『引ク押ス』は従来のパズルゲームとはちょっと違うみたいです。なにせ“アクション”とつけられていますから。いったいどんなもんでしょう?キャラクターのカワイさにつられつつ、早速ダウンロードしてみました!
■引いて押してまた引いて
ゲームは自体は至ってシンプル。キャラクターを操作して、「ヒクオス」というブロックでできた遊具を引き出したり押したりしてゴールを目指します。
「ヒクオス」のブロックはいろいろな形があります。手前に最大3つまで引き出すことができ、これで階段のような段差を作り、ジャンプしながら上へ登っていくのです。最終的にブロックの中に閉じ込められた子どもを助けることでクリアになります。
ブロックは手前に引くか、横からの「横ひきだし」か2パターンで動かします。動かし方は至ってシンプルなのですが、自分が乗っているブロックは動かせなかったり、手前に引くにも2マス以上の空白がないと引き出せなかったりと、それなりに制限があります。
レベルがあがれば当然むずかしくなっていくので、ただ手前に引き出すだけではなく、一度限界まで引き出したブロックを横から押し戻す…なんてことも必要になってくるのです。
まさに「押してだめなら引いてみろ」ですね。パズルに詰まったら、引き出したブロックを押し戻してみるといいかもしれません。
■カワイイキャラクターが◎
プレイヤーが操作するのは「マロ」というまるっこくてカワイイキャラクターです。ブロックを「押す」ことから、力士をモチーフにしているようで、ゲーム開始時の動きも四股を踏んでいてとってもキュートです。
マロに助言を与えてくれる「おじいさん」やブロックに閉じ込められた「子ども達」や悪さをしにくる「悪がき」も基本的にぽよぽよしていて、思わず和んでしまいます。
パズルにチャレンジ中は時間の制限がないので、キャラクターを愛でながらプレイするのもありだと思います!
■意外とアクション要素もある
『引ク押ス』は単なるパズルゲームではなく、ちょっとしたアクション要素もあります。ブロックの段差はジャンプで登るのですが、ただ上に1マス分ジャンプするのではなく、ななめ手前、斜め奥にもジャンプすることが可能なのです。
また同じ高さなら1マス空けて、低いところへは2マス先までジャンプすることができます。落ちながら奥へ回り込んだり、一番奥から最前まで引き出した足場へジャンプするなど、意外と高度なアクションを要求されるのです。
パズルゲームでこんなにもスライドパッドを駆使するとは思いませんでした!配色といい、ジャンプするマロがマリオに見えてきましたよ・・・。
■自分でパズルをつくれるけれど・・・
レッスンが終了すると「ヒクオス」を自分で作ることができるようになります。タッチペンを使って、ドットを打つ感覚でブロックを書き込んでいきます。
ドット絵好きなら職人魂を発揮したくなる機能ですが、残念なのは公開する方法が実装されていない点です。前回紹介した『いきものづくり クリエイトーイ』みたいに、すれちがいで自分の作った「ヒクオス」を配信できたら、もっと楽しめたのかなぁ・・・と思います。
ステージは全部で250。暇つぶしにパズルでも・・・といいながら、かなり本格的に楽しめるソフトです。
『引ク押ス』は、『ニンテンドーeショップ』にて700円で配信中です。
(ニンテンドー3DSダウンロード専用ソフト)
(C)2011 Nintendo/INTELLIGENT SYSTEMS
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■著者紹介
みかめゆきよみ
ゲーム好き、日本史好きの漫画家兼フリーライター。
ゲームはジャンル問わずなんでもござれ。難しければ難しいほど燃えるドMゲーマーです。
歴史・ホラー漫画、歴史コラム、イラストなど雑多に活動しています。
サイト「車輪の真上」
http://zwei.lomo.jp/syarin/