Baiyon氏は京都を拠点に活躍するアーティストで、その領域はDJ・ライブ・ファッション・アパレルそしてゲームのディレクションやコンポーズなど多岐に渡ります。ゲームではキュー・ゲームスの『Pixel Junk Eden』そして現在開発中の『4am』そしてSCEの『リトルビックプラネット』への楽曲提供も行なっています。
■偶然の出会いから始まったゲーム制作
キュー・ゲームスとの出会いは京都のとある忘年会の席だったそうです。偶然、キュー・ゲームスのディラン・カスバート社長が参加していたのを知ったBaiyon氏は昔からゲーム作りが夢だったと打ち明けます。「余りにも熱く語ったせいなのか、後から聞いたら"ちょっとクレイジーな奴がいたから今度一度やらせてみようか"ということだったようです。でも、いきなりディレクターをやることになるなんて本当にラッキーでした」(Baiyon氏)
こうして始まったゲーム制作でしたが、アーティストとゲーム開発者という壁は大きかったようです。しかしBaiyon氏はオフィスにDJの機材を持ち込んで演奏をしたり自身の経験や考えを繰り返し伝えたり、スタッフを無理やり自身のライブイベントに招待したりして理解を広げていったそうです。
アーティストであるBaiyon氏は「抽象的なものを大切にしている」ということですが、ゲーム開発はデジタルに落とし込むことでもあり、その意思疎通も大変だったようです。ただ、『Pixel Junk Eden』のディレクターの富永氏も元々メディアアートを手がけていた方で、緩衝材のような役割を果たしてくれたそうです。『Pixel Junk Eden』でBaiyon氏は企画やサウンド制作を行います。
■PS3で鳴ったことのないような音を
こうして制作された『Pixel Junk Eden』は高い評価を受けることになります。追加で「Encore」も配信がされました。現在製作中の『4am』はこの延長で、サウンドやビジュアルを楽しめるビジュアライザーとして企画がスタート。当初のタイトルは『Life Like』でした。しかし単なるビジュアライザーでは面白くないということで、ユーザーが今までない方法で演奏を楽しめるものとして変更。タイトルも『4am』となりました。
『4am』はPS Moveを使ったゲームで、自身とテレビの間の空間に音のモトがあり、それを触るように音を奏でるゲームです。リバーブなどのサウンドエフェクトも自在にかけることができます。さらにPSNを通じて演奏は映像を含めて配信が可能です。ちなみにタイトルの『4am』というのは、「夜でも朝でもない僕にとってはディープでセクシーな4時という時間を表したもの」(Baiyon氏)だそうです。
『4am』で目指したのは「今までにPS3で鳴ったことがないような音を奏でる」ということ。ビンテージな楽器のようなアナログで温かみのあるサウンドの実現を目指しているとのこと。
講演の最後にBaiyon氏はゲーム作りをラブレターに例えてインディーデベロッパーにエールを贈りました。「ゲーム作りはラブレターを贈るようなものです。大量に送ったDMは誰からも反応はありません。でも心を込めた1通のラブレターには必ず返事があります。1つのことを大好きという思いは誰かに伝わり必ず世界を動かすのです。自分自身を信じている人が引っ張って未来のゲームを作ってくれることを期待しています」
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