Z2Liveはモバイルゲームに特化したデベロッパーで、『TradeNation』『MetaStorm: Wingman』という2つのiOS向けのゲームを提供。いずれもTop Grossingでナンバーワンを獲得した経験があります。Bluhm氏は「モバイルは本質的にソーシャルだ」と述べ、それをどのように実現するか具体的に語りました。
まず議論されたのはジャンルの向き不向きです。モバイルゲームで人気なジャンルには「街づくり」「RPG」「RTS」「TPS」「FPS」「タワーディフェンス」「パズル」などがありますが、それぞれそのジャンルが上手く受け入れられる世代というものがあります。また、ゲームのテーマ、「スポーツ」「ゾンビ」「ニンジャ」「海賊」などにも上手く合う世代が存在します。また、ゲームのジャンルによって、上手く適合するユーザー間のインタラクションの方法もあります。Bluhm氏はこれらをマトリクスで紹介。独自調査ですが参考になりそうです。
ただし、これらは人気ゲームにはこうした傾向がある、というだけですので、挑戦に意味がないというわけではありません。実際にゲームロフトの『Plants V.S. Zombie』はゾンビ×女性という有り得なそうな分野を開拓、ジンガの『Empires & Alies』は女性にウケない戦争のジャンルでビジュアルに女性を起用してある程度の成功を収めています。この逆を行くというのも戦術として考えられそうです。
続いては『TradeNation』『MetaStorm: Wingman』という2つの実際のゲームを紐解きながらソーシャル要素の導入について語られました。『TradeNation』ではユーザーの様々な行動がフェイスブックなどを通じてフィードされます。ゲームからも容易に共有が出来る仕掛けが施されています。また、『TradeNation』は物々交換がゲームのキモであり、最初からソーシャルなゲームという見方もできます。『MetaStorm: Wingman』も友達のパイロットランクを使って一緒に空に飛び立つという遊びであり、ソーシャルが前提の作りになっています。ゲームの内側と外側、両方のソーシャル性が大事ということです。
Bluhm氏はまた、モバイルゲームにおいては継続的なアップデートを通じて、常に新鮮な驚きを与えることが何よりも重要と語りました。アイテムの追加、コンテストなどのイベント、ハロウィンやクリスマスなどのデコレーションなどです。こうした地道なアップデートがユーザーを定着させ、人気を高める秘訣と言います。
スマートフォンでもソーシャルゲームと同様の施策が通用しそうですね。