枚の札を同時に剥がすことのみです。

ネジの白眼で札のありかを探り出し、連係プレイで結界を破壊する木ノ葉勢ですが、その動きさえもはすでに暁の知るところでした。そして洞窟内でナルトが見た衝撃の光景とは！またガイ班を襲う予測不能のトラップとは？！

「五封結界」解除の際のトラップにより、おのれの写し身との戦いを余儀なくされるガイ班は各自の能力をコピーする精巧な偽物に思わぬ足止めを食わされてしまうのでした。

一方、暁のアジトでは「九尾の人柱力」を奪い合うデイダラとサソリが対立していました。我愛羅を攫ってアジトを飛び出すデイダラを怒りに任せて追って行くナルトを、必然的に後を追わざるを得ないカカシは残るチヨバアとサクラに「無茶をするな」と言い残すのですが…。

誰にも認められず孤独に過ごしていた幼いころのナルトでしたが、イルカ先生がナルトを認めた事で、ナルトの物語は始まりました。その後もイルカの言葉や存在が、今日までナルトを支えてきました。

そんなナルトの結婚がもう間近に迫る中、イルカは自分がナルトにとってどういう存在なのかわからなくなり、結婚祝いの言葉に何と言っていいのか答えを出せずにいたのです。果たしてイルカがナルトへ贈ったメッセージとは…？

長きに渡り続いてきたNARUTO-ナルト-疾風伝、ここに完結です!!