突然シブヤで目覚めた桜庭音操(ネク)。そこへ突然課せられる不条理なミッション、それは「死神」によるものでした。シブヤで出会った少女、美咲四季(シキ)と共に、「死神」との勝負に打ち勝つために戦います。
フィールドはそのまま現実の渋谷を模しています(「109」でなく「104」だったりしますが)。画面上のアイコンをタッチすることで「サイキックスキャニングシステム」なるテレパシー能力が発動し、道行く人々の思考の断片を読み取ることが出来ます。それを手がかりやヒントにしてゲームが進んでいくことになりそうです。RPGでよくある「キャラクターと話す」をグレードアップしたもので、新鮮です。大量の人々が会話もなく行き違う渋谷が舞台なのですから、こういう形にしたのは大正解でしょう。
さて、このソフトの要はその独特なバトルシステムです。襲い掛かる「ノイズ」と呼ばれるモンスターと、上画面(シキ)と下画面(ネク)で2画面同時バトルが展開されます。上画面は十字キーを用いたバトルです。敵が右にいるならば、→→→→や→→→→↓→→など、画面上に現れる簡単なコマンド(それぞれのコマンドが、あるマークのカードに対応している)を入力することで攻撃します。コマンドには下画面はタッチペンを使っての直感的なバトルです。ドラッグすると炎系攻撃、敵を突くことで雷系攻撃、スラッシュすることで切りつける攻撃、といった感じです。攻撃をきちんと連続でヒットさせることで、攻撃を「フィニッシュ」することが出来ます。上下画面を同時に操るのは、人間の能力的に厳しいですし、おそらく要求されないと思います。そのかわり、上下画面で交互に攻撃をフィニッシュしていくと、攻撃力がパワーアップしていくことが出来ます。また、上画面のコマンドで、うまくカードを選んでいくと、連携技を発動できるようになります。
・・・とまあ、割と大雑把に説明したのですが、バトルシステム(というより操作法でしょうか)が割と複雑だということはわかってもらえたかと思います。体験版へ並んでいる人にバトルの操作法を説明するシートを配ったり、解説するムービーを近くの画面に流したりしていたあたり、そのことは作っている方達もわかってやっているのではないでしょうかね。
バトルを実際にプレイできた限りは、つつきまくったり十字キーを連打すればどうにかなることも多く、割と大雑把に遊べる感じでした。操作自体は複雑だが気持ちよく遊べる、という風にバランスをとっているようにも見えます。何回もバトルをプレイしても楽しめるものかどうかは、実際にじっくりと製品を遊んで見ないとなんともいえませんが、少なくとも、十字キーとペンをフルに用いる2面同時進行するバトルは新鮮な感覚でした。
グラフィティー、シブヤ、といったポップなキャラクターと世界観も特徴的ですね。グラフィック的に見れば、ポップな世界観を完全に表現するには、(フィールドやバトル画面などで)DSの小さな画面の限界も感じたものの、流石の描きこみを見せてくれます。センスや台詞回しといったゲームの雰囲気は、そういった世界観やロゴ、キャラクターデザイン、キャッチコピー「世界を変えたければ、自ら境界を越えろ」・・・などから感じ取れるもの、まさにそのままです。これらに合う方で、2画面バトルシステムに抵抗がない方なら、なかなか美味しくいただけるソフトになりそうです。安定した出来となることはほぼ保障されているのではないでしょうかね。注目株です。
DS『すばらしきこのせかい』は2007年発売予定です。
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