最近、ちょっと買い物なんかに出掛けるとニンテンドー3DSで「すれちがい」することがとても多いです。手応えとしては、年末年始にかけて爆発的に3DS人口が増えたような感じです。その「すれちがい」した人の内6~7割ぐらい、現在プレイしているソフトが『モンスターハンター3(トライ) G』。やはり大人気ですね。そこらへんを歩いている老若男女に何気なくハンターが紛れていることを想像するとなかなか楽しいです。しかし、ニンテンドー3DSで狩るべきは「モンスター」だけではないのですよ?
そんなわけで、今回プレイするのはアークシステムワークスのニンテンドー3DSダウンロードソフト『鹿狩王』です。
かつてWiiウェアでリリースされて話題を呼んだ『鹿狩』が、3DSで内容もパワーアップして帰って来ました。猟銃を片手に演出のないリアルな世界観で「鹿」をハントする本作は、ファンタジーな世界観とはひと味違う「狩り」を味わうことができます。それでは早速プレイしていきましょう。
■猟具とステージもリアル志向
さまざまあるゲームモードの中から基本となる「インスタント」を選択。狩りで使用する猟具は「ボウガン」「ライフル」「ショットガン」の3種から選びます。どれも一長一短ですが、ここはひとまずボウガンで臨んでみます。
ステージは「人家」「森林」「滝」「沼地」「幽谷」の5カ所から選択。無理のないシチュエーションでどれもリアル志向です。障害物が少なく狙い易いと説明のある「人家」を選択し、いよいよ狩りのスタートです。
■「鹿」以外にも動物たちが!
ジャイロセンサーで周囲を見渡し、草木が周囲に広がる「人家」の周辺に「鹿」が出没。『鹿狩王』というタイトルに惑わされがちですが、「うさぎ」など「鹿」以外の動物も登場します。どこからか声が聞こえてくる「鳶(とび)」は空中を結構なスピードで飛んでいきますが、狩ることができれば高得点のチャンス。ターゲットは落ち着いて狙えばもちろん狙い易いのですが、このゲームは制限時間制。なので、落ち着いて狙い過ぎてもTIMEが減る一方。素早く、狙ったターゲットを粛々と撃つことこそ、本作の醍醐味です。
■武器(猟具)の選び方
ボウガンは攻撃力が低いものの発射音が極めて小さく、比較的連射の速度が速めです。ライフルは、攻撃力はそこそこ、発射音もそこそこ、連射力もそこそこ、スコープによる拡大が可能です。ショットガンは攻撃力は高いですが発射音が大きく、動物たちに気付かれて逃げられやすいです。
これらの武器に個性はあるのですが、大型のターゲットである「ベアー」や幻の「メガロケロス」を狙う以外では、攻撃力はさほど重要でなく、ボウガンで何とかなってしまいます。ゆえに発射音のリスクを優先し、「ホットショット」(ヘッドショット)を狙った方がスコアを稼ぎやすいようです。ただし、プレイが上達すればライフルやショットガンの方がスコアを稼ぎ易くなるのかもしれません。
■内容は極めてシンプル
「鹿」以外にも登場するターゲットですが、種類は決して多くなく、基本的には「鹿」を狙い撃つのみです。また、ステージ中に派手な演出もなく粛々と狙い撃ち続けることになり、それがハイスコアへとつながっていきます。スコアを伸ばしていくためには、時間をかけたプレイ、自分の集中力との戦いになっていきます。そういった意味では実際の「狩り」というものは、派手な爽快感よりも、地味な「集中力」が必要になるのかもしれません。どこまでもリアル志向です。
■ARは普通にAR
「AR」モードでは「ARカード」を利用して、現実の風景で「狩り」を楽しむことができます。しかし実際のところプレイしてみると、カードの部分に木が生えていて、その周囲に「鹿」たちが出てくるというだけのもので、拡張現実に没入できるような臨場感はそれほど味わえませんでした。気分転換の「違うステージ」だと思ってプレイする程度がちょうどいいかもしれません。
■総評:ジャイロの感度を活かして粛々と撃つシンプルFPS
本作はデフォルトでジャイロ操作が設定されています。オプションで操作をスライドパッドにも変更できますが、圧倒的にジャイロの方がプレイし易く楽しいです。
ただし、3種の猟具の優位性、ステージごとの個性があまりなく、やり込み要素となる「ミッション」も単純な内容のもので難易度だけが上がって行きます。猟具(武器)の種類増加やカスタマイズなどプレイする上でモチベーションの上がる要素がもう少し欲しかったです。
本体内蔵の『顔シューティング』や『ARゲームズ』にハマった方、派手な演出の要らないシンプルなゲームが好きな方にオススメです。粛々と撃ちます。ニンテンドー3DSならではのジャイロセンサーの感度は非常に良好で、ジャイロを活かしたシンプルなFPSを楽しむことができます。微妙な手ぶれもきっちり拾われるので、内容は手軽ですが、手ぶれしないような体勢だったり、ジャイロセンサーでプレイしても大丈夫な周囲の環境など、ちょっとだけ気を引き締めてプレイに臨みましょう。
【そそれぽ】第23回、いかがでしたでしょうか?今週はとにかく寒くて、年末にひいた風邪の咳がまだ収まりきりません。皆さんも体調には十分お気をつけ下さい。次回もどうぞお楽しみに!
『鹿狩王』は、好評配信中で価格は500円(税込)です。
(C) ARC SYSTEM WORKS
■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ
愛内里菜らに楽曲提供をし、VOCALOID音楽のクリエイターとしても有名な作・編曲家。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略SLGから格ゲーまで、幅広いジャンルのゲームをプレイする。
Twitter:@sososo291
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