「任天堂が、ビデオゲーム専用機プラットフォームを経営の中核とする意思は、全く揺らいでおりませんが」と前置きした上で明らかにされた今回の新規事業領域は、人々のQOLを楽しく向上させるプラットフォームビジネスとされており、モバイル分野やウェアラブル(Google Glassといった装着型プラットフォーム)とは異なる、ノン・ウェアラブルなハード・ソフト一体型プラットフォームビジネスを展開していくことが明らかにされています。
任天堂の示すQOLは「健康」や「学習」や「生活」などを対象としており、まず最初のステップとして「健康」にスポットが当てられる予定。『Wii Fit』などニンテンドーDSやWiiなどでQOLを向上させるゲームタイトルが数多くリリースされてきましたが、岩田社長は説明会にて競争が過熱していない新たな未開拓市場を指す「ブルーオーシャン」を何度も口にし、ハードウェアも含めて全く新しい「人々のQOLを向上させる娯楽」を提供するとしています。
現時点では、一切の詳細が語られていないハード・ソフト一体型の新プラットフォームビジネス。ファースト・ステップとなる「健康」では、病気未満の日常的な健康維持にスポットし、三日坊主に終わらず楽しく継続して貰うことが目標。健康意識の再定義と健康な人々の人口拡大を目指すとされています。
ここ10年間でDSやWiiにてゲームに無関心な人々の心を掴むため「ゲームの定義を拡大」してゲーム人口を増加させてきたと振り返る岩田社長。今後10年間は世の中の人々を商品やサービスを通じて笑顔にする「娯楽」という大きな枠の再定義と拡大を目指し、ビデオゲームと新事業を展開していくようです。また岩田社長は、『脳トレ』や『Wii Fit』のような健康テーマのタイトルにおける蓄積されたノウハウが新事業で大いに役立つと語ったほか、新プラットフォームにて発掘した新たなテーマがまたゲームプラットフォームでも展開できると、両者の相乗作用をアピールしました。
まだ謎の多いハード・ソフト一体型プラットフォーム事業は、2014年中にもその詳細が発表され、2015年(事業年度では2016年3月期)には事業を開始予定。翌年度より業績に寄付され、成長軌道に乗せることが目標とされています。
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