韓国NHNは、アクションRPG『Continent of the Ninth』のプレイ動画を公開しました。ファイター、メイジ、ハンターがモンスターと戦うファンタジー系ゲームですが、ファイターのタックルがモンスターの大軍をなぎ倒し、メイジは空中から魔法を連射、ハンターは打ち上げたモンスターを地面にいずな落としで叩き落とす……とかなり過激なアクションが展開しています。
韓国ネクソンは、アクションRPG『ドラゴンネスト』のプレイ動画を公開。こちらは頭身が低めの可愛らしい系のキャラクターですが、それだけに着せ替えなどのアバター系コンテンツとの相性が良さそうです。世界観は『Continent of the Ninth』と同様の正統派ファンタジー系。絵本風のグラフィックとよくマッチしているといえるでしょう。
韓国HanbitSoftのアクションRPG『POPOMING』は『スタークラッシュ』と改題。横視点のアクションRPGというスタンダードなジャンルですが、モンスターへの変身とプレイヤー同士が競えるミニゲームをイチオシ。11月のβテストでは90種類もの変身が実装されるとのことです。
大作MMORPGの飽和と『アラド戦記』の成功で、韓国のオンラインゲームは一気にアクション系ゲームへ傾倒しました。
これまでオンラインのアクションゲームと言えば、カジュアル系の軽いプレイ感覚のものが主流となってきたのですが、現在の流行はアクションRPG。今回の新作3本の他にも、『マビノギ』の系列でありながらイメージが大きく異なる『マビノギ英雄伝』、モンスターを武器に変形させて装備するホビーマンガ風の『ゴーストX』、ダークな世界観の『TRINITY ONLINE』など様々なゲームがしのぎを削っています。
発売から8年を経ても遊ばれている『DiabloII』の例を見ても分かるように、アクションRPGはオンラインゲームとの親和性が高くなっています。
成長と強化はプレイへの繰り返しプレイへのモチベーションを生みだしますし、アクション性の高さが適切であれば、繰り返しプレイしても「退屈な作業」にはなりにくくなります。
一見すると夢のジャンルに見えますが、アクションRPGに問題がないわけではありません。
アクション性が高くなるとゲーム中のチャットや意思疎通が難しくなり、プレイヤーのコミュニティが育ちづらくなります。コミュニティがないということは一つのタイトルへの土着を促しづらいということであり、これは運営サイドからすると困った事態です。
この問題にはいくつかの解決手段があります。
ギルドなどプレイヤーグループを優遇することでプレイヤー間の繋がりを促進する。
低確率でしか手に入らないレアな品や、あらゆるレベル帯のプレイヤーが必要とする品を用意し、アイテムを軸とした交流を作ると同時にプレイデータへの思い入れを増す。
転職やレベル上げなどのハードルを高くすることで、プレイ回数による土着を促す。
こうした手段が適切に組み合わされているうちはいいのですが、バランスが崩れるとそのゲームは簡単に「マゾゲー」「初心者お断りゲー」となってしまいます。
アクション性の高さをどの程度とするかも課題です。
高すぎると普通の人には入れない世界となりますし、低すぎるとMMORPGとどう違うんだ、ということになります。
つまり、アクションRPGというのは、バランス取りとこれを支えるビジョンが大切となるジャンルなのです。例えば、極端にアクション性が高くても「アクション性の高さと1プレイの濃密感がウリ」であれば問題ないのです。
アクションRPGという新たな天地を得た韓国オンラインゲーム界ですが、MMORPG時代に得られたノウハウをいかに活かしていくのか、今後数年の動向は要注目といえるでしょう。
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