■とにかく素直なクマに癒される
ゲームは自分の家にしゃべるクマのぬいぐるみが届けられるところから始まります。クマはなんとフルボイス!さっそく名前をつけてあげると自分の名前を言いながら嬉しそうにはしゃぎます。もちろんプレイヤーの名前も呼んでくれます。なんという愛らしさ!生まれたてなので反応がとにかく無垢。表情も豊かで小さい子と会話しているみたいな優しい気持ちになります。殺伐とした日々を送る人でもカワイイものを愛でる気持ちが残っていたと再認識させられること間違いなし。
■生活しながらコミュニケーションをとろう
クマと会話したり、おふろにいれたり、ゴハンを作って食べさせたり、着せ替えしたり、一緒に生活をしながら少しずつ仲良くなっていきます。お世話をしたり会話をしたりすると左上のラブゲージがMAXになり、クマのほうからいろいろな質問をしてきます。あれこれ気を揉まなくてもクマの方からぐいぐい絡んできてくれます。
■世話をしているのではない、世話をされているのだ!
クマはどんなお世話の仕方でも好意的にとらえてくれるポジティブな子なので、例え料理がちょっと失敗しても、機嫌が悪くなったり会話拒否されたりはしません。メンタルが弱い人はコミュニケーション系のゲームをプレイするとストレスを溜め込んでしまいがちですが、本作のクマはどんなことを言っても受け入れてくれます。「いいよいいよ」と寛大な心で受け入れてくれるクマ。プレイするうちに気がつきました。クマの世話をしているつもりになっているけれど、本当はプレイヤーがお世話されているのだと!
■いろんなことを記憶してくれる
クマはプレイヤーから聞いた質問の答えをノートに記録し覚えていてくれます。ふざけた答えを返すと忘れたころに会話の中に差し込まれ、死ぬほど恥ずかしい気持ちになるのでご注意を。ええ、なぜ筆者はあのとき好きな芸能人を「鳥肌実」と答えたのか(ちなみに後から修正することも可能)。
■友達をテーマに進行していくストーリーに感動
本作の注目ポイントはただの育成ゲームではなく、しっかりとしたシナリオがあるところ。クマの質問に答えラブレベルがあがると、タイトルが差し込まれ、友達探しをテーマに少しずつストーリーが進行していきます。脚本は『うたの☆プリンスさまっ マジLOVE1000%』などを手がけている中村誠氏も参加しており、かなりじっくり作りこまれています。幼いが故のシンプルな感情を吐露するクマに感情移入せずにはいられません。
■毎日やらなくてはという強迫観念がない
毎日お世話しないと新密度を高く保てないゲームでは毎日起動しなければならないという強迫観念に駆られいっそう起動しづらくなるものでが、本作のクマは前述のとおり「いいよいいよ」と許してくれるので、いつ起動しても笑顔で迎えてくれます。1日に遊べるリミット(上限)もあるので、焦らず、少しずつ進められます。毎回クマから受ける質問も違うので、お世話するだけの作業ゲームにならないところも飽きずにプレイできるポイントです。
■お友達と会話させる
クマとのラブレベルとあげると友達と会話をさせる機能が解禁されました。これは本体を直接友達に渡してクマと会話させる機能で、最大10人までの友達を保存しておくことが可能です。クマに恥ずかしいことを暴露されないよう、友達に渡して遊ぶ際は普段から質問にはまじめに答えておきましょう(笑)クマ経由で友達からの第一印象なども聞きだせるので、友達の本音を聞きだしたい時に渡してみるのもいいかも。
ちなみに本作はすれちがい通信には対応していないので、恥ずかしい答えを返しても公共の場で曝される心配はありません!
リアルでぬいぐるみに話しかけていたらちょっと危ない大人ですが、これなら人知れずクマと楽しいコミュニケーションが取れそうです。会話をするうちに保護者的な立場から友達のような立場になっていく点も注目。「そういえば思春期にこんな会話したな~」と、あの頃を懐かしみながらプレイするのもアリです。
プレイヤーが望むとき、望むだけの癒しをくれるクマ。忙しい大人の女性こそ、日々の癒しとして本作をプレイしてみてはいかがでしょうか?
『クマ・トモ』は、好評発売中で価格はパッケージ版/DL版ともに4,980円(税込)です。
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■著者紹介
みかめゆきよみ
ゲーム好き、日本史好きの漫画家兼フリーライター。
ゲームはジャンル問わずなんでもござれ。難しければ難しいほど燃えるドMゲーマーです。
歴史・ホラー漫画、歴史コラム、イラストなど雑多に活動しています。
サイト「車輪の真上」
http://zwei.lomo.jp/syarin/
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