『世界樹の迷宮』は、プレイヤー自らがギルド(チーム)を作り、ギルドの名前を決め、その中でダンジョンの探索に赴くキャラクターを作る事が出来ます。もちろんキャラクターの名前も、性別も、職業も、決めるのはプレイヤー自身。システム的には名前と職業と元からあるキャライラストを選択すれば、まずキャラを作るという行為は終了で、その後戦闘などでレベルを上げて、通常のRPGと同様キャラクターの成長を楽しめば良い、という風になっています。ただ、彼らはゲーム中、一言も言葉を発することはありません。彼らがどういった性格なのか、なぜダンジョンへ赴くのか、それらは全てプレイヤー自身の想像力にゆだねられています。例えばマンガのキャラクターでも良いし、近しい友人の名前でも良い、もちろん想像力を働かせて新たに世界観を構築しても良い、そういったプレイヤーにとって思い入れのある名前をギルドのメンバーに付けてやれば、そのプレイヤーだけの『世界樹の迷宮』の楽しみ方が見つけられるということです。最近のRPGの主流が、美麗な3Dムービーを端々に挿入し、声優を各キャラに配していることからすれば、このゲームのそれは全く真逆の演出です。しかしそれ故に、面白さがある意味で無限に広がっていると言えるのです。
また、このゲームにおいては好奇心も重要な要素だと思います。ある意味では「好奇心を満たすゲーム」だと言えるかもしれません。広大なダンジョンの中をただただ歩き、踏破し、マップを埋める事も楽しいし、モンスターを狩り、アイテムを得て、隅々まで図鑑を埋めていくのも楽しいです。また、次はどんな武器や防具が店頭に並ぶだろうとワクワクしながら苦労して得た素材を売却し、結局何も出なくてしょんぼりすることもあるし、たくさんのF.O.E.(マップ上を徘徊するシンボルモンスター)が徘徊する部屋を、無理に突き進もうとして結局逃げられなくなり全滅させられるのは悔しいです。そして、最速クリアでも、一心不乱に最強の冒険者を育て上げることでも、各々の方法でプレイヤーが自らの好奇心を満たせるならどんな風にプレイしてもらっても構わないというこのゲームの懐の広さがなによりも嬉しいのです。
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さて、最後に僕のプレイについても少しだけ書いておくことにしましょう。現在地下20階を探索中で、全滅回数はもう数えておりません。死にすぎです。とある階にバカみたいに強いボスがいて、そいつだけで3回ほど全滅させられたのですが、パーティーメンバーをそれぞれ1レベルずつ上げて、スキルの他にアイテムも駆使したら何とかなったのだから本当に絶妙なバランスだと思います。また、ギルド名もパーティー名も自分の好きなマンガに関係するように付けてみたところ、キャラクターに非常に愛着がわいてきました。苦労をいとわず元のキャラに沿うように成長させたりして、なかなか楽しいプレイスタイルを確立できたなと思っております。とりあえず僕は、ほどよく図鑑を埋めつつも、出来るだけ早く樹海の最深部を目指すプレイを心がけることにしています。深く潜っていくたびに、ガラリと樹海の様相が変化するのが面白いですね。樹海の奥底はいったいどういう風になっているのだろう、なんて、今から楽しみで仕方ありません。
久しぶりに骨のあるゲームが出てきたと評判の『世界樹の迷宮』は、アトラスより1月18日に発売です。発売日から先日予告したトラックバックキャンペーンも始まりますのでこちらもふるってご参加ください。