『LoS』が『God of War』シリーズライクな、つまりよく伸びたり縮んだりする得物を手にクリーチャーを叩きのめしていく3Dアクションゲームだったのに対し、『宿命の魔境』はサイドビューの探索型を標榜しています。ドラキュラシリーズ分水嶺となったと表現しても過言ではない『月下の夜想曲』タイプへと舵をとりなおしたようです。
ただし、グラフィックス自体は3Dで描かれており、動画から伝わってくる感触(例えば攻撃モーションや収集アイテムのモーション、パズルやボス戦の様子など)も同系統のそれです。よく伸びる鞭も同様。緻密なドット絵で魅了してきた過去作品とは明確にタッチが異なります。しかし、「探索」している感は感じ取れるので、新章としては納得のいく印象です。
XBLA/PSN『ドラキュラHD』でドラキュラの魅力に惹き込まれたゲーマーも多そうですが、視覚面ではともかく探索・成長のあるドラキュラ最新作として期待したいところ。本作の価格はパッケージ版・DL版ともに4,980円。予習用としては、ストーリー面では前作『ロードオブシャドウ』、探索ドラキュラとしては始祖『月下の夜想曲』とあわせてDS3作こと『蒼月の十字架』『ギャラリーオブラビリンス』『奪われた刻印』あたりが大変オススメです。