■放任主義な監獄城が君を待っている
力と無法が支配する堕ちた楽園「監獄城」には「W・フロックハートの遺産」が眠っているとされています。それを狙う皇帝ガルヴァーニは、「監獄城」に密偵を送り込み、それが主人公です。
「監獄城」は弱肉強食で、金も、女も、そしても命さえも強いものが奪い、弱いものが奪われる世界。染まるか、染まらぬか。運命ではなく信念に聴く。それがこの『ヴァルハラナイツ3』なのです。
■様々なパラメーターが生み出すキャラクターごとの個性
キャラクターは、種族、性別、幅広いパーツを選択し作ります。主人公以外は自動的に「性格」が設定され、そこに職業を選択、経験を積ませることでポイントが貯まり各パラメーターを上げたり、スキルツリー形式のスキルを習得していきます。
また、職業やパラメーターによって装備できる武器や重量が異なりますので、それらを配慮し、個性あるキャラクターを作ります。
■7vs7の戦闘システム ― 我らが「第参編集ユニット」
本作の魅力のひとつは、7vs7の戦闘システムです。パーティーは、ゲームを進めていくと上限が1人ずつ増えていき、プレイスタイルによって違いはありますが、大体5時間ほどプレイすると最大の7人となります。
このパーティーのことを「クラン」と呼び、好きな名前を付けることが可能。プレイヤーは、自分で1人のキャラクターを操りつつ、各キャラクターに命令を出して戦闘することになります。
当記事では、右端の画像のところに、 我らが「第参編集ユニット」のメンバー紹介を書いておいたので、併せてご覧ください。
※キャラクターの情報はフィクションです。実在の人物、団体などにはいっさい関係ありません。
キャラクターは、ゲームが進行していくと、主人公以外の全員を作ることができるようになり、初期段階で4種族、7職業から自由に組み合わせ、クランに加えることができます。
クランにメンバーを加えたら、陣形を組みます。今回は無難に上中下に分け、上には盾職、中には物理攻撃職、下には魔法職を配置、続いて各キャラクターにスキルを設定します。
本作では、PS Vitaの十字キーの各方向に1つのスキル/アイテム/命令を割り当て可能で、「L」ボタンを押すことで2ページ目に行き、さらに4つ割り当て可能で、計8つまで割り当てることかできます。
戦闘はリアルタイムで行われ「○ボタン」で弱攻撃、「△ボタン」でガード/強攻撃/パリィ、「×」ボタンでダッシュといったアクションを行います。キャラクターはバトル中にいつでも切り替え可能で、状況によって命令を出すのか、自分で操作するのか瞬時に判断するのが攻略のカギです。
弱肉強食なこの世界では、むやみやたらと先に進むと即死するほどシビアな作り。トライ&エラーを繰り返し、敵はウサギからマッチョな人間までいろいろといますので、自分の間合いを見極めて、適切な相手を選びましょう。
なお本作は、アクションゲームではあるものの、パラメーター依存な部分が大きいため、プレイヤースキルではどうにもならないことも、レベルや装備次第で乗り越えることができます。筆者の体験談をお話しすると、最初の2時間ほどはずっとウサギを狩り、開始3時間の時点で一番初めのボスを倒すことに成功しました。
見事敵を倒すと「まさぐり」をすることができ、敵からお金やアイテムをまさぐる(ドロップアイテムの取得)ことができます。ハック&スラッシュ要素も強いため、不必要なモノはドンドン売ってお金にしましょう。
■金持ちだけが許される歓楽街 ― 歓楽街にだけにいる「キャスト」
お金が貯まると、ついつい使ってしまう筆者ですが、本作には「歓楽街」と「最下層」という2つの街があります。どちらも外見変更やアイテムショップ、ギルド(転職/クランメンバー入替/クエスト受注)がありますが、大きく異なるのが夜の蝶「キャスト」が居るかいないかです。歓楽街で各施設を利用する場合、キャストに別料金(指名料)を支払う必要があり、これが結構バカにならない額。
その分、キャストの女の子とお話をしたり、イチャイチャすることができ、仲良くなるとお持ち帰りもできるとか……。逆に「最下層」では別料金がいらない反面、粗悪品がまじっており、例えば回復薬の場合は、回復量が少なかったりします。
なので、お金があるなら「歓楽街」を利用し「キャスト」と仲良くなりましょう。「キャスト」に貢ぎ続けると「セクシータイム」が発動し、店員の目を盗んで体にタッチしたりキスしたりすることができます。
また「キャスト」が語る思いや過去というのは、非常に面白く、プレイヤーをぐいぐいとこの世界に引き込み、徐々に彼女らの虜になっています。また、彼女らをクランに入れることも可能で、仲間になると自由に着せ替えたりすることもできます。
■7人パーティーによるリアルタイム戦闘はロマン
自分で好きにキャラクターを作り職業を決めて武具を装備させる。それを7体出来て、リアルタイムに戦闘できるのは、もはやロマンとしか言いようがありません。
また、面白いのが「まさぐりシステム」で、敵をまさぐるのですから、敵が身に着けている武具を奪えることがあります。
もちろん、敵から奪った武具やNPCの武具を別のキャラクターに着せ替えることも可能で、装備によって見た目も変化します。また武具は、名前が同じでも性能が異なっていたり、外見の豊富さにも長けています。
そういった「ハック&スラッシュ要素」に、近年のゲームに比べて高い難易度による「トライ&エラー要素」がプレイヤーの「アレコレしたい感」を刺激し、中毒性を生み出しています。
そんな中毒性から出てくるのはキャラクターないしクランに対する愛着であり、「これほど自キャラに愛着が湧くゲームはそうないだろう」というのが率直な感想。
その他にも、歩くたびにお金が減る状態異常「きんけつ」(毒のお金版)という面白い仕様や、クエストにも長時間のものと短時間のものがあったり、城に戻るとHPとSPが全回復するなど今のニーズにあっていて好印象でした。
先日プロデューサーである、はしもとよしふみ氏にインタビューを行った時に「プレイヤーと空気があっているかが大切だと思っています。」と言われていましたが、確かに万人受けするゲームではないものの、空気が合えば、非常に面白いゲームであることは間違いありません。
なお、インタビュー記事は以下より見ることができます。
・『ヴァルハラナイツ3』開発者インタビュー(1)目指したのは「乱戦」、7vs7の戦闘システムとは
・『ヴァルハラナイツ3』開発者インタビュー(2)夜の蝶「キャスト」実装の裏側を公開
・『ヴァルハラナイツ3』開発者インタビュー(3)今後の展開とPS Vita市場の今と未来
『ヴァルハラナイツ3』は、好評発売中で価格は5,980円(税込)となっています。
(C)2013 MarvelousAQL Inc.
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