小さな頃「特撮ヒーロー」が大好きだった筆者は、最近その熱が再燃中。いわゆるニチアサのヒーロー番組は欠かさずチェックし、再放送の大きな宇宙人の活躍もTwitterでつぶやきながら楽しんでいます。そんな筆者に調度良いタイトルが『ニンテンドーeショップ』でリリースされたようですよ!
というわけで、今回プレイするのはハムスターのニンテンドー3DSダウンロードソフト『AZITO 3D Kyoto』です。
自分だけの秘密基地を作成・運営し、敵から守り抜くシミュレーションゲームである本作。舞台はパッケージ版『AZITO 3D』には収録されていない「京都」です。「気になるゲームなんだけど難しそう・・・」という印象も強い『AZITO』シリーズが、ダウンロードでお手軽にプレイできるのは非常にありがたい!実は筆者もシリーズ初プレイなので、非常に楽しみです。それでは、早速プレイしていきましょう。
■恐怖!京都の地下の秘密基地
一言で「秘密基地」と言えど、人それぞれに色々なモノを想像する思うのですが、本作では主に地下に基地を作っていくことになります。プレイヤーは「司令官」となって、基地の作成や運営全般を管理します。
■親切!チュートリアル
チュートリアルやお知らせメッセージがかなり充実していて、次に何をすれば良いのかが非常にわかりやすいです。初プレイの筆者でも、「どうすれば基地が機能するか」という部分は直感的に把握できました。
■開発!怪人とヒーロー
各種「研究室」では兵器の開発を行えます。ここでいう兵器には「怪人」や「ヒーロー」、さらには「巨大ロボット」など戦闘に必要そうなもの全般も含みます。つまり兵器を研究開発していくことこそ、『AZITO』の醍醐味ってワケですね。
兵器開発にはさまざまな分野の博士の集合知が必要のようで、兵器ごとに必要な博士のタイプ組み合わせが決まっています。基本的には強力な兵器の開発ほど人員や時間が掛かるみたいなので、ひとまず序盤は、怪人や単独ヒーローを開発してみます。戦隊や巨大ロボットはまだお預け(笑)。
■怪奇!カモフラ施設
昔から「秘密基地」には表の顔ってモノがあるもんです。街にある喫茶店・・・あるいは後楽園野球場・・・(古い)。そもそも基本的に「商売」ではない秘密基地の運営には、実は表の顔こそが重要な資金源になるってワケですね。
本作にも「カモフラ」と呼ばれる商業施設を地上に建設することができ、そこで扱う商品は基地内で兵器開発と同じ要領で開発・生産できます。商品には流行り廃りもあるので、表示されるメッセージなどをヒントに販売する商品を用意すると効率良く資金が稼げそうです。
■調達!人件費
さまざまな施設を建築する際や、研究開発などお金がかかるのはもちろんですが、意外と掛かる維持費は人件費だったりします。兵器や商品を開発するために、さまざまな分野の「博士」を雇うことになるのですが、初期資金がたっぷりあると調子に乗って雇用しまくると、筆者のように資金繰りが困難になり、最悪赤字でゲームオーバーになってしまいます(笑)。筆者のようなダメ司令にならないよう、資金繰りには十分お気をつけください。
■決闘!謎の敵軍団
そんなこんなで、ついに敵軍団が攻め入ってきました。画面上で特別な演出があるわけでもなく、小さく表示された人がチマチマとせめぎ合っている様子(笑)。そしたら、ドーン!!・・・と地上のカモフラ施設が破壊。そんなに激しい戦いが繰り広げられていたのか!と思ったら、何とか敵の撃退に成功した模様。よくやった、我が軍の怪人とかヒーローとかが寄せ集められたよくわからない軍団たち。
ちなみに壊れた施設は「修繕」が可能。筆者もすぐに修繕を施しました。
■残念!やや少なめボリューム
ボリュームが少ないと感じる人もいれば、手軽でちょうど良いと思う人もいると思います。個人的には、パッケージ版『AZITO 3D』をプレイしていなかったので、500円でその雰囲気を存分に味わえるのはかなりお手頃に感じました。シリーズをプレイしている人からすると、やや物足りない印象になるかもしれません。
また、タイトルにもなっている「Kyoto」に関して、施設や背景、兵器や敵などに京都独特の要素は散見できますが、全体を通して見ると、そこまで「京都感」は強くありませんでした。地域性をもっと前面に押し出した『AZITO』も、ちょっと見てみたかったです。
■総評:かなり真面目な経営シミュレーションゲーム
プレイしてみると、思っていた以上に「秘密基地」という巨大な施設を「経営するシミュレーションゲーム」でした。派手な演出等もほとんどなく、「ヒーローになる」というよりも「司令官になってヒーローを上手く使う」という視点をがっつりと楽しみます。
シミュレーションゲームとしては、必要な施設の種類が細かすぎず・大雑把すぎず、非常にバランス良く感じました。近年ありがちな、リアル過ぎてプレイヤーのやることが多過ぎたり、子供向けにデフォルメが過ぎてやり応えがなかったり、そういったことは特にありません。ただし、ややクラシカルなテイストであること部分は好みが分かれそうです。
3D表現はあまり活かされていないものの、PCマウスのような感覚のタッチペン操作と、ゲーム的なボタン操作の両対応な点に非常に好感。どちらの操作も慣れれば特に不便さを感じなかったので、好みのスタイルでプレイしてみてください。
特撮ヒーローが好きな人は『AZITO』シリーズが肌に合うかどうか、まず本作で手軽にお試しプレイ感覚で楽しむことができ、ハマればパッケージ版を購入するきっかけにもなりそうです。タイトルや雰囲気の印象とは異なり、実は非常に真面目な経営シミュレーションゲームなので、独特な設定や世界観に抵抗がなければ、むしろ『ザ・タワー』や『シムシティ』といった経営シミュレーションが好きな方にオススメしたいと思います。
筆者的には、ヒーローや怪人の最大の敵は「人件費」でした!
【そそれぽ】第46回、いかがでしたでしょうか?体験版よりもがっつりと遊べて、パッケージソフトの入り口になる独自スピンオフ配信もなかなか良さそうですね。今後の展開にも期待したいところです。次回もどうぞお楽しみに!
『AZITO 3D Kyoto』は、好評配信中で価格は500円(税込)です。
(C) ASTEC 21 / (C) 2012 HAMSTER Co.
■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ
愛内里菜らに楽曲提供をし、VOCALOID音楽のクリエイターとしても有名な作・編曲家。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略SLGから格ゲーまで、幅広いジャンルのゲームをプレイする。
Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity
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