誰でも参加可能のこのパネルセッションは、12月26日発売の『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』の話が中心でした。青沼氏の話を聞くために、多くのゼルダファンが開始前から列を作って待っており、やはりここでも多くの人が3DSを開き『すれ違い広場』をチェックしていました。
そしてほぼ満員の会場の中、パネルセッションが開始。それまで静かだった会場は、青沼氏の登場と共に大盛り上がりに。
ファンの前でこうやって話すのは初めてだと語る青沼氏、まずは『神々のトライフォース2』をパネルセッションの日の一週間前ぐらいに作り終えたことを報告しました。
ゼルダシリーズは、20年ぐらい前に発売されたトップビューで遊べるゼルダの典型的なタイトル『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』がベースになっており、その後『時のオカリナ』などの3Dゼルダへと変化していったと語る青沼氏、『神々のトライフォース2』ではそのベースに立ち返ってまた新しい形にしたと明かしました。
ゲームの中で使うアイテムは全て最初から揃っており、購入やレンタルが可能。青沼氏は、「買うと高いから最初はレンタルした方がいいですよ」と、アドバイスを添えました。このシステムのおかげで、前作では特定のアイテムを手に入れるまで行けなかった場所などへも、序盤から行けるようになるということです。また、もうひとつの世界であるローラルへはゲートを使って移動しますが、それぞれ違う場所に出口があるため、ハイラルでしか行けない場所、ローラルで行ける場所があります。
システム面でも遊びやすくなっており、下の画面にはマップが表示。タッチすることで拡大も可能です。もちろん拡大してもリンクがどこにいるかが表示されています。また弓は、いくら撃っても矢がなくならず、左下に表示されているゲージを消費して攻撃するシステムになっています。今回はアイテムの購入やレンタルにルピーがたくさん必要なため、100ルピーが一度に手に入ることも多々あります。ルピー集めは重要なキーになりそうです。
さらに開発秘話などが飛び出す一幕も。
当初『神々のトライフォース2』は続編にするつもりはなかったようです。リンクが絵になって壁を移動するアイデアがまずあり、これを活かすにはどうするかということで、続編にしようということになったと明かしています。
その事について、青沼氏は以下のように語っています。
壁の中に入ると壁の中に入ったことがわかるように横からのビューになります。普段のような横からのビューの延長で壁に入っても何も驚くことはないですが、トップビューでゲームを進めながらサイドビューになり、壁に入るということで見えてくることもかわってきます。こういう遊びにするのが一番このゲームにとって一番いいだろうと思い、そのベースを『神々のトライフォース』のトップビューの世界と融合させることにしました。
前作は2Dだったため立体構造にはなっておらず、見せかけの立体の世界が作られていました。それを3Dに置き換えるのはかなり大変だったようで、苦労話も語られました。
2Dでは、立体的にみせるために手前と奥の傾きを変えるいう工夫がされており、手前の方が傾きが強くなっています。それをそのまま3Dにすると人物やオブジェクトが傾いてみえるため、つじつま合わせをしていかなければなりません。
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2Dをそのまま3Dにすると、右の画像のように手前のオブジェクトが傾いてしまいます
例として使われた東の神殿は、なんと青沼氏自らが3Dにおこしたマップだそうです。
「当時まだ開発がはじまったばかりで誰もやってくれなかったため、仕方ないので自分で作りました」と青沼氏。実際にゲームをした時には、皆さんも青沼氏お手製のこのマップをチェックしてみてください。
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東の神殿
前作でもハイラルのほかに、闇の世界というもうひとつの世界が存在しました。
今作ではそれとはまた違う世界、ローラルが存在しています。
ハイラルにはハイラル城、ローラルにもローラル城があり、ゼルダ姫とヒルダ姫という二人のプリンセスがいます。国を思う気持ちがとても強いこの二人、それぞれが違う記憶を持っているそうです。この記憶の違いが物語の中心になっており、そしてこの二人の間に入るのがユガというキャラクター。ユガは人を絵に変える力を持っており、彼が暗躍したおかげでゼルダとヒルダは運命的な出会いをするということです。
このセッションで初めて公開された内容も多く、会場内は終始盛り上がっていました。また、最後にコスプレで参加していたファンたちを壇上に呼び、青沼氏と写真撮影を行うというサプライズがあったのですが、いずれも熱心なファンのようで皆さんかなり嬉しそうでした。
発売日まであと2ケ月の『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』、内容的にもかなり期待できそうですのでプレイする日が待ち遠しくてなりません。
3DSソフト『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』は12月26日発売。価格はパッケージ版・ダウンロード版ともに4,800円(税込)です。
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