中村:ついに『デビル メイ クライ 4』(以下、『デビル4』)が1月31日に日本発売となりますが、心境はいかがですか?
小林裕幸プロデューサー(以下、小林):いやもう、最後のラストスパートと共に盛り上がりを作っている状況で、最近はL'Arc-en-Ciel完全書き下ろしのテーマソングPV、E3やTGSのトレイラーに続き、ファイナルトレイラーを年末に出しましたからね。今回のトレイラーでは、かなりクライマックスのシーンを出しているので。後半に出現する、超巨大な敵“白銀の巨人”やダンテの新武器である、“パンドラ”というトランクが変形して武器になる情報もすでに出しましたが、これからもさらに出していきます。今回、シリーズとは言っても結構新作の勢いっていうのがあるんです。
中村:なるほど。具体的には?
小林:まず、主人公を「ネロ」という若者にして、戦いの舞台を「城塞都市フォルトゥナ」とし、ステージも新しくしました。ダンテは半人半魔ですが、ネロは右腕が悪魔となった人間。アクションも、さまざまなものを紹介できるということもあります。いろんなものを見せないと、「また、いつもの銃と剣のアクションゲームでしょ」と思われてしまいますからね。「『デビル4』はこれだ!」というのを出していきたいというのもあります。悪魔も大きい! とどめは“白銀の巨人”ですが、それ以外にも“ベリアル”や“エキドナ”といった自分より大きい敵が続々登場します。
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超巨大な敵“白銀の巨人”※クリックで拡大画面を表示 |
中村:新世代機ということでこだわった表現などは?
小林:いままでPS2というハードだったので、屋内が多かったんです。屋外でも暗い雰囲気だったのですが、今回はすごく広いフィールドで、明るい昼間の中でのバトルという、いままで見たことがないものになっています。フィールドも港町の雰囲気であったり、雪山であったり、ジャングルであったりなど、『デビル』では見たことがない背景を入れているのは、新しいと思いますね。
中村:最近海外では、FPSや、フリースタイルのジャンルが増えましたが、その点を意識したことは?
小林:僕が担当しているからなのか、「4」つながりだから聞かれているのかわかりませんが、今回も完全に作り変えるのかどうかについては、よく聞かれる質問です。この『デビル4』では、『バイオハザード4』のときのような変更をしようとは思っていません。たくさんの要素に変更は加えましたが、あくまでも『デビル』シリーズの延長線上の中に、いままでにやっていないアクションだったりステージだったり、主人公だったりが入ってきているんだと考えています。
たしかに今の流行りでいけば、FPSや自由度があるフィールドだったりすると話題になりますが、その点から見ると『デビル4』はミッションが基本になっていて、ある程度の自由度はあっても基本は謎を解いて最後に進むという意味では、これまでと変わらない造りになっています。古くていい部分と、新しい次世代っぽい雰囲気が融合している作品だとは思いますね。いい意味で王道のゲームスタイル。『デビル』の4作目をやるときにそこを大きく変えてしまうと、やはり時間がかかってしまう。また、ゲームとしてまったく新しいものとなると、プラットフォームも新しい、ゲームとしても新しい、と新しい要素が二重になってしまうんですよ。
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