本作はWii Uのローンチタイトルとして発売された1本ですが、その中でもCEROレーティング「Z」指定で、わりと本格派なゲームでございます。
ぬるゲーマーな筆者がなぜ本作を選んだかというと・・・、Wii U発売日に出遅れてCERO「Z」のソフトしか残っていなかったからでございます。その中でも「流血表現が少なめ」という何とも情けない理由で選択しました。とはいえ本作なら最新ハードの性能を充分に活かしたプレイが楽しめそうではないですか。立派なアサシンになるんだ!と意気込んで、嬉々として購入してきました。
『アサシン クリードIII』はWii U版より先にPS3版、XBOX360版が発売されておりますので、今回はGame Padでのプレイ感を中心にレビューしていきます。
■Game Padの地図をみながらプレイ
今回はWii U PROコントローラーは使用せず、Game Padのみでプレイしました。普通にプレイを開始するとメイン画面がTVに表示され、Game Padのタッチパネルには地図が表示されます。つい地図を開いて確認したくなってしまいますが、慣れてくるとタッチパネルの地図を見ながらキャラクターを操作することに違和感がなくなり、スムーズにゲームを進めることができます。フロンティアやホームステッドなどの広大なエリアでも役立ちますが、ボストンやニューヨークなど入り組んだ地形で目的地に行く際にかなり重宝します。
ムービーはTV画面とタッチパネル両方に表示されます。(TVとGame Padのムービー比較は画像をご参照あれ)動きにタイムラグはありません。ムービーの間にGame Padを片手に飲み物と取りに行ったりもできますね。
■武器の持ち替えなどタッチ操作も可能
本作ではRボタンの長押しで武器選択画面を、Lボタン長押しでアビリティ選択が面を呼び出し、スライドパッドで選択しますが、Game Pad上にもアイコンが表示されるのでタッチ操作で変更することも可能です。スライドパッド操作では目的の武器・アビリティまでスライド操作をしなければなりませんが、タッチパネル上ならアイコンを一発タッチで変更可能なのでとってもラクチンです。
ただ操作に不慣れな筆者は乱戦になった際にパニック状態でこの便利さを活かしきれませんでした(笑)本作の操作に慣れる以前に、Game Padの特性を体に叩き込む事も大切ですね。トホホ・・・。
また、非常に地味ですが、タッチパネルの馬のアイコンをタッチすると「馬笛」を使用することができます。Rボタンの長押しでいちいち「馬笛」を選ぶ手間が省けるのは嬉しいところ。特に本作は武器・アビリティ選択画面の呼び出しのレスポンスの悪さが少し気になるところなので、サクサク進めたい人には役立つ機能です。
■Game Padのみでプレイ
次にGame Padのみでプレイしてみました。ゲームを開始後、「オプション」から切り替えることができます。ざっとプレイした感想はちょっと大きめな携帯ゲーム機でプレイしている感じ。なじみ深い操作感です。ただし武器、アビリティ変更のタッチ操作は無効となります。一度Game PadリモートプレイをONにすれば、Wii Uの立ち上げからゲームプレイまでTVをつけなくてもOKです。筆者はリモートプレイをON状態にして、気が向いたら寝っころがりながらプレイしています。据え置きハードは起動させるのが面倒な印象がありますが、Game Padのリモートプレイはそんな横着者にも優しい仕様です(笑)
■暗殺以外のミッションも楽しい
というわけで怠け者にも優しいGame Padですが、そこはアサクリ、ミッションをフルシンクロさせるには気合いが必要です。寝っ転がっている場合ではありませんでした(笑)フルシンクロの条件がかなりシビアなので、コンプリートしなければ気がすまない人にとってはやり込める要素でもあり、辛い要素でもあると感じます。戦闘アクションは多彩な武器とカウンター攻撃がダイナミックで爽快です。
また、暗殺ミッション以外に「海洋ミッション」という新要素も増えて、ミッションの幅も広がっています。ミニゲーム的な要素かと思いきや、これがなかなかリアルな作り込みがされていて、ゲーム内でもかなり盛り上がるシーンとなっています。船を操作しながら敵船を沈没させるのはかなりの臨場感!手に汗握りまくって、Game Padが指紋でベトベトに…(笑)
■大自然に浸りたい
フィールドを縦横無尽に走り回ったり、木の上をフリーランしたり、アテもなく自然の中を探索するのも楽しい本作。日没や日の出といった時間の変化による景色の変化もよく作り込まれています。
また、狩りの要素もあり、罠をしかけて小動物を捕獲したり、大型動物を追いかけ回してつかまえたり、フリーダムな野生ライフを楽しむ事もできます。ミッションそっちのけで狩りにいそしむ日々…先に進まない〜!!
<総括>
・Game Padのタッチパネルに表示された詳細な地図を見ながらプレイすることが可能。地図画面を開く必要がないのでシームレスな操作ができます。
・武器・アビリティはGame Padのタッチパネルに表示されるアイコンをタッチすることで変更可能。
・Game Padのみのプレイはちょっと大きめな携帯ゲーム機をいじっている印象。一度Game PadリモートプレイをONにすれば、TVをつけずにプレイが可能。
・でもミッションのフルシンクロはかなりシビアなのでGame Padを持って寝っころがってプレイしている場合ではなかった・・・!
・アサシン業に疲れたら、大自然に触れて狩りを楽しみましょう。
余談ですが、筆者のまわりにいる歴女の皆さんにも本作をプレイさせてみたところ、どの暗殺ミッションももれなく乱戦になりました。君たち、このゲーム、無双ちゃうから・・・。
Wii U版『アサシン クリードIII』は好評発売中。価格はパッケージ版が7,770円(税込)、ダウンロード版が6,930円(税込)です。
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■著者紹介
みかめゆきよみ
ゲーム好き、日本史好きの漫画家兼フリーライター。
ゲームはジャンル問わずなんでもござれ。難しければ難しいほど燃えるドMゲーマーです。
歴史・ホラー漫画、歴史コラム、イラストなど雑多に活動しています。
サイト「車輪の真上」
http://zwei.lomo.jp/syarin/